あなたも出版できる!心構え編
2019/08/29"今売れているテーマ"に飛びついてはいけない!?
こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。
さて、ご存知のように、商業出版では「売れる本」でないと、
出版社に企画が通りません。
ですのでつい、
「今売れている本にあやかって、そのテーマで出版しよう」
と考えてしまいがちですね。
それはあながち間違っていない面もあるのですが、
「但し書き」
がつきます。
ここを見落とすと、
・本を出してもあまり好影響がなかったり、
・今後本を出し続ける気持ちが無くなっていったり
という、残念なことになりがち。
その結果は、「過去に本を出したことはあるが、今は著者では無い人」
という残念なことになってしまうのです。
そうならないための、"但し書き"とは何か?
それは、
「うまく書けるかどうかではなく、好きかどうか」
です。
もしあなたがうまく書けるがあまり好きではない、というテーマで本を書いてしまうと、
あなたは内側から蝕まれていくことになります。
売れるから、自分の本当の考えや興味と違うことを不本意ながらやる。
こうした考えは、あなたの情熱を失わせ、関心の範囲を狭め、強みを発揮できなくさせます。
気が乗らないこと、意義を感じないことをやるだけというだけでもストレスですが、
もっと深いところでも、悪影響があるのですね。
最悪なのは、そうやって書いた本が売れてしまい、その後ビジネス、そして人生までにも影響を与えることです。
そうなると、仕事を変えたくなったり、無意識に成功を望まない状態になったりもします。
だから、「うまく書けるかどうかではなく、好きかどうか」が大切なんですね。
好きであれば、あなたの情熱・関心・強み・力が好循環を起こします。
このことを、心理学者のチクセントミハイは「バイタル・エンゲージメント」と名づけ、
社会心理学者のジョナサン・ハイトは「コヒーレンス」と呼んでいます。
今、市場に求められているかどうかも、もちろん大事なことですが、
それが全てだと思ってしまうと、思わぬ落とし穴に落ちがち。
自分が意義を感じること(好きな事)を書いて、それが良い結果(売れる本)になるように企画する。
この意識をぜひ持って、元気に本を出し続けていきましょう!
ご参考になれば幸いです。
2019/08/01商業出版で1番危険な言葉とは?
こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。
さて、企画を考えるというのは、基本的にはストレスが多いものです。
なので、ついそのストレスを避けようと、無意識に
「よりどころ」
に頼ってしまいがちなのは、ご存知でしょうか?
たとえば、
・今売れている本と似せることを、よりどころにしてしまう
・業界で「正しい」と言われていることを、よりどころにしてしまう
などは、よくある例です。
このように何か頼れるものがあると、ストレスが和らぐので、すぐに安心できます。
でも、ちょっと待って欲しいのです。
実は商業出版の世界で最も危険な言葉は、
「他の誰もが書いている」
なのです。
すぐに安心できるということは、つまり他の著者や、編集者も、すでにやっているということ。
特に出版社は、機を見るに敏なので、売れている本があると、
違うメリットを読者にアピールし、ちょっと差別化してすぐ本にして出しています。
ベストセラーがでると、数ヶ月後には似たような本が書店に数冊並んでいる、
という光景はあなたも見たことがあるでしょう。
ましてや、業界で「正しい」と言われている内容をそのまま書く本などは、
もっと前から似たような本がたくさんでていると考えて間違いありません。
こうなったら、あとから似たような本を出そうとしても、出版社に企画が通りませんし、
仮に通ってもなかなか売れません。
だから、
「よりどころ」に安易に頼らない、安心しようとしないことが大事です。
それは言い換えれば、
「なんとなく不安でモヤモヤし続ける」
「スッキリしない状態をキープする」
ということです。
こうすることで、初めてアイデアが、
「降りてくる」
準備ができるのですね。
いかがでしょうか。
商業出版の世界で最も危険な言葉は、
「他の誰もが書いている」。
ぜひこの落とし穴に落ちずに、よい本を出していきましょう!
ご参考になれば幸いです。
2019/04/25思わず本を書きたくなる、モチベーションアップの方法とは?
こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。
さて、出版ノウハウの実用的な内容ばかりを発信しているこのメールマガジン。
読んでくれているあなたは、
「本を書きたい!」
という気持ちが、とても強い人でしょう。
でも、そんな前向きな人たちでも、波があるのが「やる気」というものですね。
本をこれから出そうという人も、すでに何冊も出している人でも、
やる気が無くなってしまう、ということは避けられません。
そんなとき、どうするか?
言い換えれば、著者としての集客やブランディングのメリットを得続けるために、
どうやってモチベーションを維持すればよいのか?
これは、ブランディングを考えるビジネスパーソンとって、大きなテーマですね。
結論から言えば、
「"違和感" を見つけ、葛藤を感じること」
が、その解決策になります。
違和感とは、
「世の中間違っている!」でもいいし、
「こんなに困っている人を助けたい!」でもいいし、
「もっといいやり方があるのに、もったいない」でもOK。
とにかく、現状に対してあなたが "違和感" を感じ、
そして葛藤をも感じることが、やる気の起点になるのです。
なぜかというと、人はこうした違和感や葛藤を、必ず解消しようという心の働きがあるからです。
そのエネルギーは、目をそらせば、ただのストレスでしかありません。
しかし、見つけて大事に育てていえば、
「創造力の源」
にもなり得るのですね。
歴史を振り返っても、そうした例には枚挙に暇がありません。
絵画の巨匠達も皆そうでしたし、
大きな事業を一代で立ち上げたビジネスパーソン達も、
こうした葛藤に突き動かされている人達が多いのは、皆さんご存知の通りですね。
こうしたエネルギーについては、
マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が、
「創造的緊張」という言葉で、現実との違和感を感じる大切さを提唱しています。
だからあなたも、やる気が落ちてしまったとき、
自分を責めても、まったく意味がありません。
むしろますますやる気が無くなってしまうでしょう。
そうではなく、
「自分は何に違和感を感じて、何に葛藤していたのか?」
と問うこと。
そうやって初心に帰れば、必ずやる気も戻ってくるでしょうし、
決意も新たに、さらに大きなエネルギーを得ることができるでしょう。
そういう意味で、自分のストレスからは目をそらすのではなく、
むしろ真正面から見つめること。
その最も優れたメソッドは初期仏教の瞑想だと思います。
禅でも、マインドフルネスでも、GoogleのSIYでも、元はみな初期仏教の瞑想。
クリエイティブなビジネスパーソンの本を読んでも、
「瞑想」は最近頻繁にでてくるキーワードですから、
半ば常識のようになりつつありますね。
それでも、もしやる気が戻ってこなかったら、その時は、新しい「葛藤」を見つける時期、
ということなのかもしれませんね。
いずれにしても、先に進む指針を得られることには変わりません。
ぜひ「違和感と葛藤」を大事にしていただき、
優れたコンテンツを世に送り出し続けてくださいね。
2019/03/22著者ならグッとこらえたい、あることとは?
こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。
さて、はじめて本をだそうとすると、肩に力がはいります。
これは実績や経験は関係なく、だれでもそうなります。
そうすると、どうなるか。
ありがちなのは、
「知識をたくさんもっていることをアピール」
したり、
「自分の実績や権威をアピール」
すること。
それが人情というものなので、
無理もないことだと思います。
しかしその結果どうなるかというと、
「企画が通りにくくなり、売れにくい本になってしまう」
のです。
「ええっ!?逆じゃないの」
と思われた人もいるかも知れませんね。
でも、実際そうなるのです。
これは"新人著者あるある"ですね。
なぜそうなってしまうのか?
元キリスト教の牧師で、リーダーシップ開発の専門家ジョン・マクスウェルは、こう言っています。
「人々は、あなたがどれだけ気遣ってくれるかを知るまでは、
あなたの知識がどれだけ豊富であると意に介しない」
これは、著者と読者の関係についても、あてはまります。
読者は、著者が自分を気遣ってくれているかどうかを、すごく気にします。
たとえば、
・自分がどんな悩みを解消してもらえる本なのか?
・自分にどんなメリットがある本なのか?
などですね。
だから、こうしたことを
「最優先で」
伝えるのがおすすめです。
しかし、多くの人は逆をやってしまいます。
読者の悩みやメリットは後まわしにして、
・自分の信条や考え方を全面に押し出したり
・自分のスゴさをアピールしてしまう
のですね。
その結果が、
>あなたの知識がどれだけ豊富であると意に介しない
であり、
>企画が通りにくくなり、売れにくい本になってしまう
ということなのです。
いかがでしょうか?
自分をアピールしたくなる欲求をグッとこらえること。
そして、読者を気遣うことを優先する。
それが、著者としてのあなたの飛躍につながります。
ご参考になれば幸いです。
2018/12/20著者は、年を重ねるほど強くなる
こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。
さて、人生100年時代を迎え、定年という概念も時代遅れになりつつありますね。
そんな中、商業出版の著者も、今後年を取ってもますます活躍していく人が増えるでしょう。
ここで、誤解を解いておきたいのですが、
脳細胞は、年を取ると減っていく一方で、どんどん衰えるだけ、
という知識は、古い時代のものです。
最近の脳科学では、年をとるとともに、脳細胞の一部は新しく再生されるというのが定説です。
それだけでなく、加齢と共に、脳の細胞同士がつながる能力はどんどん高まっていくことも、分かってきています。
例えば、神経科学者アルバロ・パスカル=レオーネの研究によれば、脳の灰白質の構造と機能が変わることが示されています。
つまり、著者にとって大切な、アイデアを出したり、経験と知識を組み合わせたり、という能力は、
年をとればとるほど、増していくのですね。
なお、それらの「組み合わせ」能力は、40代を超えたころから、さらに高まっていくようです。
オヤジギャグという言葉がありますが、ちょうど脳細胞の「組み合わせ能力」
が活性化する年齢が名前になっているあたり、興味深いですね。
ひょっとしたら、オヤジギャグを連発して周囲の失笑をさそっている人は、
その方向を企画考案に向け直せば、きっと商業出版の力強い後押しになるのでは?
などと思います。
いかがでしょうか?
もしあなたが、「もう年だから」などと考えていたら、
それは過去の誤った知識による洗脳以外の何ものでもありません。
「年をとればとるほど、アイデアが出やすい体質になる」
「脳の組み合わせの能力は、今後衰えるどころか、ますます高まり続ける」
まだ本を出していない方は、今からでも、全く遅くないですし、
もうたくさん出した方も、これからが著者としての本番。
むしろ、年を重ねれば重ねるほど、強くなる。
ご参考になれば幸いです。