不安が消える、知識武装編
2014/07/15あなたの企画の可能性を広げる"一般書"とは?
こんにちは、樺木宏です。
さて、自分の本を書こうとすると、
「どうやるか」
という内容の本を考えてしまいがちです。
でもそれはハウツー本であり、実用書。
そのことに最初から関心を持っている人には売れますが、
そうでない読者には全く訴求しません。
出版社の側から見ても、実用書であれば実績のあるベテラン著者の方が安心ですし、
固定ファンがいる知名度の高い人に頼みたい、
と考える傾向があります。
なので、新人著者の1冊目としては、あまり有利な選択では無いのです。
一方、
「なぜやるか」
を書けば、それは"一般書"になります。
例えば、
「株式投資のやり方」とすれば実用書ですが、
「40代サラリーマンのための、老後が安心になる株式投資のやり方」
となれば、それは一般書です。
なぜやるかという理由が、しっかり主張されていますね。
株式投資に関心がなかった人でも、
"40代サラリーマンで"、"老後のお金の問題に不安がある人"であれば、
心惹かれる切り口になっています。
読者層も広がりますから、企画の採用確度は高まるでしょう。
いかがでしょうか?
つい実用書だけを考えてしまいがちですが、"一般書"という選択肢が増える事で、
あなたの企画は何倍にも可能性が広がりますよ。
ご参考になれば幸いです。
2014/06/27「客観視」と「柔軟性」という2つの強力な武器
こんにちは、樺木宏です。
ちょっと想像してみて欲しいのですが、
株式投資をしている人がいて、
「世の中の多くの人が何といおうと、自分がこの株が良いと思うから、とにかく買う」
という人がいたら、いずれ損するというのはすぐ分かります。
相場というのはいわば人気投票なので、他の人の影響を必ず受けるからです。
相対的に価値が下がってしまうことは、自分ではコントロールできません。
さて、株だとお金の話なので分かりやすいのですが、
「商業出版」となると、これが感情的に分かりにくくなってしまうもの。
思い入れがとても強くなるのが普通ですから、どんなに優秀な人でも、
自分の専門分野ではするはずのないミスを、出版だとついしてしまうのです。
例えば、
「自分がこの内容は有意義だと思うから、ぜひこの内容で書きたい」
という考え方が、まさにこれです。
その理由は、上記の株の話と同じ。
本の評価も、相対的な部分が大きいからです。
「ライバルの著者はどんな事を書いているか?」
「そしてそうした内容について、多くの読者はどのように評価しているか?」
こうした視点が抜けていれば、一見もっともそうにきこえても、当たり外れは運次第の博打になります。
そして出版企画書では、この企画は博打なのか、しっかり狙いすましたものなのか、
それが編集者には、ハッキリと見えてしまいます。
博打だと思われたら、その企画はそこまで。
そうはなりたくないですね。
自分の企画に思い入れを持つ事はとても大切ですが、
そこに「客観視」という武器が加われば、鬼に金棒。
そして「柔軟性」まで持てば、その人は本を出し続けることが出来る、と断言します。
ぜひこの2つの武器を意識して、著者デビューへの最短距離を走り抜けて下さいね。
2014/06/17長く読み続けられる本を書く、という事
こんにちは、樺木宏です。
長く売れる本、つくりたいですね。
しかし現在の出版業界は、出版点数は高止まりしており、逆に市場としては縮小傾向。
こうなってくると、1点1点の重さは軽くなってしまいます。
そうした中で、長く売れる本、長く読み続けられる本を書くのは、とても難しい事です。
そんな中で、私がコンサルティングの際に心がけていることがあります。
それは、
「すぐに具体的な答えを提案せず、あえて考えてもらう」
という事。
相談を受けると、頭の中に、現状で最も売れそうな企画はすぐ浮かびます。
それをすぐ企画書にするのは、スキルさえあれば、ある意味簡単なことです。
でも、あえてそれをせずに、「もう1歩先」を考えてもらうようにしているのです。
なぜなら、すぐ役に立つことは、すぐに役に立たなくなるからです。
そうした本を、大量に見てきました。
今の時代、出版のトレンドは数ヶ月で去ります。
一時期流行に乗って本が売れても、それが去ってしまえばあとは何も残らない。
残らないならまだよい方で、かつての自分が忘れられずに、逆に落ち込んでしまう人も多い。
安易にトレンドに迎合した結果がそれでは、あまりに悲しいですね。
そうならない為にも、
「自分自身の熱いメッセージ」
「自分でも明確に意識できていなかったコアな主張」
といったものを、ここで考えておきたいのです。
人柄や熱さが行間から伝わる本になれば、例え一時の喧騒は去っても、本質はそこに残ります。
そして、それは読者に伝わり続けるのですね。
それが、長く売れる本にも繋がって行くのだと思います。
全ての本を後世に語り継がれる本にするのは難しいとしても、せめてそうした
「読者の琴線に触れる何か」
は必ず残していきたいですね。
2014/03/21"最初の出版"のテーマの決め方
こんにちは、樺木宏です。
さて、商業出版に関するノウハウも、いろいろと出回っていますね。
しかし大きく異なるのが、"戦略面"。
つまり、著者のブランディグ戦略です。
ここは考え方がいくつもある、という事はぜひ知っておいた方が良いと思います。
ここを間違えてしまうと、文字通り著者人生を大きく左右してしまう為、
後悔することもあるからです。
特に私は「人生で最初の1冊を支援する」というスタンスなので、ここにはこだわりがあります。
例えば、「1冊目の本のテーマをどうやって決めるか」というときに、
「最初の本のテーマは一生ついて回るから、自分のビジネスと直結させろ」、
という人がいます。
確かにメリットとしては、今のビジネスに「箔」がつきますし、
読者がそのまま顧客になってくれるので、集客的にも良いでしょう。
でも、ちょっと待って下さい。
それがあなたに当てはまるかどうかは、別の話です。
例えば、あなたの今のビジネスが、ベストかつ唯一の選択なのか?ということです。
他にももっとやりがいがあり、人脈を活用でき、ノウハウも発揮できる、
そんなビジネスの切り口が隠れているかも知れません。
もしそうだとしたら、先の考え方は、近道のように見えて、遠回りになってしまいます。
特に、出版社からオファーがくる場合は、要注意です。
出版社が見ているのは、今うれるかどうか。
著者側の中長期のブランディングについては、ほとんど考えていないことの方が多いです。
いかがでしょうか?
商業出版の戦略には、いろいろな考え方があります。
「そのノウハウがあなたに当てはまるかどうか?」は、熟考してみて下さいね。
2014/01/07マラソンのようにインプットすれば、勝手に良い企画になる
こんにちは、樺木宏です。
さて、本を出し続けたい、と思うのは著者ならば誰しも同じです。
そして良い本を書く為には、読書やセミナーなど、良いインプットを継続することが大切。
これはだれもが分かっている事なのですが、
実際は、それを実現出来る著者と、そうでない著者に別れてしまうのも事実です。
なぜそのような違いが生まれてしまうのか?
それは、
「インプットは、短距離走ではなく長距離走」
と言うことを、あまり意識していないからだと思います。
1冊出せればそれでよい、という短距離ならば、"息を止めてひたすら頑張る"でも良いのですが、
実際は、本は出し続けたいもの。
マルコム・グラッドウェルの「1万時間の法則」によれば、
「世界で通用する人間に共通するのは、一万時間の練習を続けている事」。
つまりマラソンなのですから、短距離走のつもりでは息が続きません。
なのに、感情に逆らって、ストレスを感じながら頑張ると、どうしてもやる気の波がおきてしまう。
やる気が下がった先には、挫折もありえます。
そうではなく、時には水分を補給し、コンディショニングしながらペース配分をする必要があります。
・少しペースを落としてでも、確実にコツコツ前に進む
・もう少しやりたい、くらいであえて止める
・ペースの目安になる集団に参加してみる
などなど、です。
その先には、今はまだ見えない成長の境地が待っています。
その為にも、マラソンのように、インプットし続ける。
ぜひあなたも、ペース配分をしつつ、良い企画を量産し続けてください。