不安が消える、知識武装編
2015/07/28出版するのに特別な強みは必要はない、ということが納得できる話
こんにちは、樺木宏です。
さて、商業出版というのはハードルが高いようでいて、
実は行動に移してしまえば、意外と結果は出るものです。
決して特別な選ばれた人だけで出来る、というものではありません。
「でも、自分には特別な強みもないから、やっぱり出版は無理なのでは?」
と考えてしまうのが人情というもの。
しかしそれは、大きな勘違いなのです。
なぜなら、企画の強さは著者側だけなく、"読者"との「組み合わせ」で決まるからです。
つまり、著者側の提供するノウハウがさほど強くなくとも、
「読む読者の方をユニークに」してしまえば、強い出版企画に必ずなります。
過去の事例から、例を挙げましょう。
ダイエットに関心が高いのは普通は女性です。
だから女性に向けたダイエット本は数多く出ていますし、
過去多くの有名人や、権威ある医師が、女性に向けた数々のダイエット本を出版しており、
書店にも山積みとなっています。
ですので、もしあなたが女性に向けたダイエットの本を出そうと思ったら、
確かにハードルが高いです。それこそ、特別な強みが必要かも知れません。
しかし、「読む読者の方をユニークに」してしまえば、全く話は変わってきます。
昔ダイエットの企画を考案していたときに、読者をあえて女性ではなく、
「中高年男性」
にしたことがありました。
なぜなら中高年男性も、自分の腹が出ていることは気になってしますし、
書店に行っても、女性向けの本ばかりで、今一つピンときておらず、
悩みを長年解消出来ていない人が多いからです。
すると、「オヤジ著者が世の中高年男性にエールを送る、オヤジ専門のダイエット本」
という「組み合わせ」になり、、強い出版企画になったのです。
この出版企画が通って出版されたのはもちろんですが、
この著者さんは「中高年男性ダイエットの専門家」というユニークなポジションを取れたことを
きっかけに、その後メディア側からオファーが殺到するようになりました。
これは過去に実際にあった例ですが、いかがでしょうか?
特別な強みがなくても出版はできます。
読者の方をユニークにすれば、企画を飛躍的に強めることが出来るのですね。
ぜひ、あなたの専門分野でもこの考え方を活かし、
ブランド力を飛躍的に高めて下さいね。
ご参考になれば幸いです。
2015/04/22読者が目にしたときが"新刊"です
こんにちは、樺木宏です。
さて、今日お伝えしたいのは「読者が目にしたときが新刊」ということ。
これは先日懇意にしている某出版社の編集長が言っていた言葉なのですが、
「なるほど!」と深く腑に落ちたので、紹介しようと思います。
なお出版社は一応伏せましたが、例に出す書名は本物ですので、
感心のある方は調べれば分かります(笑)
さて、その編集長曰く、ミリオンセラーになった「長生きしたけりゃ ふくらはぎをもみなさい」が
ブレイクしたのは昨年ですが、実は発売は4年前の本。
20万部売れた「のび太という生き方」に至っては、発売からブレイクするまでに
なんと7年間もブランクがあったのです。
書籍というと、良く言われるのが新刊が年間8万点近くも発売されている、と言うこと。
そして書店は売れない本は一定期間はリスク無しで返本可能ですから、
どんどん新しい本を出して行かないと行けない、時代の変化を追いかけ続けないと陳腐化してしまう、
というイメージを持っていませんか?
でも読者の目線になってみれば、そもそも本がでたこと自体を知らないわけですから、
まさに"目にしたときが新刊"なのですね。
その話を聞いて思い出したのが、音楽業界の変化です。
以前は、80年代、90年代、という具合に時代別にカテゴリー分けされていたのですが、
今の若い人は、その曲がいつ発売されたかなどはあまり気にせず、
曲を聞く順番は「好きな順」など、自分の基準で分けるようになっているのです。
今はまだ「新刊」だから売れる、初速が大事、という意識が強い出版業界ですが、
読者の方はそうではなく、今後は「自分の好きな本を、好きな順番で読む。発売年は気にしない」
という方向にいくと思います。
そうなった時、私やあなたのように本を売って行きたい側としては、やるべき事は2つでしょう。
1つは、本をもっと露出させること。
埋もれてしまえば、読者の目に触れないわけですから、発売されていないのと同じ。
PRやマーケディングが重要になってきます。
本がでたら出版社まかせ、ということではなく、著者側も本を売る努力が必要です。
2つ目は、時代が経っても古くならない、法則レベルの本を出して行く事です。
時代の流行を追いかけるのも確かに必要ですが、
それとは逆に、「いくら時間が過ぎても古びない価値」を本にすることが大切。
その為には単にノウハウを並べるだけでなく、考え抜いて抽象化し、法則レベルにまで
持っていきましょう。
あなたの著者ブランドが、時代の変化を超えてますます輝くための、
ご参考になれば幸いです。
2015/04/15通らなかった企画の数が、良い著者をつくる
こんにちは、樺木宏です。
さて、私の支援している著者さんには、新人なのに何冊も出版を同時に決めたり、
その後も出し続けている方が多いです。
例えば、最初の1冊が決まってから、それが発売されるまでに4冊出版が決まっている方。
最初に出版してから約3年で、9冊も出版している方。
こうした方が何人もいます。
そして実は、こうした著者さんには、ある共通点があるのです。
その共通点は何かというと、
「通らなかった企画の数が多い」という事です。
意外に思われるでしょうか?
「そんなに何冊も決めたり、出し続けている著者は、最初からあっさり企画が通っているのでは?」
と思うのもムリはありません。
でも実際は、その逆なのです。
なぜ通らない企画が良い著者をつくるのか?
その理由は、感情面が刺激され、肌感覚として"売れる"と言うことが分かるからです。
ノウハウを頭で理解しただけの段階では、こうした方が売れる、と頭で分かっていても、
なかなか実行できません。
それは、「こういう本を書きたい」「こういう著者として覚えられたい」という感情の方が強い
からなのですが、企画が通らないことで、そうした感情が変わります。
「このままでは通らない」
と、肌感覚で分かるのですね。
それは、自分の感情を大事にするだけでなく、売れるかどうかを真剣に考えはじめる瞬間です。
そうなればしめたもので、知識だったノウハウが、実力に変わります。
だからその後も、企画を通し続けることが出来るようになるのですね。
理論としての出版ノウハウも大切ですが、それだけでは不十分。
感情面まで含めて、「企画が通らない」という実戦的な"著者経験"を積むことこそ、
「本を出し続ける著者」への最短距離なのですね。
本を出したい方、そして出し続けたい方の、ご参考になれば幸いです。
2015/02/11商業出版もどきに騙されない知識武装
こんにちは、樺木宏です。
さて、最近は商業出版のようで、そうでない出版が増えてきました。
ご存知のように、私は商業出版専門で支援をしていますが、
それは本を出した人のブランド力を高めるため。
逆に言えば、商業出版以外の出版は、ブランド力が高まることはないので、
支援メニューに加えていないのですね。
でも普通の人はその見分けがつきにくいですし、最近はかなり巧妙になってきていて、
知識武装をしていないと、ダマされてしまう人も多いのです。
つい先日も、親しくしている著者さんから相談を受けました。
その人の知り合いに、出版社からオファーが来たとのこと。
私がその出版社からきたメールやHPをチェックしたのですが、実に巧妙。
どう巧妙なのかと言うと、メールには自費出版ではないと書いて有りますし、
HPを見ると、過去に出した本のカバー画像が並んでいます。
クリックすると、amazonの購入ページに飛ぶので、一見すると商業出版のように見えるのです。
しかしその実態は、オンデマンド出版でした。
正確には、amazonのプリントオンデマンド(POD:発注が来てから1部単位で印刷する)の代行サービスです。
amazon限定で書店流通はしませんし、特にプロモーションもしてくれませんので、
大量の見込み客リストを持っていない方であれば、10部も売れないだろう、という種類のものです。
また、注文しなければ現物も存在しないので、配る事もできませんから、
ブランディグ上ではある意味自費出版以下という面もあるのが、オンデマンド出版です。
普通の代行会社であれば、アマゾンPODであることを明記していますが、
その会社から来たメール文やHPを見てもそうした説明が無く、
一見商業出版であるかのように見せているあたりが、
騙す気が満々といいますが、残念な会社でした。
私に相談してきた著者さんも、本は数十冊出している人なのですが、
なんとなく怪しいとは感じても、amazonへのリンクがあり、
価格も自費出版にしては安かったので、迷って相談してきたとの事でした。
このように、セミプロといえる人ですら気づきにくくなっているのですね。
もちろん、よく特性を理解した上で、オンデマンド出版を利用するのであれば、問題ありません。
在庫を抱えずに済みますし、受注から印刷・発送までを自動化できるオンデマンド出版自体は、
便利なサービスです。
しかしこの例のように、情報格差につけ込む悪質な会社があることも事実。
この記事を読んでいるようなリテラシーの高いあなたは大丈夫だとは思いますが、
周囲の人は、カンタンに騙されてしまいがち。
大切な知人が不本意なことにならないよう、ぜひアドバイスをしてあげて下さいね。
2015/01/28本を出したい人の99%が陥っている、ベストセラーへの勘違い
こんにちは、樺木宏です。
この記事を読んで頂いている方は、本を出そうとしているか、すでに出している人だと思います。
当然、ベストセラーは出したいですし、出し続けたいですよね。
でも多くの著者を支援していると、ある"勘違い"している人が多いことに気づきます。
それは、
「ベストセラーはすごい本だと思っている」
という事です。
だから、自分もすごい本をつくろうとしてしまう。
これは、大きな落とし穴なのです。
それは、読者のことを考えれば分かります。
例えば、メリットがスゴすぎて自分にはムリだ、と思わせてしまう本は売れません。
だからベストセラーは、あえて読者のメリットをそこそこに押さえる工夫をしていたりします。
また、意識の高いビジネスパーソンに向けて書いてしまうと、普通の読者は引いてしまいます。
だから売れる本は、あえて欲求レベルを落として、読者の感情に合わせたりもします。
さらには、普通の人は、全く知らないことを知るよりも「なんとなく知っていること」を
再確認する方を好みます。だから新常識もあえてぼかす、という事もします。
これらの背景にあるのは読者感情です。
平均的なサラリーマンは年に数冊しか本を読まないし、
本は書店よりもTSUTAYAやコンビニで売れる時代です。
「勉強するために本屋にいくぞ!」ではなく、
「立ち寄ったついでになんとなく」で買っているのですね。
つまり言い換えれば、
「何年かに1冊しか読まない人でも買う」
本でないと、ベストセラーにならない、という事です。
そう考えると、「すごい本をつくろう」ということがいかに勘違いかが、見えてきますね。
いかがでしょうか?
これらのことを踏まえれば、落とし穴を避けられ、
あなたの本がさらに「売れる」本に変わります。
あなたの本がベストセラーに近づく為の、ヒントになれば幸いです。