あなたも出版できる!心構え編
2017/06/22その本を書く"動機"をチェックしませんか?
こんにちは、樺木宏です。
数多くの本をつくってきて、プロデュースした部数も累計100万部を超えました。
だからこそ最近感じるのは、
「出版はテクニックよりも"動機"のほうがずっと大切」
ということです。
というのも、出版のテクニックがあれば、説得力や実績は、つくってしまえるものなのですね。
本をある程度読んでいれば、ぴったりの説得力はどこからがひっぱってこれるものだし、
実績も見る確度を変えたり、表現を工夫すれば、それらしく見せることができます。
でもそうやって作った本は、どこか「匂い」ます。
テクニックの匂いというか、作為を感じます。
そしてそういう本には、あまり心を打たれません。
だから、よほど販売促進にお金をかけたり、膨大な数の見込み客リストを持っている人でもないかぎり、
それほど世の中に響かない、あまり売れないように思います。
一方、「動機」のほうは、なかなかテクニックでは作れません。
その著者さんの持っている、心の深いところの欲求が反映されてくるからです。
無理やり作ろうとしても、筆が止まってしまうので無理です。
そして、その動機が共感できる、尊敬できる素晴らしいものだったとき、
その本も人の心を打ちます。
それは文章が上手いとか下手だとかあまり関係ありませし、
販促費用がなくとも、じわじわ口コミで広まり、ロングセラーで売れる本になりやすいように思います。
だから最近私が思うのは、本を出す時に大事なのはテクニックでも販促費用でもなくて、
「動機」なのです。
ちょっと違う動機で書くだけで、全く違う本が出来上がるのは、とても面白いです。
もし、自分の執筆動機がよく分からないという方がいたら、
私が客観的に見て差し上げますので、ご相談くださいね。
あなたの本がより人の心を打つための、ヒントになれば幸いです。
2017/06/08シンプルに書くと得られる、大きなメリット
こんにちは、樺木宏です。
さて、商業出版というと、なにやら身構えてしまう気持ちになりませんか?
私の見る限り、普段はフランクな人でも、肩に力が入ってしまうことが多いようです。
よくあるのは、分かりやすい日本語訳があっても、あえて英語風にカタカナを使ってみたり。
必要以上に長い言い回しをしてみたり。
専門用語を多く使って、プロっぽく見せようとしたり。
つい自分を「盛って」大きく見せようとしがちなのですね。
でもそこには、「正反対の印象」を与えてしまうという落とし穴があることは、
ぜひ知っておいて欲しいと思います。
というのも、
読み手は「文章の意味を理解しずらい」と感じると、
「その文章は、説得力が弱い」
と感じる上に、
「書いた人はあまり知的ではない」
と考えることが、証明されているからです。
私はこの話を、アメリカの社会心理学者、ロバート・チャルディーニの著書で知りました。
著者の文章読み手といえば、まずは編集者、そして読者ですね。
編集者が「説得力が弱い」と感じてしまえば企画は通りませんし、
読者が「書いた人はあまり知的ではない」と感じてしまえば、その本はあまり売れないでしょう。
このように、思いきり背伸びしよう、権威を強く印象づけよう、とするのは逆効果。
意図したのとはむしろ逆の結果になりがちなのです。
だから、商業出版でまず大切なのは、実はリラックス。
自分をどうやったら盛れるか?大きく見せられるか?ではなく、
どうやったら「より親しみやすく、分かりやすく伝えられるか?」
と自分に問うて見て下さい。
そのためにも、著者としての環境は、「あなたの劣等感を刺激しない環境」にしたいですね。
あなたの力を十分発揮するための、ご参考になれば幸いです。
2017/05/18商業出版は1%のひらめきと、99%の努力
こんにちは、樺木宏です。
エジソンの有名な言葉に、
「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」というものがありますね。
この言葉は誤解されているのをご存知でしょうか?
本当は努力の大切さを訴えたかったのではなく、
「1%のひらめきがなければ、99%の努力は無駄になる」
という事を、エジソンは言いたかったのだそうです。
そして私は、商業出版においても、全く同じことが言えると考えています。
つまり、
「商業出版に必要なのは1%のひらめき。それが無いと、その後の努力は無駄になりがち」
ということです。
出版企画書を一生懸命書いたり、目次を考案したり・・・といった努力が、
出版社に却下されることで無駄になってしまうのは、避けたいですよね。
なぜ努力が無駄になりがちなのかといえば、1%のひらめきに相当する部分が弱いからです。
・今まで世に出ている本とくらべて、どこが違うのか?
・読者の悩みに対して、どのように新しいアプローチなのか?
こうした部分に「ひらめき」が活かされていれば、
それは売れる本になります。
出版社にも評価され、世に出て高い評価を受けることにもつながるでしょう。
しかし「ひらめき」がないままで、最初に思いついたことをそのまま肉付けし始めたりすると、
その後の努力は無駄になってしまいがちなのです。
さらには、出版社に断わられることでやる気が下がってしまったり、
出版自体を諦めてしまうことも、無い事ではありません。
このように、商業出版においては「ひらめき」の有無が、その後を決定づけるといっても過言ではないのですね。
出版へのチャレンジを頑張るときは、まずは「ひらめき」に全力投球しましょう。
出版企画書の書き方などは、後でどうにでもなるものです。
力のかけどころを間違えずに、ぜひあなたの努力を成果につなげて欲しいと思います。
2017/04/20なぜ"諦めがいい人"は著者として上手くいくのか?
こんにちは、樺木宏です。
さて、先週の記事では、「大量行動がコツ」という話をしました。
本を出しつつけている人は、例外なく行動力があります。
この事は、意外と見過ごされがちなポイントですから、
意識して行動するだけで、周囲と大きく差がついてくるものです。
ただし、頭では分かっていても、実際に行動するのはなかなか難しいこと。
というのも、どうしても人は「情」に左右されてしまうからです。
頭では「行動した方がよい」と分かっていても、
企画に愛着がわいて、なかなか次の企画に移れなかったり、
数社に断られただけで凹んだり。
こうした思いをした事が無い人は、いないのではないかと思います。
では、どうやって行動に移すのか?
多くの本を出し続けている著者たちは、どうやって乗り越えているのか?
が気になりますよね。
ここで役立つのは「手放す」ことです。
いい企画を思いつくときというのは、単に「考えはじめる」ということではなく、
むしろ「何かを諦めた」時なのです。
つまり、「前のアイデアを諦める」「前の企画にこだわることを終える」ことで初めて、
「次のより良い企画が始まる」
のですね。
柔軟に方向転換し、前の企画を踏まえて、さらに良い企画をつくっていく。
それが大量に行動し、本を出し続けるためのコツです。
ぜひ取り入れて、著者としてのギアを一段あげてみて下さい。
2017/03/29著者はなぜ、"苦労した人ほど報われる"のか?
こんにちは、樺木宏です。
さて、最も効果的な「企画力の上げ方」を知っていますか?
それは、
「企画を提案し、惜しくも採用されないこと」
です。
意外に思った人も多いかも知れません。
なぜ企画が「採用されないこと」が、効果的な企画力の向上につながるのか?
それは、
「しまった!」と感じたときに、「記憶に関わる脳の神経が活発に働く」からです。
それも、「あと少しだったのに・・・」という時ほど、その感情の動きは大きいもの。
だから、「惜しくも採用されないこと」が、効果的な学びの源泉となります。
それを裏付けるかのように、私のクライアントで多くの本を出し続けている人ほど、
最初に苦労した人が多いです。
出版業界を広く見ても、長く活躍しているベストセラー著者の大多数が、初期に苦労をした人たちが多い。
彼らに共通しているのは、
「企画をダメ出しされるなど、悔しい思いをしながらも、チャレンジし続けたこと」。
なのです。
このことは逆のパターンも説明できます。
・最初にあまり苦労せず本を出した人が、優秀なのにも関わらず、なぜかその後本を出せない
・初期の本がいきなりベストセラーになったが、あとに出した本が全く売れない
こうした、残念ながら著者としてあまり活躍できないパターンの人は、
最初にあまり苦労していないがゆえに、企画力が高まっていないケースが多いのです。
言い換えれば、出版ノウハウに対しての感度が低い傾向があり、
商業出版のハードルの高さを、見誤っている、あるいは忘れてしまうことが多いのですね。
一方、最初に苦労した人は、そのあたりが骨身にしみています。
だからノウハウを吸収しつづけ、ハードルを超えようと力量を高め続けていくのです。
そう考えてくると、「著者としての成功プロセス」は逆に考えなければいけないことが分かります。
「しっかり企画を考え、練りに練った渾身の企画をスマートに通したい!」
とイメージしている人も多いでしょうが、それはむしろ逆効果。
「ウサギとカメ」の童話でいえば、それは「ウサギ」の道です。
ウサギは最初は良いけれども、あとでカメに抜かれます。
それは童話の中のフィクションではなく、出版業界の著者が置かれた現実そのもの。
ぜひ「カメ」に学んで、長く活躍しつづける著者になってください。