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出版社に採用される!出版企画力編

2016/08/24「ブランド力を高めたい人のための、本を出し続ける出版術、
 具体的方法その2:考え終わってから企画書を書く」

こんにちは、樺木 宏です。

さて、シリーズでお伝えしている商業出版の企画ノウハウ、今回は第8回目。

心構え編3回、考え方編3回を経て、今回は具体的方法編の2回目です。


今回お伝えしたいことは、「考え終わってから企画書を書く」ということです。

多くの方をみていると、この順番が逆になっていることがほとんどなのです。

よくあるのは、一生懸命企画書を書いたのに、あっさり出版社に断られ、

「あんなに頑張って書いたのに・・・」と落ち込んだり、

いくつかの出版社に持っていっても採用されないので「やっぱり自分には無理か・・・」

と思ってしまうケースです。

確かに一生懸命書いたのに却下では、だんだんと疲れてやる気が無くなってくるのは当然ですね。


せっかく本を書ける能力があるのに、やり方を間違えたばかりに挫折するのは勿体ない。

ここは、発想を逆にしましょう。

このような辛い思いも、「考え終わってから企画書を書く」ことでせずに済むようになります。

なぜかと言うと、労力が少なくて済む上に、出版社から採用される率が上がるからです。


労力についていえば、考えることと書くことを分けることで、劇的に効率が良くなります。

書きながら考えると、なんども書き直しをすることになったり、上手く考えがまとまらなかったり、

例えよい案が浮かんでも途中で方向転換できなかったりします。

そこで何度も考えた上で書きはじめれば、十分練られた考えを最初から書けるので、

とても効率が良いのです。


採用確率が上がる事について言えば、自然と数多くの案を考え、比較することになるからです。

「まだ書いていない」状態であれば、気軽に思いつきを掘り下げてみたり、

書きだして他の案と比べることができます。

そうした数多い案の中から厳選することで、自然とイマイチな企画が淘汰され、

「良い企画」が残ります。

これが、採用確率を上げるのです。


いかがでしょうか?

私の出版支援においては、著者さんの企画書は私が書きます。

ですので、今日のノウハウはあくまで「自分でやる人」向けのものなのですが、

実践して頂くことで、商業出版がグッと身近かになってきます。

ぜひためして見てください。

 

2016/08/17ブランド力を高めたい人のための、本を出し続ける出版術、
 具体的方法その1:コンセプトだけを、3つの視点でチェックする

こんにちは、樺木 宏です。

さて、シリーズでお伝えしている商業出版の企画ノウハウ、今回は第7回目。

今回からは企画作成の具体的方法をお伝えしていきます。


私は、企画は改善すれば必ず通る、と思っています。

本を出せないという人はいません。途中で改善を止めてしまう人がいるだけなのです。

ではなぜ、途中で止めてしまうのか?

それは、「辛くなってしまうから」でしょう。

だれでも、一生懸命考えて、多くの時間を使い、それでもまだ改善を続けなければならない、

となったら辛いですね。


そう考えると、「辛くならないように、企画を考える」ことが大切なことが分かります。

だからまずは「コンセプトだけ」を考えるのです。

コンセプトとは、「誰に」「何を」伝えるのか、ということ。

「誰に」とはもちろん想定読者であり、「何を」は読者の得られるメリットと、その方法です。

このコンセプト、書きだしてみればわずか1,2行。

これだけを考えるのであれば、労力は必要最低限で済みますから、辛くなりにくいのです。


さて、書き出したコンセプトですが、もちろんそのままで通る可能性は低いでしょう。

そのために、チェックが必要です。

具体的には、

1)読者が十分な数いるか?

2)その本を書く強みがあなたにあるか?

3)似たような本と、どのように違いを打ち出すか?

の3つです。

1)が分からなければ、本を買ってくれる読者がいるかどうか分からない、ということになってしまいます。

それでは勝てる見込みのない博打と同じです。

掛け金を支払うのは出版社ですから、企画も通りません。

そうならないよう、しっかり読者の数を確認すべきでしょう。


2)は、客観的にチェックしましょう。

「なるほど、ぜひこの人に書いてもらいたい」と出版社に思わせるエピソードか数字が必要です。

それが弱いと思ったら、掘り下げて強みを見いだすか、企画自体を変更するかです。


3)は、ライバルの本をチェックしましょう。

過去あなたが書きたいテーマで、どのような本が売れていて、今は何が売れ筋なのか。

これを知って考案した企画とそうでない企画は、見る人がみればその差は歴然です。

自分のことだけでなく、ライバル著者や出版市場の流れをみる視野の広さが大切です。


いかがでしょうか?

結構大変だな・・・と思ったかも知れません。

でも逆に言えば、この3つさえ満たせば、その企画は必ず通るのです。

また、慣れてくるとこうしたチェックは一瞬でできるようになります。

繰り返しになりますが、本を出せないという人はいません。

途中で改善を止めてしまう人がいるだけ。


ぜひ諦めず、最小限の努力で、コンセプトだけを、3つの視点でチェックしてみて下さい。

 

2016/05/11ライバルの本をあえて読もう

こんにちは、樺木 宏です。


多くの著者さんや、著者候補の方とお話をするのですが、

意外と読んでいないのが「ライバルの本」。


理由はよくわかります。

多くの一般書は素人向けに書いてあるので、わざわざプロであるあなたが読む必要がない、

ということもあるでしょう。

また、単にライバルの本にお金を払うのがイヤ、という面もあるかも知れません。

でも、実はそうした本こそ、常に、大量に、読んでおくべきなのです。


なぜなら、あなたの著者としての立ち位置が分かるからです。

そうすれば、次の企画は差別化しやすくなり、企画が通りやすくなります。


例えば、売れている本に書かれていないこと、それを書く。

「この本にはこう書いてあるが、別のこういうことに悩んでいる人もいるのでは?」という視点ですね。

相続の本で言えば、残す側への本がばかりで、残される側への本が無かった時期がありました。

そこで、あとからそうした「書かれていないこと」を書いた本は、売れる本になりました。

表もあれば裏もある、ということですね。


いかがでしょうか?

ライバルの本をあえて読み、立ち位置を考えれば、本を出し続けることが容易になり、ブランド力と集客力が共に高まります。

ご参考になれば幸いです。

 

2016/04/20ありとあらゆるベストセラーの影に、チャンスあり

こんにちは、樺木宏です。

さて、売れる企画を考えるのは難しいものですね。

1冊、2冊ならまだしも、ずっと本を出し続けていくとなると、なおさらです。

そこで今回は、ちょっとしたヒントをお伝えします。


それは、「ありとあらゆるベストセラーの影に、チャンスがある」ということです。

売れ続けている本、例えばダイエット本や、ポジティブ思考の本がありますね。

その影に、

「ポジティブ思考難民」

「ダイエット難民」

ともいうべき人たちが、大勢いるのです。

「みんなが読んでいるということで自分も読んだが、効果が全然でなかった」

という人たちですね。


そういう人が増えてしまう理由としては、

本がタイトルだけ良くて中身が無い、ということも考えられますが、

(残念ながらそういったベストセラーも散見されます)

合う合わない、の問題が大きいからです。

多くの場合、本の内容は著者の成功体験によるものです。

だから環境や時期、性格などにより、同じ方法を試しても上手くいかないことがあるのは、

ある程度しかたの無いことでもあるのですね。

だから、ベストセラーを読み、

・そこに書かれていない大切なこと

・その内容とは真逆の主張

・より結果を出す為の工夫

などを盛り込めば、そうした「難民読者」の悩みを、解消することができます。

その本が売れていればいるほど、光が強ければ影も濃いもの。

これは、まさにチャンスなのですね。


とはいえ、そのような類書も時間が立てばかならず多く出版されますから、

「スピード勝負」になるかも知れません。

なので、常にアンテナを立てておくか、情報交換をすることで、

いち早くチャンスをつかみに行きたいですね。


ご参考になれば幸いです。

 

2015/06/24企画に"軸"があれば鬼に金棒です

こんにちは、樺木宏です。


さて、今回は出版企画の「軸」について。

商業出版にとって不可欠でありながら、ベテラン著者でも意外と意識していないのが、

この「軸」です。


本と言うと200ページもあり、その文字数は約10万字もありますし、

そのわりにテーマは絞って1つに決まってしまっていますから、

「この事について、とくかくいろいろと沢山書かなければ」

と考えてしまいがちですね。


でも実は、そこからさらに絞って、

「私はこのテーマについてこう考えている」

という主張から外れる事は、一切書かないようにすべきなのです。

これが出版企画の軸です。


これがないと、

「いろいろ書いてあるけど、著者は要するに何を言いたいのかな?」

という書籍が出来上がってしまいます。

そうなると、

まんべんなく書いてある分、強いインパクトが無くなってしまい、

ライバル著者達の本と比べて、印象の薄い本になってしまいます。

読後の印象としても、スッキリと一貫したものが残りませんので、

「この本はこういう本だよ」という口コミも起きづらいでしょう。

そうならない為にも、「軸」を強く意識することが大切なのですね。


例えば、先月発売になったこの本。

「どの会社でも結果を出す『外資系エグゼクティブ』の働き方」
 フラナガン裕美子著・日本実業出版社
http://goo.gl/kgx0C4

一見、出来る人の働き方についていろいろと書いてあるようですが、そうではありません。

「日本人が参考にできる、変化や摩擦を恐れない働き方を、実例を中心に伝えたい!」

というしっかりした軸があるのです。

ノウハウや事例もいろいろ書いてあるようでいて、軸に関連しないことは一切かかれていません。

だから、読後に著者の主張や人柄が印象として強く残り、

また口コミも起きやすい本となっているのですね。

ただ、こうした事を分かりずらくしているのが、

まんべんなくノウハウを並べただけの類書の存在です。

売れていないこうした本をたまたま手に取って、こういうレベルでいいんだと勘違いしてしまう

ケースが多いのですが、これは避けたいですね。


やはり本はただ参考にするのではなく、自分自身の基準を持ってみる事が大切。

ご参考になれば幸いです。

 

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