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出版社に採用される!出版企画力編

2019/09/12必ず新しいアイデアが生まれる3ステップ

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


さて、出版企画といえば、アイデア。

新しいアイデアがどんどん生まれれば、

その中から厳選して良い本、売れる本を出すことができます。


とはいえ、なかなかそううまくは出てこないのも、アイデアというもの。

でも、自分自身を責めないでくださいね。

なぜなら、

脳科学の研究によれば、人間の脳は、

「最初の考えからなかなか離れられない」

ように、できているそうなのです。

これを脳神経外科医の林成之氏は、

「統一・一貫性の本能」と名づけています。


そして集中して真面目に考えようとすればするほど、

その傾向は強まってしまいます。

だから、

「一生懸命考えているのに、同じような案しか出てこない」

となってしまうのは、ある意味当然のことなのですね。

「自分のせいじゃないのか、よかった」

と一安心してください(笑)

さてそんな中、

「必ず新しいアイデアが生まれる方法」

があるのをご存知でしょうか?

結論からいえば、

1,3日以上、間を置いて考える
2,繰り返し何度も考える

ことで、アイデアが生まれやすくなると、先の林氏は著書に書いています。

脳は「最初の考えからなかなか離れられない」から、

「一生懸命考えているのに、同じような案しか出てこない」のでしたね。

ということは、そこから離れることができれば、

良いアイデアも浮かびやすくなる、ということ。

さらには、繰り返し考えることで、脳が前に使われなかった脳の部位も利用するため、

新しい発想が生まれやすくなるのです。


これを、「著者バージョン」のノウハウに変換して、ぜひ活用していきましょう。

---
1、企画を考えたら、3日以上間を置いて、見直してみる

2,、それを信頼に足る人に見せて、アドバイスをもらい、修正

3、修正してからまた3日以上間を置いて、再度見直してみる
---

という3ステップがおすすめです。

このやり方であれば、「最初の考えから離れる回数」が倍以上になりますから、

脳をフル活用してより良いアイデアを考案することができます。

そして「何度も考える」ことになりますので、新しい発想も生まれやすくなります。

さらには、自分以外の人まで巻き込むことで、多面的で、客観的な視点から、

アイデアを練り上げることが可能になるのです。


逆にいえば、企画を1回考えたらそれで終わりだったり、

アドバイスをもらっても、結局自分の考えにこだわり続けるようですと、

残念ながらせっかくの脳を活用できません。

著者としてのポテンシャルを引き出せずに終わってしまうのは、避けたいですね。


あなたの著者としてのポテンシャルを引き出し、

「必ず新しいアイデアが生まれる3ステップ」。

ご参考になれば幸いです。

 

2019/09/05正しい+感情=いいね!な本

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


さて、今回は「いいね!」と言われる本を書くにはどうするか、

ということについて、お伝えしたいと思います。


というのも、世の中には、

「正しいことが書いてある有意義な本」は数あれど、

「共感して人にも勧めたくなるような、感情が動く本」は少ないからです。


高度な専門知識を持ち、前者のような「正しい」本を書ける人は大勢います。

しかし後者のように、そこに、

「読者の心を動かす」

という付加価値までつけられる人は、かなり少ない。

でもこの知識があれば、あなたも著者としてさらに付加価値を増すことができ、

書く本がより売れるようになるし、本を読んだ読者の反響も大きくなります。

では、どうすれば読者の心を動かすことができるのか?

それは2つのステップに分けられます。

1)まずは、自分が "いい本だ!"と心から思うこと

2)それを相手の頭の中に再現してあげること

の2つです。


前者については、当たり前の話ですが、自分が良い本だとと思っていないのなら、それは読者にも伝わってしまいます。

だから、まず自分が心から、

「これはぜひ伝えたいことだ!」

「これはいい本だ!」

と思えるテーマで書くこと。

これは大前提ですね。


しかし現実には、

「これは今、世間で売れているテーマだから」とか、

「せっかく出版社から話が来たから」といった、

自分の本心とはあまり関係ない事情で、本を書こうとしているケースが多い。

そしてこうした誘惑やしがらみは、けっこう強力なのも事実です。


そこで流されることなく、どう工夫して自分の納得いく方向にもっていくかという「スキル」。

場合によっては諦める、断るといった「決断」も必要になってくるでしょう。

読者の感情を動かす2つ目は、「自分の感情を相手の頭の中に再現してあげること」です。


脳科学的に言えば、「いいね!」と強く感じているときは、

「感情をつかさどる脳の神経細胞も含め、脳全体が連鎖して発火現象が起きている状態」

と言えます。

だから、正しいことだけ伝えても、それは理論の脳の部分が発火するだけなので、感情は動きません。

そうではなく、

・なぜ自分はこの本を書こうとおもったのか

・その背景にある山あり谷ありのエピソード

・その主張について、自分がどんな思いを感じているのか

といった、「感情を動かす仕掛け」を、意識的に加えていくことが必須なのですね。


そうすれば、

「自分の頭の中にある"いいね!"を、読者の頭の中に再現すること」

ができるのです。


いかがでしょうか。

共感して人にも勧めたくなるような、感情が動く本を書く為には、

自分が心から伝えたいと思えるテーマで、

相手の感情を動かす仕掛けを加えていくこと。


あなたが書く本がより売れるようになり、

本を読んだ読者の反響も大きくなるための、

ご参考になれば幸いです。

 

2019/07/25ビジネス書から見えてくる、芸能ゴシップとの意外な関係とは?

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


今回はめずらしく(笑)、時事ネタを交えてお送りします。


さて、昨今TVをにぎわしているのは、芸能プロダクションと所属タレントをめぐる、

もろもろのトラブル話ですね。

吉○興業とか、AK○とか、すこし前ならSM○Pとか、話題に事欠きません。


これらに共通しているのは、

「立場の弱いタレント側が、組織の意に反して自己主張」

したことで、一気にトラブルが表面化していること。

そして組織の側に、一気に不利な流れが生まれていることです。


実はこれって、ビジネス書の流れそのものなんですね。


例えば、コーチング本。

この15年ほどは、コーチングが日本企業に浸透し、

関連ビジネスが潤うと同時に、コーチング本も売れました。

その結果、

「組織の側が、従業員の意欲を引き出すために、目線を下げて話を聞くべき」

という考えが、当たり前になっています。

これは「使われるだけだったタレントが自己主張する」流れと、ピッタリ一致します。


あるいは、「嫌われる勇気」に代表される、アドラーの「個人心理学」の大ヒット。

それまでは、「組織という長いものに巻かれて、うまく立ち回るのがよい」

とされていたのが、「恐れず自己主張せよ」という流れに変わりました。

これなども、昨今の組織と個人のトラブルの内容、そのものと言えるでしょう。


このように、

「売れている本」

をすこし俯瞰でみていくと、世の中で起こっているトラブルの理由も見えてきます。

逆に言えば、世の中のトラブルの原因を探っていけば、

これから売れる本の流れも見えてくる、と言えるのですね。


もちろん、多くの人が気づく頃には類書がたくさん出回っているので、

スピード勝負な面もありますので、そこは早い者勝ちですが。

あらゆるインプットを「ネタ」にして、

ぜひあなたならではのユニークな本を出してくださいね。

ご参考になれば幸いです。

 

2019/07/17最初の1冊は、何を書くか?

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。

さて、今日の話題は、最初の1冊は、何を書くか?

についてです。


本というのは、書く側の「思い入れ」がつよいものですよね。

とくに商業出版ともなれば、なおさらです。

だから、

「どうしても最初はこれを書きたい」

というテーマが、どの新人著者さんにもあるものです。


一方で、商業出版というものは、

「売れるかどうか」が、出版社の側の判断基準。


両者がうまく一致すれば、素晴らしいことなのですが、

残念ながら食い違うケースもしばしば。

そうなると、

「一切書きたいことを妥協せず、出版のチャンスを狙うか」

それとも、

「とりあえず売れるテーマに変えて、まず著者という肩書きを手に入れるか」

という、2択になりがちですね。

あなたの場合はどうでしょうか?


私の考えですが、答えはどちらでもありません。

ここは、

「どちらも両立する」

と欲張るのが正しいのです。

「そんなことができるのか?」

と思われるかもしれませんね。

結論から言えば、十分可能です。

なぜなら、

「あなたは書きたいテーマを複数持っているし、これから増やすこともできる」

から。


「いや、自分が書きたいのはこの1つのテーマだけだ」

という人がいても、私は信用しません(笑)

なぜなら、いかに優秀な著者といえど、1つのテーマで3冊も書けば、

だいたいネタがきれます。

なのに10冊以上出版している著者が大勢いるのは、

「後から書きたいテーマを増やしている」

からなのですね。


つまり、最初は書きたいテーマが1つだけだったとしても、

自然に増えていく、あるいは意図的に増やせるものなのです。


こうしたノウハウを、ベテラン著者に独占させておく必要はありません。

新人著者が活用したっていいし、むしろそうすべき。


もしあなたが書きたいテーマが1つしかなく、

それが新人著者には不利なテーマなら、

今、「書きたいテーマを増やせばいい」のです。


どうせ将来増やすことになるのだから、

別に今やったって問題ありません。


その見返りは、

・商業出版で著者になるまでの期間が、グッと短くなる

・その時代に合った、もっとも売れる可能性が高い本を選んで出せる

・将来、長く本を出し続ける準備もできる

といったものです。

いかがでしょうか?


もしあなたが今、こだわりのテーマがあったとしても、

ちょっと手放して、視野を広げてみる。

それだけで、今後の著者人生が大きく変わりますよ。


ご参考になれば幸いです。

 

2019/04/18知っていそうで知らない、出版企画書のコツ(3)


こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


さて、今回は、知っていそうで知らない、出版企画書のコツの3回目をお伝えしようと思います。


前回のコツでは、

「読者の目線で考えること」

をお伝えしたのですが、今回は一見、矛盾した内容になります。


なぜなら今回は、

「読者の声を参考にしない」

ということをお伝えしたいからです。

こういうと、

「えっ、どういうこと?」「矛盾している」

と思われるかもしれませんね。


実は、こういうことです。

「目の前にすでにある読者ニーズを満たそうとしても、

すでに類書がたくさん出ているので、もう遅い。

そうではなく、まだ本として世にでていない読者ニーズを、半歩先取りしよう」

ということなのです。


このあたり、商業出版に限らず、誤解の多いところでもあります。

私たちはつい、マーケティングという名のもとに、今何が売れているか、

過去にどれくらい売れたのか、という情報を重視しがちです。

しかしその結果はどうでしょう?

不便を感じることは少なくなったが、ワクワクするような商品・サービスが無い、

似たような商品や本が溢れながらも、ヒットはなかなか出ない。

という、閉塞感ではないでしょうか。


私見ですが、これはPOSデータや過去の実績という、目の前にすでにある読者ニーズを重視しすぎたから。

つまり言い換えれば、左脳でデータばかり見過ぎて、

右脳で直感や感性、発想といったものを軽視してきたツケ、なのだと思います。


ちなみに私は、

「新人著者の商業出版支援」という、

ニッチな業界の中でもさらにニッチなポジションで仕事をしてきましたので、

いくら左脳でデータを見ていても、二番煎じの企画しかつくれない状況にいました。

だから幸運にも、

「発想を飛躍させて」

「右脳で思い切った企画を考案」

しなければならない状況にいたので、

こうした「変わったノウハウ」を蓄積できたように思います。


そのアウトプットの1つの例が、自分自身で書いた最初の本が8万部超のベストセラーになった、

ということや、

多くの新人著者さんに著者デビューしていただくだけでなく、

その後もオファーが来つづけるような、ユニークなポジションを獲得していただいた、

という実績につながっているのだとも思います。


いかがでしょうか。

目の前のデータは、知っておく必要がありますが、それに引きずられては、いけません。

新人著者こそ、思い切って右脳で発想しましょう。

そして、左脳でそれをチェックする。

ダメだったら、また右脳で思い切って発想すればよいのです。


その繰り返しが、遠回りのようでいて、結局は新人著者のブランディングの

最短距離なのだと思います。

そして、あなたならではの、「出したよかった!」という本をぜひ出しましょう。


ご参考になれば幸いです。

 

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