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あなたも出版できる!心構え編

2019/12/26あなたの"私見"を大事にしよう

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


さて、「書籍」「本」というと、なにやら権威のようなもの感じる人が多いもの。

それ自体はよいことですし、本を出すことでブランディング効果も得られますから、

著者のメリットの1つ、とも言えます。


ただ、いいことばかりではなくて、気をつけたい点が1つあります。

それは、

「正しいことよりも、あなたの私見を大事にする」

ということです。

私見、意見、想い・・・といった、

あなたならではの個人的な要素こそが大切なのです。


もしこういう注意をせずに企画を考えたり、本を書き出してしまうと、

本は権威あるもの、という先入観がありますから、

どうしても「正しい」内容を書こうとしてしまいます。


そしてここが大事なところですが、

正しいだけの内容は、つまらないことが多いのです。

誰が書いても同じような結論になるから既視感もありますし、

なにより読者が、著者を身近かに感じられません。

そうなると、控えめに言えば印象に残らない本、

もっといえばつまらない本になってしまうのですね。


では、本の持つ権威に流されず、自由に自分の私見を伝えるにはどうするか?

ということですが、

「本といえど、特別なものではない」

という気持ちになることでしょう。

実際は本といえど、要は人と人とのコミュニケーション。

喫茶店で雑談するのと、本質に違いはありません。


著者として本をだすことも当たり前だと思えれば、

気負いなく読者とコミュニケーションできるようになります。

そうすれば、あなたならではのユニークな私見や想いが、

読者に面白い形で伝わるようになります。


いかがでしょうか。

無駄な気負いは捨て、人と人とのコミュニケーションを取る。

この当たり前の考え方が、あなたの著者としてのポテンシャルをフルに引き出してくれるでしょう。


ご参考になれば幸いです。

 

2019/12/05モヤモヤする時間が一番大切

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


さて、ストレスとはだれしも、できれば避けたいものですね。

商業出版で著者になることにおいても、それは同じ。

できるだけ負荷なく、スムーズに出版を決めて、本を出したいと思うのは人情ですし、

それは私も同じです。


ただ、こと「新しいなにかを生み出す」場合は、ちょっと話が変わってきます。

というのも、

「モヤモヤする」
「なんとなくスッキリしない」
「答えが無い状態で、考えつづける」

ことが、新しいことを生み出すためには不可欠だからです。


言い換えれば私たちは、

脳に負荷をかけなければ、新しいアイデアを生み出すことはできないのです。

ここを避けようとすると、人は何かの思考にしがみつきたくなりますから、

今までの知識をそのままストレートに打ち出すか、

だれかのアイデアを真似るしかありません。

他の人と似たような、個性のないアイデアの出来上りです。


だから、「モヤモヤ」も「スッキリしない」も、

なくてはならないあなたの友、といえるでしょう。


もう少し詳しく言えば、

モヤモヤしている時間は、脳は何もしていないのではなく、

情報の整理をしてくれている時間です。

ただし、年末の大掃除と一緒で、整理している最中は、かえって以前よりも散らかります。

そこだけ見れば、何も進んでいないどころか、

前よりも後退したようすら感じられものですが、実際は逆。

脳内では「再構築」が行われ、情報がよりシンプルに把握できるようになります。

抽象度が上がることで、他の記憶や思考と結びつきやすくなってもいきます。


そしてここが大事なところなのですが、

アイデアとは記憶と思考の「組み合わせ」です。

だからモヤモヤを経て、あるいはモヤモヤの最中で、

新しいことが生み出されやすくなるのですね。


いかがでしょうか。

「モヤモヤ」のストレスはあなたの友。

ご参考になれば幸いです。

 

2019/11/14止まっている時計は1日に1回、正確な時間を指す

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


新商品も流行も、消費スピードがとても速い昨今。

それは出版のネタについても、例外ではありません。


たとえ商業出版で本を出すことができ、著者になったとしても、

同じテーマの本が書店にあふれており、すぐに消費されてしまいます。

昭和の頃なら同じテーマでずっと本を出し続けている、

という著者さんも大勢いたのでしょうが、

令和の時代、そうした著者のスタイルはなかなか通用しずらいのです。


ここで、1つの落とし穴があります。

流行のスピードが速いならばと、次々と書くテーマを変えてしまう著者さんがけっこう多いのです。

しかし私は、これをおすすめしません。


というのも、「浅く広く」になってしまうからです。

・新しいテーマを追いかけるのにかかる時間。

・それをインプットして消化し、自分の事例で話せるようにする時間。

・似たような本が多いなか、どう違いを打ち出すかを考える時間。

このような労力に多くの時間をとられてしまうと、

どうしても1つ1つのアウトプットが「浅く」なってしまうのですね。


そしてけっこう苦労する割にあなたは、

「新しめだけれども、他の人と同じようなことを書く人」

という風に人から見られてしまうことにもなります。

また、意欲から書くのではなく「作業」になってしまうので、

書くモチベーションもなかなか持続しないでしょう。

こうした理由から、私は次々と書くテーマを変えてしまうことをおすすめしないのです。


ではどうするか?

逆説的ではありますが、「止まる」ことをおすすめします。

・自分の関心が持てるテーマに留まる

・場所は動かず、片足だけ旬なテーマに踏み出す

・つまり、2つの異なるテーマ(得意・新しさ)を組み合わせ続ける

ということです。


こうすることで、自分自身の「深さ」を活かし続けることができますし、

時代の旬なテーマも取りいれることができます。

意欲も持続しやすくなり、本を出し続けることができるでしょう。


時代の流行をやみくもに追うのではなく、自分の強みを把握しつつ、

虎視眈々と「待つ」。

これも立派な著者戦略です。

遅れている時計は決して正確な時間を指すことはありませんが、

止まっている時計なら1日に1回、必ず正確な時間を指します。

待っていれば、時代の方から時間をあわせにやってきてくれるのです。

時計がものすごい速さで動く時代になればなるほど、

こうした考えは有効になってくるでしょう。

ただこの場合難しいのは、「2つのテーマを組み合わせる」という点ですね。

2つに距離があればあるほど面白い本、面白い出版企画になりやすいのですが、

なかなか発想しにくいですし、組み合わせる難易度も上がってしまうからです。

もしそう感じた方は、私はそういう考案が得意ですので、

ご遠慮なくご相談頂ければと思います。


変化の時代、あなたが活躍し続けるための、ご参考になれば幸いです。

 

2019/10/02著者として活躍できる期間を最大化するには?

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


本屋にいくと、似たような本が並んでいませんか?

特にベストセラーの本が置かれた横のあたりです。

いかにも「後追い」といった感じの本が溢れているのを、見かけたことがあると思います。


いや書店に限らず、世の中の商品が皆こんな感じでしょう。

商品企画も「売れるかどうか」がシビアに問われますから、

ヒットが出れば、同業他社が類似品を出してくるのは、当然といえば当然の光景ですね。


さて、このように、ほとんどのビジネスがコモディティ化している昨今ですが、

こと「商業出版」の「著者」に限っていえば、こうした流れに同調するのはNGです。


なぜなら、「活躍できる期間が短くなってしまう」からです。


例えばこれが商品やサービスであれば、ブームが去ってしまえば次の商品を開発できます。

だからサーファーのように、次々と波を追いかけるというやり方が通用します。

しかし商業出版の著者は違います。

ブームが去ったからといって、あなたの考え方や立ち位置をそう簡単に変えるわけにはいきません。


読者からみれば、「コロコロと変わる人だな」ということになってしまいますから、

ブランディング上マイナスです。

出版社や他のメディアから見ても、「専門家としての権威に乏しいな」ということで、

声がかかることも減っていってしまうでしょう。


例えうまく本が売れたとしても、立ち位置としては「その他大勢」に埋もれてしまっています。

あなたの著者としてのブランディング効果は限られたものになってしまうでしょう。

もちろん、数多い著者の中には、時代によってテーマを大きく変えながら、

売れる本を出し続けている人も、少数ながらいます。

しかしそういう人に共通しているのは、

「リサーチにかける時間と費用がプロレベル」

ということです。

つまり、意図的に仕事として、

「ブームを素早く正確に察知すること」

に投資や努力を惜しまない人たちなのですね。

この土俵で勝負し続けるので無いならば、選択肢としても無しなのです。


そして安易な後追いを止めるべき、もっと大きな理由もあります。

それは、

「本を出してもあまり嬉しくない」

ということです。

せっかく自分の本が出せたというのに、嬉しくないのでは本末転倒ではないでしょうか。

それは感情の問題としても大きいですが、品質にもかかわってきます。

そうした心理状態では、モチベーションも高まらず、ポテンシャルも引き出されないからです。

執筆はもちろん、企画の時点から「熱量」が高くなりません。

それは周囲にも伝わりますから、「皆で良い本をつくろう!」という熱気も低くなりがち。

これでは寂しいですよね。


いかがでしょうか。

トレンドに流されて、安易な企画に乗っかることは、あなたの可能性を狭めることです。

あなたの「私はどうしてもこれを書きたい」という想いを大事にすること。

そしてそれを出版企画に反映させること。

こうした考え方をもって本を出すことが、

あなたが著者として「活躍できる期間」を決めるでしょう。


ご参考になれば幸いです。

 

2019/08/29"今売れているテーマ"に飛びついてはいけない!?

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


さて、ご存知のように、商業出版では「売れる本」でないと、

出版社に企画が通りません。

ですのでつい、

「今売れている本にあやかって、そのテーマで出版しよう」

と考えてしまいがちですね。


それはあながち間違っていない面もあるのですが、

「但し書き」

がつきます。

ここを見落とすと、

・本を出してもあまり好影響がなかったり、

・今後本を出し続ける気持ちが無くなっていったり

という、残念なことになりがち。

その結果は、「過去に本を出したことはあるが、今は著者では無い人」

という残念なことになってしまうのです。

そうならないための、"但し書き"とは何か?

それは、

「うまく書けるかどうかではなく、好きかどうか」

です。


もしあなたがうまく書けるがあまり好きではない、というテーマで本を書いてしまうと、

あなたは内側から蝕まれていくことになります。


売れるから、自分の本当の考えや興味と違うことを不本意ながらやる。

こうした考えは、あなたの情熱を失わせ、関心の範囲を狭め、強みを発揮できなくさせます。


気が乗らないこと、意義を感じないことをやるだけというだけでもストレスですが、

もっと深いところでも、悪影響があるのですね。


最悪なのは、そうやって書いた本が売れてしまい、その後ビジネス、そして人生までにも影響を与えることです。

そうなると、仕事を変えたくなったり、無意識に成功を望まない状態になったりもします。

だから、「うまく書けるかどうかではなく、好きかどうか」が大切なんですね。

好きであれば、あなたの情熱・関心・強み・力が好循環を起こします。

このことを、心理学者のチクセントミハイは「バイタル・エンゲージメント」と名づけ、

社会心理学者のジョナサン・ハイトは「コヒーレンス」と呼んでいます。


今、市場に求められているかどうかも、もちろん大事なことですが、

それが全てだと思ってしまうと、思わぬ落とし穴に落ちがち。

自分が意義を感じること(好きな事)を書いて、それが良い結果(売れる本)になるように企画する。

この意識をぜひ持って、元気に本を出し続けていきましょう!

ご参考になれば幸いです。

 

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