不安が消える、知識武装編
2013/05/29出版社からオファーが来たときに、気をつけたいこととは?
こんにちは、樺木宏です。
さて、今日あなたにお伝えしたいのは、出版社からオファーが来たときに気をつけたいこと、です。
こういうと、
「出版社からオファーがくるんだから、良いことづくめなのでは?」
と思われるかも知れません。
でも実は、結構落とし穴があるんですね。
結論からいいますと、それは下記の3つです。
1)企画が通りそうで通らない
2)ビジネスにメリットがない
3)出し続けられない
それぞれご説明しましょう。
まず1)の「企画が通りそうで通らない」です。
これはなぜかというと、編集会議で通るかどうか、出版社からオファーが来た時点では、
まだ決まっていないことが多いから。
編集者がいくら気に入っている企画でも、編集会議で不採用になるのはよくあることです。
また、出版社で企画が通ることと、書店で売れることはまた別の問題です。
あなたの持っているコンテンツは、もっと売れる切り口が隠されているかも知れないのです。
であるならば、編集者からオファーがあっても、その企画をさらにブラッシュアップすべく、
著者側からもアイデアを出したり、工夫し続けなければいけないですね。
次に2)のビジネスにメリットがない、について。
これは、あなたのビジネスと、書籍のテーマが、1つの延長線上にありますか?、という事です。
もし無いのであれば、少なくとも今のビジネスには、好影響は少ないでしょう。
なぜなら本を読んだ読者が、悩みをさらに解消すべくあなたのHPを訪れても、
その商品やサービスが用意されていないからですね。
こうなると出版したメリットも半減です。
出版社からオファーが来ると嬉しいものですから、ついこのあたりのチェックが
おろそかになりがち。
嬉しさをぐっとこらえて、自分とビジネスを客観視することが大切ですね。
最後に、3)の出し続けられない、についてです。
出版社からのオファーは、その時々の「売れるテーマ」です。
それは良いのですが、あなたの「著書のラインナップ」から見たらどうでしょうか?
この視点はとても大切です。
というのも、出すテーマが拡散してしまうと、ファンや読者が離れてしまうから。
過去にベストセラーを出しながら、だんだん売れなくなってしまう人は、
そのあたりがおろそかになっていたケースが多いです。
例えば、お金や仕事の本を出したと思ったら、美容やダイエットの本も出し、
テーマがよく分からない自己啓発本も出す・・・
というようなことです。
このあたりは、どうしても自分では分かりずらいことですから、周囲のアドバイスに耳を傾ける
努力が必要ですね。
いかがでしょうか?
本を出すのも大切ですが、それ以上に大事なのが「出し続けること」。
出版社からオファーが来たときには、こうした点に気をつけ、
素晴らしい機会としてくださいね。
2013/05/27書くネタが無い!と思っている人の勘違いを解除される話
こんにちは、樺木宏です。
さて、「本を書きたいけど、200ページにするほどのネタはないんですが・・・」という人に良く会います。
また、「何冊か出してネタが尽きてきた・・・」と感じている人も、多いようです。
皆さんはいかがでしょうか?
結論から言いますと、こうしたケースのほとんどが、杞憂です。
というのも、良く話を聞いてみると、執筆のネタを沢山持っている人が多いからです。
気づいていないか、忘れているだけなんですね。
なぜ有るのに「無い」と思ってしまうかといえば、
今の記憶だけで判断してしまっているからです。
例えば、私が出版支援をする場合、その人のセミナーや講演を連続して聞きに行く、
ということをします。
そして、ただ聞くだけではなくて、マインドマップに全部残しておきます。
企画を考える段になって、過去のそうした情報の蓄積をつかいます。
具体的には、
・分類し、
・階層を並び替えて、
・方向性を考え、
・不足部分を追加する、
こうしたことを別々にやるのですが、
そうして加工した情報を企画書や目次構成にして本人に見せると、
「これを自分が話したの!?」
というリアクションであることが、本当に多いのです。忘れてしまっているんですね。
「すごいですね」
と言われたりしますが、すごいのは話した当人のあなたです(笑)
本人は自分を過小評価しているのですが、それに気づかない。
気づいてさえいれば書店に本が並ぶかも知れないのに、気づかないからそれが起きない。
これは実に勿体ないです。
だから、自分自身の知識を今の記憶だけで判断するのはやめましょう。
過去の蓄積を利用するだけで、可能性が大きく広がってきます。
ノートにペンでも良いですし、ノートパソコンやタブレット、スマートフォンなどがあれば、それに記録しておきましょう。
その形式も、あとで自分が見やすければ、何でもよいでしょう。
そうすれば、忘れてしまってもOK。
あなたのノウハウは、本になる日をまって待機していてくれるのですね。
2013/05/27本を出して成功した人は知っている人脈の「層」の話
こんにちは、樺木宏です。
さて、出版で人生のステージを上げていくクライアントさんを見てきて思うのは、
人脈には「層」があり、仕事はその中で流通している、という事。
1つステージを上げただけで、講師単価が3倍にもなったり、
提供できる価値が上がる事で、クライアントから頂けるフィーも1ケタ上がったりします。
結果として、サラリーマン時代に本を出し、そのまま起業する人も多いですし、
すでにビジネスを持っている人であれば、文字通りステージが上がる人も多いです。
そしてそうした人は、
「意外とあっさりうまく行った」
「想像していたほど、大変ではなかった」
という感想を持つようです。
こうした事例を見るにつけ、つくづく仕事は「層」の中で流通しているな、と思います。
でも、残念ながらそうならない人もいます。
私としては不本意なことですが、それも事実。
というのも、この「人脈の層」を上げてしまえば、さほど労せずして一気に成功できますが、
上げる事が出来なければ、いつまでも忙しいばかりで何も変わらないからです。
本さえだせば、エスカレーター式に自動的に成功できる、という幻想を持っていたり、
出版が決まったとたんに満足してしまうタイプの人は、
残念ながらこうした事を知らないようです。
だからクライアントさんの出版が決まった時に、私がお話するのは、
「この人脈の層を突き抜けて、上に行く為の戦略」の話。
その1つの形が「もらえる印税以上の費用を掛けて、本の販促をしましょう」という話であったり、
「ビジネス人脈を総取っ換えするつもりで、新しい出会いを見つけましょう」
という話だったりします。
でもこうした話は、その額が大きかったり、過去のしがらみに縛られることが多いので、躊躇してしまう人もしばしば。
いわば安全が脅かされる訳ですから、こうした心のガードも、当然と言えば当然ですね。
でも、出版はブランディグへの投資。
「リターンが欲しければ、リスクを負う」
成功している人は、このたった1つの事を知り、実行しています。
もし大きいリターンを期待するのであれば、リスクも当然負わなければいけないですね。
2013/05/25成功した著者に学ぶ、卓越の戦略とは?
こんにちは、樺木宏です。
今回は、成功した著者に学ぶ、卓越の戦略と題してお届けします。
「卓越の戦略」というのは、マーケティングのカリスマとして有名なコンサルタント、
ジェイ・エイブラハムが提唱しているものです。
その内容を簡単に言えば、
「クライアントのニーズを、自分のニーズより優先させる」
ということです。
シンプルなのですが、その効果は大きいものがあります。
例えば、「ハイパワー・マーケティング」(インデックスコミュニケーションズ刊)
という本には、下記のような事例が載っています。
・・・ある父親が、6歳になる息子に初めての自転車を買おうと、あなたの店にやってきた。
ここで父親が求めているのは「自転車」ではなく、「わが子に自転車の乗り方を教える」という、
人生で最高に楽しい「経験」だ。
そうとわかれば、あなたはこの親子に、最高級で、店で一番値の張る自転車を勧めるだろうか?
木に突っ込んだり、転んだりすることを考えれば、安めのモデルを勧めることが
その親子にとって最良の選択だろう。
その結果、あなたは販売主ではなく、父親のアドバイザーとなる。
そして最も大切な「信頼」を得るのだ・・・
いかがでしょうか?
ビジネスにおける最も大切な「信用」と、人間がもつ「返報性」という
心理傾向をふまえた、興味深いエピソードですね。
出版業界でも、同じです。
読者は紙とインクの「本」が欲しいのではなく「結果」が欲しくてお金を払うのですから、
タイトルに書いてあるように自分がなれなければ、その著者のサービスを今後受けようとは思いません。
そもそもそれ以前に、そうした意図の企画は出版社に見抜かれてしまいますので、
提案するまでもなく企画が通りません。
だから、あなたが情報発信している媒体が何であれ、「読者のニーズ」を最優先させましょう。
その事が、あなたを単なる販売者から、「信頼できるアドバイザー」に変えます。
2013/05/24どうやったら出版できますか?にお答えします
こんにちは、樺木です。
よく質問をいただくことの1つに、
「どうやったら出版できますか?」
というものがあります。
ノウハウ以前に、そもそも何をしたらよいのか?
という主旨のご質問ですね。
以下、お答えします。
まず、商業出版は、自費出版とは違います。
出版社が全ての費用を負担し、著者は印税をもらって執筆することになります。
「出版社は全てのリスクを負って著者に投資する」という事です。
当然、商業出版では、企画の審査は出版社に全ての権限があります。
ちなみに出版社の投資額としては、1冊あたり約300万円程になります。
これが商業出版のハードルの高さでもあり、著者のブランディングの所以でもあります。
そこで気になるのが、どのような判断基準なのか?という事でしょう。
簡単に言えば、初版のコストが回収できる企画、つまり
「売れる企画」であれば、出版社は企画にOKを出します。
言い換えれば、市場が明確になっていて、一定の売上が見込める企画、という事ですね。
もちろん、出版社にも得意・不得意がありますので、それぞれ求める企画が異なる点も考慮しましょう。
以上をまとめますと、冒頭の質問、「どうやったら出版出来るのか?」の答えは、
「売れる企画書をつくり、しかるべき出版社に持ち込む事」
となります。
とは言え、今度は
どのような企画をつくれば売れると判断されるのか?
出版社にはどうやって持ち込めばよいのか?
という点が気になりますよね?
そこで、このブログで「売れる出版企画の作り方」を中心に情報提供しているワケです。
なお出版社への持ち込みに関しては、
そこを私などの出版エージェントに外注するという選択肢が出てくるわけですが、そこは費用対効果を
シビアに考えましょう。
具体的には、
・出版人脈づくりの時間とコスト
・企画持ち込みにかける労力
・企画が通ったあとの販促効果
が、検討すべきポイントとなります。
上記をふまえて、自分でやるか、サポートを頼むか、費用対効果の高い方を選択しましょう。
商業出版がビジネスなのは、出版社も著者も同じ、という事ですね。