HOME > 出版ノウハウ無料公開ブログ > 不安が消える、知識武装編

出版ノウハウ無料公開ブログ

不安が消える、知識武装編

2025/03/20出版社に提案する前に、ちょっと立ち止まろう

こんにちは、

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。


ご存知の方もいるかと思いますが、出版社の門戸は、広く開いています。

よい本の企画を求めて、出版企画の提案に対してオープンなのですね。


ですので、自分の中で納得できる「よい出版企画」が出来たとおもったら、

誰でも出版社に提案することができます。


でも、ここでちょっと気をつけたいことがあります。


それは、

「出版社は一度却下した企画を、基本的に再検討しない」

ということです。

社内の会議では大量の企画を検討しますから、

すでに却下した同じような企画を、何度も検討する時間も労力もないのです。


ですので、あなたの渾身の企画でも、

採用確度が低い段階で提案してしまうと、

だんだん選択肢が狭まっていき、次第に良い出版社に提案できなくなっていきます。

また、提案して断られたり、返事がなかったりすると、

著者さん側のメンタルも、徐々に削られていきます。


いくら出版社がオープンで提案可能だとはいっても、

「また断られるかも・・・」

というネガティブな気持ちになれば、次第に出版すること自体に、

消極的になってしまうかもしれません。


あなたには著者としての可能性がまだまだあるのに、

それを引きださないままにフェードアウトしてしまうのでは、

もったいないですね。


そうならない為にも、

出版社に企画を提案する前に、ちょっと立ち止まりましょう。

企画をなんども見直し、十分に練ってから、満を持して提案すること。

第三者の意見も聞き、何度もブラッシュアップして、よりよい企画にすること。

もしよりよい企画があると感じたら、

最初のアイデアにこだわり過ぎず、柔軟に方向性を変更することも検討しましょう。


それが遠回りのようでいて、結局は近道になりますよ。


あなたのポテンシャルを活かした著者デビューのための、

ご参考になれば幸いです。

 

2025/02/20企画も文章も、"短い"ほうがより強い理由とは?

こんにちは、

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。


結論からいいますと、文章は「短い」ほうが強いです。


これには2つの理由がありまして、

1つは、伝わりやすいから。

そしてもう1つは、内容がよくなるから、です。


前者については、単純に短いほうが、理解しやすいからです。

たとえば1つの文章が4行以上に渡って続いてしまうと、

主語と述語が大きく離れてしまって、

読み手は「そもそも何の話だったのか?」を忘れてしまうことも多くなります。

それでは書きての意図が、伝わりにくいですね。


後者の理由については、

「内容がよくなるから」です。

文章に限らず、人の「考え」というものは、練れば練るほど短くなります。

余計な部分が削ぎ落とされ、本日だけが残っていくからですね。


たとえば「ことわざ」。

・ちりも積もれば山となる

・急がば回れ

・笑う門には福来る

などなど、非常に短い文章ですが、含蓄に富んでいて「深い」ですよね。


言い換えると、文章が長いということは、

まだまだ練って、短くしていく余地が多いということでもあります。


一度アウトプットしただけで満足せず、

それを繰り返し見直す中で、文章はどんどんよくなって行きますので、

ぜひ「見直して、短く書き直す」ことを、習慣にしてみてはいかがでしょうか。


あなたのアウトプットの質をさらに高める、ご参考になれば幸いです。

 

2025/02/13ノウハウを全部分かっているプロの落とし穴とは?

こんにちは、

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。


本を書こうというあなたは、もちろんその分野のプロでしょう。

ノウハウは頭の中にしっかりと入っていて体系化されていますし、

長年の経験からいろいろな事例を引きだして、臨場感をもって伝えることもできます。

まさに「著者としてふさわしい」という感じですね。


でも、ここに落とし穴があるといったら驚くでしょうか。

そう、実は著者としてレベルが高いほど、深くなる落とし穴があるのです。


それは何かといえば、

「素人だったときの気持ちが、思いだせなくなること」です。

逆に、

「素人に分かりやすい内容は、回りくどく感じて、不快感すら覚える」

ことも多いのですね。


こうなると、自然と書く内容は、

「プロとしての自分にとって心地よいもの」

になってきます。

しっかりと体系化されて無駄がない反面、

無味乾燥でとっつきにくいものになりがちです。

さらにいえば、

素人からすれば小難しくて、敬遠されがちなものにもなりやすいでしょう。

そう、まさに昔学校で退屈したあの「教科書」のような本になるのですね。


これのやっかいなところは、

著者であるあなた自身にとっては「美しく整理されていて心地よい」と感じられることです。

つまりよい本にしようと思えば思うほど、

逆に素人にとっては「教科書」のように感じられ、

マイナスの印象を与えてしまうのですね。


このように、プロが素人に求められるアウトプットをするというのは、意外と大変です。

自分の判断基準をいったん否定しなければいけないので、

結局自分の書きたいように書いてしまうことに。


ではどうするか?

ということですが、あなたの周りにいるプロやセミプロではなく、

「素人」

の意見を大切にしましょう。

彼らは一般書の「読者」に最も近い存在になります。

そして、一見意に沿わないフィードバックでも、

受け入れて企画の方向性を、柔軟に変更していくことができれば、

よりよい「出版企画」になっていきます。


ご参考になれば幸いです。

 

2025/02/06本とラーメンの、意外な共通点とは?

こんにちは、

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。


本を出そうというあなたは、その道のエキスパートだと思います。

豊富な専門知識と経験があり、

それを体系立てて教える力をもっていることでしょう。


ただここで、問題が1つ。

「エキスパートになればなるほど、素人だったときの自分を思いだせなくなる」

ものなのです。


このことは洋の東西を問わないようで、

チップ・ハースさんの「アイデアのちから」という本では、

「知の呪縛」

という言葉で紹介されています。

曰く、

「専門家というのは、ニュアンスや複雑さに魅力を感じるものだ。そこに「知の呪縛」が生じる。

 そうなると単純明快なメッセージを書くことがただの『白痴化』に思えてしまう。」

とのこと。


読者に親切に、分かりやすく書くことが「白痴」のように思えてしまうのですから、

素人向けに分かりやすく本を書くことが難しいのも当然ですね。

私はこれが、

「必ずしも専門能力が高い人が、ベストセラーを出せるわけではない理由」

だと考えています。

むしろ大切なのは、自分の感覚はさておき、

「読者感情を想像して、それに寄り添う感覚」

なのでしょう。


少々話が遠回りになりましたが、ここで記事のタイトルです。

素人が何を求めているか、プロの自分には分からない。

だからいかに腕のいいシェフでも、繁昌するラーメン店を開こうと思えば、

行列ができる店をはしごして、いろいろ見て回ることが役に立ちます。

著者も同様で、よい一般書を書こうと思えば、多くのよい一般書に目を通すことが、

遠回りのようでいて最短距離になるのです。


高い専門知識を持ちつつ、

それに感情的に振り回されないようにして、

著者としても成功していきましょう。


ご参考になれば幸いです。

 

2025/01/30満を持してから本を出そう

こんにちは、

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。


意外に思われるかもしれませんが、

私は「この人は本を出せる」と思っても、

支援をすぐには引き受けないことがあります。


というのは、

「今がこの人にとって、ベストなタイミングではないから」

という時があるからです。


商業出版で本を出すという事は、

「私はこういう考え方をしている人間です」

と、世の中に大きな声で伝えるようなものです。


それが「よい声」であればよいのですが、

まだまだもっとよい声をだすポテンシャルがあるのに、

途中の段階でアウトプットしてしまうと、

それが評価として定着しかねない、というリスクもあります。


早ければ早いほどいい、という考え方もあるかもしれませんが、

私はこうした理由から、

「満を持して、ベストなタイミングで出す」

ほうが、もっとよいと考えています。


でも、出来るだけ早く本を出したいのも人情ですね。

そういう場合はどうすれば?

と思うかもしれません。


その場合は、ちょっと背伸びをすることも出来ます。

商業出版では先達たちが優れた本を出していますから、

それらを大量にインプットし、

自らの知識とすり合わせる期間を設けることで、

アウトプットの質と量を短時間に高めることも可能です。


考えてみれば、「よい本を出すにはよい本をたくさん読む」のは当然ですから、

ごく当たり前の方法ともいえます。


ただその際問題になるのは、漫然とインプットすると時間がかかり過ぎること。


そうした場合は、

目指す本の企画をある程度先に考案しておくのも一案です。

「このテーマで書くのであれば、この良書を読む」

という風に「企画から逆算」することで、時間を極力短縮することも可能なのですね。


私は支援をすぐにはお引き受けしない場合でも、

無償でセッションを行い、こうした将来を見据えた具体的なアドバイスを行っています。


時間は有限ですから大切にしつつ、

ベストなタイミングで本を出していきましょう。

 

PageTop