あなたも出版できる!心構え編
2017/05/18商業出版は1%のひらめきと、99%の努力
こんにちは、樺木宏です。
エジソンの有名な言葉に、
「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」というものがありますね。
この言葉は誤解されているのをご存知でしょうか?
本当は努力の大切さを訴えたかったのではなく、
「1%のひらめきがなければ、99%の努力は無駄になる」
という事を、エジソンは言いたかったのだそうです。
そして私は、商業出版においても、全く同じことが言えると考えています。
つまり、
「商業出版に必要なのは1%のひらめき。それが無いと、その後の努力は無駄になりがち」
ということです。
出版企画書を一生懸命書いたり、目次を考案したり・・・といった努力が、
出版社に却下されることで無駄になってしまうのは、避けたいですよね。
なぜ努力が無駄になりがちなのかといえば、1%のひらめきに相当する部分が弱いからです。
・今まで世に出ている本とくらべて、どこが違うのか?
・読者の悩みに対して、どのように新しいアプローチなのか?
こうした部分に「ひらめき」が活かされていれば、
それは売れる本になります。
出版社にも評価され、世に出て高い評価を受けることにもつながるでしょう。
しかし「ひらめき」がないままで、最初に思いついたことをそのまま肉付けし始めたりすると、
その後の努力は無駄になってしまいがちなのです。
さらには、出版社に断わられることでやる気が下がってしまったり、
出版自体を諦めてしまうことも、無い事ではありません。
このように、商業出版においては「ひらめき」の有無が、その後を決定づけるといっても過言ではないのですね。
出版へのチャレンジを頑張るときは、まずは「ひらめき」に全力投球しましょう。
出版企画書の書き方などは、後でどうにでもなるものです。
力のかけどころを間違えずに、ぜひあなたの努力を成果につなげて欲しいと思います。
2017/04/20なぜ"諦めがいい人"は著者として上手くいくのか?
こんにちは、樺木宏です。
さて、先週の記事では、「大量行動がコツ」という話をしました。
本を出しつつけている人は、例外なく行動力があります。
この事は、意外と見過ごされがちなポイントですから、
意識して行動するだけで、周囲と大きく差がついてくるものです。
ただし、頭では分かっていても、実際に行動するのはなかなか難しいこと。
というのも、どうしても人は「情」に左右されてしまうからです。
頭では「行動した方がよい」と分かっていても、
企画に愛着がわいて、なかなか次の企画に移れなかったり、
数社に断られただけで凹んだり。
こうした思いをした事が無い人は、いないのではないかと思います。
では、どうやって行動に移すのか?
多くの本を出し続けている著者たちは、どうやって乗り越えているのか?
が気になりますよね。
ここで役立つのは「手放す」ことです。
いい企画を思いつくときというのは、単に「考えはじめる」ということではなく、
むしろ「何かを諦めた」時なのです。
つまり、「前のアイデアを諦める」「前の企画にこだわることを終える」ことで初めて、
「次のより良い企画が始まる」
のですね。
柔軟に方向転換し、前の企画を踏まえて、さらに良い企画をつくっていく。
それが大量に行動し、本を出し続けるためのコツです。
ぜひ取り入れて、著者としてのギアを一段あげてみて下さい。
2017/03/29著者はなぜ、"苦労した人ほど報われる"のか?
こんにちは、樺木宏です。
さて、最も効果的な「企画力の上げ方」を知っていますか?
それは、
「企画を提案し、惜しくも採用されないこと」
です。
意外に思った人も多いかも知れません。
なぜ企画が「採用されないこと」が、効果的な企画力の向上につながるのか?
それは、
「しまった!」と感じたときに、「記憶に関わる脳の神経が活発に働く」からです。
それも、「あと少しだったのに・・・」という時ほど、その感情の動きは大きいもの。
だから、「惜しくも採用されないこと」が、効果的な学びの源泉となります。
それを裏付けるかのように、私のクライアントで多くの本を出し続けている人ほど、
最初に苦労した人が多いです。
出版業界を広く見ても、長く活躍しているベストセラー著者の大多数が、初期に苦労をした人たちが多い。
彼らに共通しているのは、
「企画をダメ出しされるなど、悔しい思いをしながらも、チャレンジし続けたこと」。
なのです。
このことは逆のパターンも説明できます。
・最初にあまり苦労せず本を出した人が、優秀なのにも関わらず、なぜかその後本を出せない
・初期の本がいきなりベストセラーになったが、あとに出した本が全く売れない
こうした、残念ながら著者としてあまり活躍できないパターンの人は、
最初にあまり苦労していないがゆえに、企画力が高まっていないケースが多いのです。
言い換えれば、出版ノウハウに対しての感度が低い傾向があり、
商業出版のハードルの高さを、見誤っている、あるいは忘れてしまうことが多いのですね。
一方、最初に苦労した人は、そのあたりが骨身にしみています。
だからノウハウを吸収しつづけ、ハードルを超えようと力量を高め続けていくのです。
そう考えてくると、「著者としての成功プロセス」は逆に考えなければいけないことが分かります。
「しっかり企画を考え、練りに練った渾身の企画をスマートに通したい!」
とイメージしている人も多いでしょうが、それはむしろ逆効果。
「ウサギとカメ」の童話でいえば、それは「ウサギ」の道です。
ウサギは最初は良いけれども、あとでカメに抜かれます。
それは童話の中のフィクションではなく、出版業界の著者が置かれた現実そのもの。
ぜひ「カメ」に学んで、長く活躍しつづける著者になってください。
2017/03/07出版は、"マラソン"と考えれば上手くいく
こんにちは、樺木宏です。
さてあなたは、商業出版で著者になることを、どのようにイメージしているでしょうか?
「全力で取り組むもの」
「力を出し切ってチャレンジ」
のようにイメージしているとしたら、ちょっと危険です。
これらはいわば、「100m走」のようなイメージですね。
このように出版を考えてしまうと、モチベーションが高い時期は良いのですが、
やがて意欲が下がり、失速してしまうかも知れないのです。
出版業界の背景を考えてみれば、それがよく分かります。
まずは、低い重版率。
商業出版というものは、それほど重版がかかりません。
一説には20%台という話もあり、それもベストセラーが数字を押し上げている、
という話もあります。
ですので、「必ず一発でベストセラーにする!」と息巻いていたら、
8割の人は意気消沈してしまうことになります。
つぎに、1点あたりの賞味期限低下
出版業界の売上は減りながらも、発行点数は高止まりです。
つまり、1冊あたりの重みが減り、賞味期限も短くなっています。
それだけに、「この1冊でいつまでも!」と考えていると、
そのギャップに戸惑ってしまうかも知れません。
どうでしょうか。
結構、厳しい状況ですよね。
ではどうしたらよいのか?
私は常々、出版は「マラソン」だと考えています。
そのように考えて行動すれば、商業出版というものは意外とスムーズにいくのです。
重版率が低ければ、数を打ち続ければよい。
1冊1冊をしっかり魂をこめてつくるのは当然ですが、なにも1冊で終わる必要はありません。
単発の銃よりも、マシンガンの方が的に当たる可能性は高いのです。
1点あたりの賞味期限が短いとしても、同じ理由でリカバリーできます。
そのためには、とにかく「落ち込まないこと」です。
出版社から企画にダメ出しされても、長距離走なのだから、いちいち凹む必要はありません。
もっと先をみて企画を「淡々と」提案し続けましょう。
入魂の本がもし売れなくても、それを分析できれば、次のベストセラーの布石になるでしょう。
自分の本を「客観視」できるようになれば、それは著者として一生もののスキルです。
そうした行動を支えるのが、「出版はマラソン」という考え方なのですね。
ぜひあなたも長距離ランナーになって、長く活躍しつづけましょう。
2017/01/11本を出版するメリットを、改めて考える
こんにちは、樺木宏です。
さて、今回は改めて「本を出版するということ」について、
少し考えてみたいと思います。
よく言われるメリットとしては、
・ブランディグ
・集客
・知名度アップ
・印税
・周囲の評価アップ
などがありますね。
これらはビジネスに好影響がありますし、精神的な満足感も大きいと思います。
ただ、良く考えてみると、それぞれのメリットは、べつに他の手段でも満たすことができます。
実績を積み重ねてアピールすれば、ブランド力は上がっていきますし、
マーケティングを上手くやれば、集客力は格段にアップします。
印税といっても、初版部数だけ考えたら、労力にさほど見合うものではありません。
だから私は、これらは「枝葉のようなもの」だと考えています。
では、何が「本質」なのか?
それは、「自己イメージを変える強力な手段」ということです。
上記に挙げた数々にメリットは、いわば「おまけ」のようなもの、とすら言えるでしょう。
自分自身に対するイメージを変えることは、とても難しいもの。
人は一日に6万もの思考を持つ、といわれていますが、その95%は前の日と同じだそうです。
新しい知見を仕入れようと本を読んでも、脳はどうしても盲点をつくりだすので、
すでにある知識を再確認することに終始してしまい、なかなか気づきを得られません。
このように「これが私だ」という自己イメージは強固で、簡単には変わらないのです。
しかし、「本を出版する」ことは、とても強力に、自分のイメージを書き換えます。
なぜなら、「自分」とは、他人との関係の中で自分自身がつくりだしたものだからです。
「他人から見たらこうみえるだろう」「だからこれが私」という、自分で決めた認識です。
だから「自分は著者だ、と他人から見える」「本を出すほどの人物と思ってもらえる」
という認識が加わることで、自分のイメージをを上書きしやすいのですね。
そして、自分に対するイメージが変われば、現実が変わります。
思考が昨日までとは違うものになり、他人の評価も変わり、人間関係も変わるでしょう。
それまで見落としていたことにも気づけるようになり、インプットの効率も変わってきます。
世の中に提供する価値も変わり、成果も変わります。
すべての変化の根本にあるのは「自分に対する意識」。
それが変わることが、商業出版の最も本質的なメリットなのです。
そのためにも、安易に流行に迎合した本を出すべきではないし、
自分ならではの納得感をもって、じっくりと出版に取り組みたいですね。
そうした姿勢で、クライアントさんの著者デビューを支援していきたいと思います。