出版社に採用される!出版企画力編
2022/04/07商業出版のスキルは、人間の本能に逆らっている!?
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
さて、商業出版では、
「既存のベストセラーなどと同じ場所に、同じような値段で並べられ、比較される」
ことになります。
そして、人が書店で本のタイトルを見る時間は、1秒未満という話もあります。
こうした中で手に取ってもらうには、
「1瞬で伝わる工夫」
がとても大事になってくるでしょう。
言い換えると、やってはいけないのは、
読み手に時間と労力を要求することです。
これをやってしまうと、
「既存のベストセラーなどと同じ場所に、同じような値段で並べられ、比較される」
のですから、売れない本になってしまうのは明らかですね。
とはいえ、人間の脳はつい、
自分レベルで物事を考えがち。
逆に読者の目線に合わせて、レベル感を下げることは、
バカバカしいとすら感じるように出来ています。
そういう本来の機能に逆らって、あえて読者目線で、1瞬で伝わる工夫をするのは、
けっこう高いスキルが求められるのですね。
そういう意味で、書店で易しく書かれている本を見て、
「こんなの自分にも書ける」
と思ったら、ちょっと危険です。
「自分レベル」で本を見ていて、「読者レベル」で1瞬で伝えるスキルを、
不当に軽く見ている可能性が高いかもしれませんよ。
ぜひ本能に逆らってでも、
「1瞬で伝わる工夫」
を意識してみてください。
2022/02/17アイデアの出し方は、人それぞれ
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
本、特に商業出版というものは、有益な情報が書かれていることが多いメディアですね。
著者だけでなく、出版業界側のプロが何人も関わっていますし、
そのノウハウを駆使して、より良い本にしようと努力します。
お手軽に情報発信できる今の時代、このようなメディアは少ないものです。
ただそれだけに、
「本に書かれた内容は、無条件に正しいのでは」
と感じてしまいがちなのも事実です。
活字が印字されて製本され、それが書店に並んでいると、
なにやら必要以上に権威も感じてしまい、
「すごいものだ=正しいことだ」
と思ってしまいがちなのですね。
でも結論からいえば、この感じ方は正しくはありません。
本の内容が正しくないのではありません。
そうではなく、
「受け取る人次第で、正解は違う」
ということなのです。
たとえば、アイデア。
ある人にピッタリ合う方法だからといって、
それがあなたにもピッタリだという保証はありません。
人それぞれに気質も違いますし、
心地よいと感じる刺激も全く違うでしょう。
これまでの経験も違い、成功体験も違いますから、
アウトプットのスタイルだって違うはずです。
そうした違いを踏まえることなく書かれた本が、
あなたにピッタリとあう可能性が、高いはずはないのですね。
また考えてみれば、ほとんどの場合、著者は1人です。
言い換えれば、
「たった1人の成功体験に過ぎない」
ということでもあります。
そこに有益な内容が書かれているとしても、
環境や時期が違えば、どうしてもアレンジは必要になってきます。
そうした微調整が出来る人は実際に結果を出すことが出来ますが、
まるごとコピーするだけでは、うまく行かないケースの方が多いでしょう。
このように、本当に結果を出そうと思ったら、
「人それぞれ」
であることを、踏まえることが大切なのですね。
それは、商業出版で本を出す場合でもそうですし、
読者としても同じ。
もちろん、アイデアを考えるときでも大切なことです。
ぜひ鵜呑みにすることなく、
あならならではのアレンジを加えて、
自己流でアウトプット&インプットしていきましょう。
ご参考になれば幸いです。
2022/01/20アイデアは "このスイッチ" を押せばうまくいく
こんにちは、保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
今回の話題は、アイデアの出し方。
昔からアイデアが出るタイミングは、
「三上」(馬上、枕上、厠上)」
と言われていますね。
つまり、
馬の上で揺られているとき、
就寝前後、そしてトイレタイムです。
こうしたリラックスできる時はよいアイデアも浮かぶことが、
実に1000年も前から言われているのですね。
そしてまさに正月はリラックスタイムですから、
アイデア考案にうってつけなのです。
ぜひボーッとしながら、頭の片隅にでも、
「自分はどんな境地に到りたいのか?」
「そのためには、誰に何を提供する人になればいいのか?」
などなど、
ゆったりと思い巡らせてみてはいかがでしょうか。
逆にいえば、
リラックスしていないときに、
仕事モードで机の前に座って、
義務感でアイデアを考えようとする、
こんな状態では、出るアイデアも出てきません。
リラックスタイムは、
スイッチを切り換える、絶好のタイミング。
柔軟でしなやかな思考で1年を過ごすための、
ご参考になれば幸いです。
2021/10/21商業出版は、タイトルが○割?
こんにちは、保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
ちょっとぼかしてある今回の記事タイトル。
出版の世界では、
「タイトルと表紙デザインが、売れゆきの初速の8割くらいを占める」
といわれることがあります。
なので、少なく見積もっても企画の「半分」くらいは、
タイトルが占めているといっても過言ではないように思えます。
が、しかし。
出版企画書には、他の項目もあります。
そしてタイトルと内容が一致していないことが、以外と多いのですね。
たとえば、
「分かりやすい」
「だれでもできる」
といった、読者に親切風なタイトルをつけているのに、
目次では専門用語が安易に連続して使われていたり。
そもそも素人である読者の悩みとはかけ離れた、
著者の主観や業界観がえんえんと書かれていたり。
こうしたケースは実はとても多いものです。
見た目だけ親切そうにしても、
中身にそれに伴った工夫が、されていないのですね。
当然出版社はそれに気づきます。
だから、一般的に出版企画はスルーされてしまうことが多いのです。
そうならないためにも、
まずはタイトルなどはあまり気にせず、
「素人の読者に、本当に親切にすること」
「分かりやすい工夫を、うわべだけでなく真剣に考えること」
のほうが、ずっと大切。
記事タイトルでいえば、
「商業出版は、タイトルが0割」。
そう、○は「0(ゼロ)」でも最初はよいのです。
テクニックなどは、あとから付け焼き刃でもなんとでもなります。
売れるタイトルのつけかたのテクニックなどを学ぶよりも、
読者に貢献するマインドセットを持つことのほうが、よほど大切。
土台となるマインドセットを大切にして、
先の例のような、「タイトルと中身が違って、スルーされてしまう企画」
のような落とし穴には落ちないことです。
これが遠回りようでいて、実は著者デビューへの、そしてベストセラー著者への最短距離ですよ。
ご参考になれば幸いです。
2021/07/01時にはあえて、流行を無視しよう
こんにちは、保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
商業出版に限りませんが、
「すでに実績のあるテーマが通りやすい」
世の中ですね。
サービス業であれ、製造業であれ、どの業種の企画会議でも、
「で、それはどれくらいうれるの?」
「そのデータは?」
といったセリフが、日常茶飯事。
それは出版業界でも例外ではなく、
すでに売れているテーマや、
今勢いのあるテーマが、
出版企画として通りやすいのは事実です。
だから書店には、似たような本がたくさん並んでいるのですね。
が、しかし。
私としては、手放しでこうした方法にならうことはありません。
もちろん、時代のニーズやトレンドは抑えますが、
あくまでそれは検討の一要素に過ぎません。
なぜなら、
似たような本を出す人が大勢いるので、埋もれてしまうから。
ブームに乗って一時期はよくても、
ブームが去った後には、その他大勢と一緒に消えてしまいます。
むしろ、
「えっ、それ何?」
「聞いたことない切り口だけど」
というような、あなたならではの内容を引き出し、組み合わせて、
オリジナリティを出すことを最初に考えます。
もちろん、その分生みの苦しみは若干ありますが、
一過性のブームには左右されにくく、
なにより、
「自分ならではの本を出した。納得いく内容になった」
と、著者さん本人が思えることが大切だと考えています。
自然と、ユニークな切り口で差別化された内容にもなりますから、
当たった時は大きいもの。
そういう意味で、
時にはあえて、流行を無視することが、
あなたのブランディングには大切なのですね。
メディアに消費されずに、長く活躍し続けるためのご参考になれば幸いです。