その他の出版ノウハウ
2016/03/09出版を断った方がよいとき、があります
こんにちは、樺木宏です。
さて、私はクライアントさんに、出版社からのオファーを断ってもらう事があります。
それも、結構多くあります。
というのは、
「著者にとってマイナスになってしまう出版」
が多いからなんですね。
たとえば、ファンが離れてしまう出版。
従来の主張と違う主張をしてしまったり、どっちつかずだったり、
ブレている本を出してしまうと、ファンが離れます。
あるいは、メディアからの取材が来なくなってしまう出版。
これは、「何の専門家か分からなくなってしまう」ときに起こります。
だから、あまり多くのテーマで本を出すのは考えものです。
そして、売れない出版。
本の売れ行きはPOSデータでずっと残り、出版社はいつでも見ることができます。
ですので、出せるからといって打率を下げるような安易な出版はしてはいけません。
また、ビジネスに繋がらない出版もNGです。
これは先の「ファンが離れてしまう出版」とも関連するのですが、
あなたが何の問題解決をしてくれる人か、がブレて見えてしまうと、信用度が下がるのですね。
こうしたことは、分かっていても、出版社からオファーが来たら、
「もったいない」と感じてしまい、なかなか断りずらいものです。
だからこそ、多くの著者さんが長期間、本を出し続けるのが難しいのです。
でも逆に言えば、ここをしっかり守っているだけでも、
「あなたの著者ブランドが目減りしなくなる」
ともいえるわけですから、ものは見方次第ですね。
また、ある程度の企画力があれば、出版社からのオファーに対して切り口を変えたり、
別企画につなげることもできるでしょう。
そういう意味でも、やはり長く活躍しつづけるためには、一定の企画力は高めておきたいですね。
ご参考になればと思います。
2015/12/23"著者格差の時代"にしておきたいこと
こんにちは、樺木宏です。
著者を取り巻く環境としては、2015年も厳しい年でしたね。
出版点数は横ばいながら、市場としては縮小傾向が続きました。
つまり、本1冊の賞味期限がますます短くなってきています。
数ヶ月後には書店から消えているかもしれないのですから、
従来のように1冊出したからといって、集客効果がずっと続く、ということも難しくなってきています。
その一方で、やはり本を出した事でブレイクした人も大勢いました。
私のクライアントさんでも複数冊同時期に決まった人が何人もいましたし、
私自身も、累計130冊の企画を通させて頂くことができました。
累計10冊を突破したり、数冊出して重版率が100%という方もいましたし、
ベストセラーが出た事で出版社からのオファーが10社を超えた、という方もいます。
つまり、数年前のビジネス書バブルがはじけて、著者も「2極化」が進んでいるのでしょう。
「本を1冊出して終わりの人と、何冊もずっと出し続ける人」
「ブランド力がちょっと高まって終わりの人と、高め続けていける人」
そうした違いが明らかになってきたのが、今年だったのでは、と感じています。
来年はそうした「著者格差」がますます広がっていくでしょう。
このメルマガを読み続けて頂いているリテラシーの高いあなたには、
ぜひ後者の「勝ち組の著者」になって欲しい、と心から思っています。
そのためには私が「とにかく1冊出してもらう」ことを支援目標にしていたのでは無理。
そうではなく「著者としての力量自体を高めてもらうこと」が大切だと考えています。
その上で、同じ目線で共に考え刺激しあい、どんなライバル著者がいても、類書が多くても、
常に本を出し続けられる「環境」をつくること。
それが、2016年の私のテーマです。
そのためには、伝えるノウハウも、その形も変わる必要がありますので、
私にとってもいろいろと変化の年になりそうです。
そうした変化を、あなたとご一緒に来れば嬉しく思います。
2015/12/16押さえておきたいPREP法とは?
こんにちは、樺木宏です。
さて、今回お伝えしたいのは「PREP法」です。
これはどういうものかと言いますと、
P)Point = 結論 R)Reason = 理由 E)Example = 事例 P)Point = 結論
という順番で書く、という1種の「型」ですね。
これは文章だけでなく、例えばエレベーターに乗っている短時間で相手を説得する、
いわゆる「エレベーターピッチ」と言われる話し方などでも、語られていたりします。
さて、なぜこのPREP法を押さえておきたいかというと、
「最小の文章で、編集者に内容を伝え、しかも説得できるから」
です。
特に文章の量はつい多く盛ってしまいがちですが、
それだと肝心の伝えたい内容が埋もれてしまい、書き手の自己満足のわりには、
相手には全く届いていない、ということが起こってしまう。
そうならない為にも、客観的に「型」に当てはめることが、とても有効なのです。
またこの「型」を使うことで、自分の主張もチェックしやすくなります。
これ以上なくシンプルな形ですから、結論と理由がうまく合っていないとすぐ分かります。
また、事例が適切でなかったり、説得力が無い事もすぐ見えてしまいます。
このように、自己チェックするには、うってつけの方法なのですね。
いかがでしょうか?
PREP法をぜひ活用して、あなたの企画をさらに良いものにしてみて下さい。
ご参考になれば幸いです。
2015/08/26ベストセラー著者の落とし穴とは?
こんにちは、樺木宏です。
さて、本は出し続けることで、ブランド力も累積されていくものです。
だから、長年多くの本を出し続けている人は、集客力が高いですし、
専門家として他メディアへの露出も多いですね。
だから当然「本を出し続けたい!」となるわけですが、
ここに落とし穴が1つあります。
それは、
「ベストセラー著者になっても、企画が通らないという事はよくある」
という事です。
というより、よほど「旬」な時期でない限りは、通らない可能性の方が高い、といって良いでしょう。
意外に思われたでしょうか?
なぜそうなってしまうかというと、
実績がある分、「安心感」は高いので、その点では新人著者の時より企画は通りやすいのですが、
逆に落とし穴もあるからです。
例えば、
1)いろいろなテーマで本を出したことで、何の専門家だか分からなくなってしまうこと
2)新しい企画が過去の本と同じ内容、と思われてしまうこと
3)単純に、今売れる企画になっていないこと
などです。
1)の場合は、ベストセラーを出した後にありがち。
出版社の方からオファーが来る時期に、執筆を全部受けてしまうと陥ってしまうワナです。
せっかくの専門分野が薄れてしまうので、せっかくの実績が徐々に目減りしていってしまうのですね。
やはりテーマは2つくらいに絞ったほうが良いでしょう。
また2)の「過去の本と同じ内容」という印象も、よくあります。
過去の内容を踏まえ、新しい切り口で企画を考案する必要がありますね。
3)の「売れる企画」については、これはどんな著者であれ、絶対に必要なことです。
でもブランド力のある著者になればなるほど、「何を書くか」に焦点が当たっていき、
「誰に書くか」といった読者目線での企画が立てられなくなるケースもあるので、
注意したいところですね。
いかがでしょうか?
こうした点に注意して、本が売れてベストセラー著者になっても、長く本を出し続けてくださいね。
ご参考になれば幸いです。
2015/04/29著者が顔写真にこだわるべき理由とは?
こんにちは、樺木宏です。
私は本をプロデュースした際によく、著者さんにプロフィール写真を撮ってもらいます。
というのも、"著者は写真にこだわるべき"というのが、私の持論だからです。
その理由は「ザイオン効果」にあります。
繰り返し顔を見ていると、人はその人に親近感を増します。
会った事も無い芸能人を街で見かけて、ハッとする事がありますね。
これは過去に繰り返し見ているので、こちらが親近感を持っているからです。
これがザイオン効果と言われるものなのですが、著者にはこれが有利に働きます。
例えば、読者が書店で本を選んでいたとします。
その時、Facebookやブログなどで、何度か顔を見ている人の本と、
そうでない人の本が並んでいたら、どちらを手に取るでしょうか?
もちろん、前者ですね。
こうした効果は、書店だけでなく、セミナーや、個別相談などのシーンでも、
同じように、判断に影響を与えます。
だから、著者やビジネスパーソンにとって、写真はとても大切なのですね。
ちなみに私は、街で見かけたのが芸能人でなく職場の同僚でも、
ハッとする量は同じくらいなのでは?などと思っているのですが、
そこに「芸能人」や「著者」といった左脳情報があとから加わることで、
ブランド力に転化しているのでは、と感じています。
なお、私が良く仕事をお願いする知人のプロカメラマン曰く、
Webで見てきた写真と、実際に会った時の印象がかけ離れていると、ネガティブな印象を与えてしまうとの事。
ですので、いかに違和感が無いように、でもベストの魅力を引き出せるか、がプロの力量だそうです。
いかがでしょうか?
このような理由から、私は著者さんに、SNSや本の著者近影、名刺などでも何度も同じ写真を使ってもらいますし、
その為に、写真もこだわって撮ってもらっているのですね。
すでに本を何冊も出している人、これから出す人も、ぜひ写真にはこだわって見て下さいね。