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出版ノウハウ無料公開ブログ

その他の出版ノウハウ

2015/03/04本は書店で買いましょう!

こんにちは、樺木宏です。


さて、"若者の本離れ"という話は昔からありますが、意外なデータがあるそうです。

それはなにかというと、

「本を買う際にネットをよく使うのは実は40~50代で、10代はリアル書店好き」

というもの。

これは日本通信販売協会が実施したアンケートで明らかになったのですが、

本や雑誌を買う際の、ネット通販の利用率は、最も高かったのが40代で58%。

次いで50代が53%、60代が40%なのに対し、10代はわずか36%。

逆に、リアル書店を利用すると答えたのは10代が最も多く83%に上った、というものです。

実は若者ほど書店にいっていた、というのは意外ですね。


自分自身に置き換えて考えてみると、確かにamazonをよく使っています。

欲しい本を確実に手に入れるためには、ネットの方が確かな部分がありますし、

気になったテーマですぐ類書を検索できるのも、ネットの利点です。

だからついつい多用してしまうのですね。


ただよく考えてみれば、思い掛けない良書との出会いは、リアル書店に及ばないのも事実。

若者のほうが、デジタルネイティブだけに、その限界を知っており、

リアルの楽しさをよく知っている、という事でしょうか。


また、40代〜50代は著者に一番多い世代でもありますから、

書店にいっている割合が少ないのは、危険でもあります。

著者にとっては、書店の棚チェックは欠かせません。

どこに置かれているか。

何冊置かれているか。

どれくらい減っているか。

どんな人が手に取っているか。

ライバルがどんな本を出しているか。

これらの情報をチェックして、企画に活かそうと思えば、やはりリアル書店にまだまだアドバンテージがあります。


出版業界を支えているのは、リアルの書店。

40代〜50代こそ書店に行き、リサーチしつ、本を買いたいですね。

 

2014/10/06海外の本を翻訳し、日本で出版したいのだが、どうすれば?

こんにちは、樺木宏です。


過去「海外の本を翻訳し、日本で出版したいのだが、どうすれば?」

というご相談を何回か頂いています。

そこで今日はその具体的方法について、お話しようと思います。

海外の名著を読んで感銘を受け、その本を日本でぜひ出版したい、という方や、

また、海外で人気の本で、日本ではまだ発売されていないので、私が出来ないだろうか?

という方のご参考になればと思います。


結論からいいますと、海外の本も国内の本と同じく、

「出版企画書を作成し、出版社に提案して、編集会議で企画を通す」という事が必要です。

これは、日本人の著者が日本で普通に本を出すのと、基本的に同じです。


なぜかと言うと、海外から版権を購入するのは、一部の大手を除き、仲介する「版権エージェント」

が行うのですが、出版社以外の依頼では、まず動いてくれないからです。

そのため、日本の出版社の同意を、先に取り付けておく必要があるのです。

もし企画が出版社で通ったとなれば、出版社を通じて、上記の版権エージェントに依頼することができます。

そのために、「出版企画書を作成し、編集会議で企画を通す」事が必要なのですね。


なお、もう少し詳しく言うと、日本で海外の本を出す為には、いわゆる翻訳権

(正式には「日本語独占翻訳権」)を買う必要があります。

そして、この翻訳権というものは、基本的には出版社しか買うことは出来ません。

海外からみれば、日本では出版社でなければ書店に流通出来ない為、信用しずらい。

つまり権利を売ってもらえない、ということなのです。


では、企画を通したい、となったとしましょう。

もし出版社に企画を通すとなれば、その判断基準はただ1つ、「売れるかどうか」です。

本の内容が素晴らしいとか、そういうことではなくて、日本のマーケットで、

なぜ今その本が売れるのか。その理由をいかに客観的に、説得力をもって企画書に書けるか。

そこが、採用の成否を分けます。

こうした要素を踏まえ、出版企画をつくる必要があるのですね。


また、海外事情について少し。

米国では著者には代理人(出版エージェント)が付いているのが一般的です。

90%以上の著者に、代理人がついているとも言われています。

交渉の末条件がつり上がっていることもあり、人気作家の翻訳権は価格が高騰しています。

なので日本の出版社は、初版の部数を多く刷らないと採算が合わないケースも多く、

それはリスクが高まるという事でもありますから、米国に比べ市場が小さい日本では、

企画のハードルが高くなりがち、と言うことも覚えておいた方が良いと思います。

やはり、本を出すのであれば、企画力は避けて通れない、と言う事ですね。


以上、今日は海外の本を翻訳する件について、お伝えさせて頂きました。

ご参考になれば幸いです。

 

2014/08/05文芸小説の支援をお受けしていない2つの理由

こんにちは、樺木宏です。

さて、私がたまに頂くお問い合わせに、

「文芸小説の支援はしていないの?」

というものがあります。


結論からいいますと、文芸小説の支援は、お引き受けしていないです。


その理由は2つあります。

1つは、私の支援は本を出してもらう事が目的なのではなく、本はあくまで"人生を飛躍させる手段"として考えているためです。

文芸小説ですと、本の印税は入って来ますが、ご自身のビジネスに好影響はなかなか繋がりません。

これがノンフィクションの本ですと、バックエンドのビジネスと連動することで、印税の何倍もの売上を得る事も可能です。

それが経済的・精神的自由を手に入れて頂く事につながります。

私はそれこそが出版の目的だと考えますし、私が"出版を支援する事業"を立ち上げた動機でもあります。

もう1つの理由は、出版社に持ち込んで採用される確率が低い為です。

文芸では、中身を読まないことには、善し悪しが分かりません。

そして編集者は多忙なため、送られてくる原稿を個別に読むと言う事は、時間的に無理があります。

そこで、文学賞などのイベントが、出版業界全体の新人発掘の場として機能している、という背景があります。

このような事から、個別に出版社に持ち込んで採用される確率は低く、提案代行は行っていないのです。

一方、これがビジネス書や健康本などのノンフィクションであれば、出版企画書という2,3枚の

紙で、企画の魅力を全て伝えることができますので、数多くの編集者にアプローチが可能です。

私は個別提案だけでなく、40社の出版社の協力を得て新人著者発掘イベントなども

行っているため、採用確度も高いものがあります。

なお、私が守備範囲としているノンフィクションの出版カテゴリーは、

「仕事術、勉強法、お金、人間関係、健康、美容、恋愛、食」

です。


いかがでしょうか?

もし文芸小説をお考えの方がいましたら、ぜひノンフィクションも検討してみて下さいね。

 

2014/05/20著者のための、出版記念セミナーのつくり方

こんにちは、樺木宏です。

本を出したあと、「出版記念」と銘打ってセミナーを行う人は多いですね。

読者とのコミュニケーションが図れますし、マーケティングとしても効果があるので、

ぜひやるべき、と私も思います。


ただ気になるのは、ちょっとしたコツを知らないばかりに、損をしている人が多い事。

本を書くほどのノウハウをもっている著者といえど、それをどう伝えるかというコツを知らないと、

成果は得られないばかりか、マイナスになる事もあるのです。


例えばよくあるのが、本の内容をそのままセミナーにするケース。

これは勿体ないです。

なぜなら、受講者を退屈させてしまうから。

出版記念セミナーにくる人は、すでにあなたの本を読んでいることが多いです。

つまり読んだ本を復習したいのではなく、もっと自分の為に掘り下げたい、と考えてセミナーに来ています。

それなのに本と同じ内容を繰り返されてしまっては、受講者を「退屈」させてしまうことになります。

しかも、本の内容全てを話すには2時間くらいのセミナーではとても足りませんから、

どうしても中身が薄くなってしまうのです。

これでは受講者の満足度は低く、あなたのファンになる可能性は下がってしまい、勿体ないですね。

もう1つの誤解は、「上手く話そう」と自分に意識が行ってしまう事です。

これも勿体ないです。

なぜなら、「講師が長時間話すほど、受講者の満足度は下がる」からです。

人は自分の話を聞いてもらいたいものですし、それはセミナー受講者といえど例外ではありません。

しかし確固たるノウハウを持っている上に「出版記念」と銘打ってしまうと、

どうしても長時間、朗々と話を続けてしまい、この落とし穴に落ちがちなのです。

これも、受講者の満足度を下げてしまい、せっかくの機会が台無しです。


ではどうするか?という事ですが、

・本の内容から一歩進んで

・参加型の内容にする

のが有効です。

具体的には、本では語り切れなかった「その後」の内容を増やしたり、

受講者個人に焦点をあて、具体的に行動に結びつくようなワークを行うと、

満足度は高まります。

また参加者の自己紹介や、内容へのフィードバックという形で、積極的に話してもらう

要素を取り入れるのも良いでしょう。

ただ、質問などで正解を問うものは、相手にストレスを与えてしまい、逆効果なので注意して下さいね。


いかがでしょうか?

問題解決のノウハウに、こうしたメディア毎のノウハウが加われば、鬼に金棒。

出版の機会を最大限に活かす、ご参考になれば幸いです。

 

2014/04/30ひと言付け加えるだけで、読書生活の質を向上させる方法

こんにちは、樺木宏です。


さて、「年に何冊くらい本を読んでいますか?」と聞かれることがあります。

あなたも聞いたり、聞かれたりした事があるのではないでしょうか?

本を書こうという方は読書好きが多いですから、他の人の読書量が気になるのも、よく分かります。


ただこれは、ちょっと勿体ない、とも思います。

というのも、読書の「量」についてしか聞いていないからです。

本は「自己投資」ですから、いかにリターンを生むかが大切。

であれば、質と量、両方について関心を持った方が良いと思うのです。

だから私はよく、「どのように本を読んでいますか?」と聞くようにしています。

これは、読書の「質」について聞いているので、参考になる事があれば学び、

取り入れるようにしています。


もう少し詳しく言うと「年間○百冊読んでいます」といわれて、

「おぉ〜、すごいですね」で終わらない、という事です。

それ以上に知りたいのは、その大量のインプットを、いかに質に変換しているか。


例えば、脳の機能は、3日で8割忘れるようにできていますから、

大量に読みっぱなしの習慣は、そのままでは"大量に忘れる習慣"でもあります。

そこで、「どのように長期記憶に定着するような工夫をしているのか?」

はぜひ聞きたいポイントですね。


また、知識は行動しなければ力量に変わりませんから、

脳にどれだけシナプスを張ったか、今まで脳の中にあったものとどれだけ結合させることが

できたか?が大切。

そこでどのような工夫をしているのか、もぜひ知りたいポイントです。


そしてもちろん、何を読んだか、も大切です。

選択肢が多すぎて選べない時代ですので、どのような本の選択基準を持っているのか。

読んだタイトルだけではなく、本を読む"文脈"も知りたいところですね。


いかがでしょうか?

いつもの質問に、

「どのように本を読んでいますか?」

と、ひと言付け加えるだけで、さらに読書生活の質を向上させることが出きます。

ぜひ試して見て下さい。

 

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