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あなたも出版できる!心構え編

2020/01/09自分らしい本でなければ失敗する!?

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


何冊か本を出すとしても、「その後」をイメージしておくのとそうでないのでは、

本の内容から満足感まで、大きく違います。

ぜひ「本を出す」といった短期的な目標だけでなく、

「本を出した後、自分はこんな気持ちになっている」

という「その先」のイメージを大事にすることが大切です。


たとえば、私が今もっているイメージは、

「よりその人らしさを掘り下げ、出してよかったと心から思ってもらう」

というものです。


これは世の中の流れとは、ちょっと異なるかもしれません。

この10年、どちらかというと、

「売れるネタをいち早く察知し、うまくパッケージして送り出す」

というのが、出版業界の流れであったように思います。


内容はよりメリットを大きく、あるいはよりハードルを低く、

流通では巨大電子サイトをうまく利用し、

SNS等で情報発信力の高い人を重視する、

というような話はいくらでも聞きましたし、そうした事例も見てきました。


しかしその結果、

誰が書いても同じような本が書店にはあふれ、

マーケティングという名の刈り取り合戦も下火になり、

SNS疲れの人も多く、かつての影響力はありません。


さらに問題なのは、本を出した人がそれほど充実感を得ていないのではないか、

と思われることです。

それではよい本を出そうという人が続きませんし、

読む人もよい本が無ければますます本から離れる、という悪循環でしょう。


商業出版では主役は読者ですが、

それを支えているのは送り手の充実感や熱意です。

だからそこに焦点を当てて、

「著者としてのあなたならではの、心から出してよかったと思える本」

を支援したい、そんなことをイメージしています。


ご参考になれば幸いです。

 

2020/01/02よい本、かつ売れる本を出し続ける人の共通点とは?

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。

私もこの仕事をはじめて10年ほど経つのですが、

よい本で、かつ売れる本を両立している人に共通しているポイントがあるように思います。

それは、

「ベストセラーを出そうとする人ではなく、読者の役に立つ本をつくろうとする人」

です。


どう違うのかといいますと、

ベストセラーを出そうとする人は、出来るだけ多く取ろう、と考えている人です。

そのためのリサーチや類書の研究などはするので、一定のレベルの本は出せます。

ただ本は情報量が多く個性も隠しきれませんから、どうしても動機が透けてみえてしまいます。

それが行間や読後感から伝わり、今一つ拡散しないというか、

本気で共感する人が現れない、という印象です。


対して、読者の役に立つ本をつくろうとする人は、

自分のもっているものを与えよう、と考えている人です。

そうした想いの部分は、本の情報量であれば、見る人が見れば伝わります。

たとえ明確に意識出来なくとも、なんとなく読後感などで分かってもらえることも多いものです。

本の評価が口コミやSNSで拡散し、固定ファンも増えるのは、こちらのタイプです。


またこのタイプの人は、結果よりもプロセスに焦点を当てています。

企画を立てる、本を書くというプロセス自体を楽しめますから、

自然と注がれるエネルギーも大きくなり、継続していくことも苦ではありません。

商業出版はけっこうハードルが高いチャレンジなのですが、

楽しみながらクリアし、いつのまにか本が出ていた、という印象の人が多いです。


ベストセラーを出そうとする人が結果に焦点を当てるあまり、

プロセスで疲弊してしまい、その後が続かない例が多いのとは対照的です。


こうしたことは、仏教の世界では、

「布施」という言葉をつかって説明するようです。

布施とは与えること。欲とは取ること。

取ることが破壊を招き、与えることでプラスのエネルギーが生まれる、と言われています。


これは商業出版で本を出し、著者になるということにも、全く当てはまるように感じています。

「本」「著者」というとなにやら権威もあって分かりにくなっていますが、

本来メディアとは、人と人とのコミュニケーションの補助手段に過ぎません。

人が主で、本が従。

いにしえから伝わる教えが当てはまるのも、当然といえば当然ですね。


ご参考になれば幸いです。

 

2019/12/26あなたの"私見"を大事にしよう

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


さて、「書籍」「本」というと、なにやら権威のようなもの感じる人が多いもの。

それ自体はよいことですし、本を出すことでブランディング効果も得られますから、

著者のメリットの1つ、とも言えます。


ただ、いいことばかりではなくて、気をつけたい点が1つあります。

それは、

「正しいことよりも、あなたの私見を大事にする」

ということです。

私見、意見、想い・・・といった、

あなたならではの個人的な要素こそが大切なのです。


もしこういう注意をせずに企画を考えたり、本を書き出してしまうと、

本は権威あるもの、という先入観がありますから、

どうしても「正しい」内容を書こうとしてしまいます。


そしてここが大事なところですが、

正しいだけの内容は、つまらないことが多いのです。

誰が書いても同じような結論になるから既視感もありますし、

なにより読者が、著者を身近かに感じられません。

そうなると、控えめに言えば印象に残らない本、

もっといえばつまらない本になってしまうのですね。


では、本の持つ権威に流されず、自由に自分の私見を伝えるにはどうするか?

ということですが、

「本といえど、特別なものではない」

という気持ちになることでしょう。

実際は本といえど、要は人と人とのコミュニケーション。

喫茶店で雑談するのと、本質に違いはありません。


著者として本をだすことも当たり前だと思えれば、

気負いなく読者とコミュニケーションできるようになります。

そうすれば、あなたならではのユニークな私見や想いが、

読者に面白い形で伝わるようになります。


いかがでしょうか。

無駄な気負いは捨て、人と人とのコミュニケーションを取る。

この当たり前の考え方が、あなたの著者としてのポテンシャルをフルに引き出してくれるでしょう。


ご参考になれば幸いです。

 

2019/12/05モヤモヤする時間が一番大切

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


さて、ストレスとはだれしも、できれば避けたいものですね。

商業出版で著者になることにおいても、それは同じ。

できるだけ負荷なく、スムーズに出版を決めて、本を出したいと思うのは人情ですし、

それは私も同じです。


ただ、こと「新しいなにかを生み出す」場合は、ちょっと話が変わってきます。

というのも、

「モヤモヤする」
「なんとなくスッキリしない」
「答えが無い状態で、考えつづける」

ことが、新しいことを生み出すためには不可欠だからです。


言い換えれば私たちは、

脳に負荷をかけなければ、新しいアイデアを生み出すことはできないのです。

ここを避けようとすると、人は何かの思考にしがみつきたくなりますから、

今までの知識をそのままストレートに打ち出すか、

だれかのアイデアを真似るしかありません。

他の人と似たような、個性のないアイデアの出来上りです。


だから、「モヤモヤ」も「スッキリしない」も、

なくてはならないあなたの友、といえるでしょう。


もう少し詳しく言えば、

モヤモヤしている時間は、脳は何もしていないのではなく、

情報の整理をしてくれている時間です。

ただし、年末の大掃除と一緒で、整理している最中は、かえって以前よりも散らかります。

そこだけ見れば、何も進んでいないどころか、

前よりも後退したようすら感じられものですが、実際は逆。

脳内では「再構築」が行われ、情報がよりシンプルに把握できるようになります。

抽象度が上がることで、他の記憶や思考と結びつきやすくなってもいきます。


そしてここが大事なところなのですが、

アイデアとは記憶と思考の「組み合わせ」です。

だからモヤモヤを経て、あるいはモヤモヤの最中で、

新しいことが生み出されやすくなるのですね。


いかがでしょうか。

「モヤモヤ」のストレスはあなたの友。

ご参考になれば幸いです。

 

2019/11/14止まっている時計は1日に1回、正確な時間を指す

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


新商品も流行も、消費スピードがとても速い昨今。

それは出版のネタについても、例外ではありません。


たとえ商業出版で本を出すことができ、著者になったとしても、

同じテーマの本が書店にあふれており、すぐに消費されてしまいます。

昭和の頃なら同じテーマでずっと本を出し続けている、

という著者さんも大勢いたのでしょうが、

令和の時代、そうした著者のスタイルはなかなか通用しずらいのです。


ここで、1つの落とし穴があります。

流行のスピードが速いならばと、次々と書くテーマを変えてしまう著者さんがけっこう多いのです。

しかし私は、これをおすすめしません。


というのも、「浅く広く」になってしまうからです。

・新しいテーマを追いかけるのにかかる時間。

・それをインプットして消化し、自分の事例で話せるようにする時間。

・似たような本が多いなか、どう違いを打ち出すかを考える時間。

このような労力に多くの時間をとられてしまうと、

どうしても1つ1つのアウトプットが「浅く」なってしまうのですね。


そしてけっこう苦労する割にあなたは、

「新しめだけれども、他の人と同じようなことを書く人」

という風に人から見られてしまうことにもなります。

また、意欲から書くのではなく「作業」になってしまうので、

書くモチベーションもなかなか持続しないでしょう。

こうした理由から、私は次々と書くテーマを変えてしまうことをおすすめしないのです。


ではどうするか?

逆説的ではありますが、「止まる」ことをおすすめします。

・自分の関心が持てるテーマに留まる

・場所は動かず、片足だけ旬なテーマに踏み出す

・つまり、2つの異なるテーマ(得意・新しさ)を組み合わせ続ける

ということです。


こうすることで、自分自身の「深さ」を活かし続けることができますし、

時代の旬なテーマも取りいれることができます。

意欲も持続しやすくなり、本を出し続けることができるでしょう。


時代の流行をやみくもに追うのではなく、自分の強みを把握しつつ、

虎視眈々と「待つ」。

これも立派な著者戦略です。

遅れている時計は決して正確な時間を指すことはありませんが、

止まっている時計なら1日に1回、必ず正確な時間を指します。

待っていれば、時代の方から時間をあわせにやってきてくれるのです。

時計がものすごい速さで動く時代になればなるほど、

こうした考えは有効になってくるでしょう。

ただこの場合難しいのは、「2つのテーマを組み合わせる」という点ですね。

2つに距離があればあるほど面白い本、面白い出版企画になりやすいのですが、

なかなか発想しにくいですし、組み合わせる難易度も上がってしまうからです。

もしそう感じた方は、私はそういう考案が得意ですので、

ご遠慮なくご相談頂ければと思います。


変化の時代、あなたが活躍し続けるための、ご参考になれば幸いです。

 

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