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出版ノウハウ無料公開ブログ

不安が消える、知識武装編

2024/06/06"本=知識" というイメージを疑おう

こんにちは。

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。


「本」や「書籍」というと、

「知の象徴」

というイメージがありますね。


そのせいか、始めて本を書こうとされるかたは、

「知識を伝えよう」

と考えている人が多いようです。


でも実はこのイメージ、

著者にとって少々危険です。


というのも今の時代、

「本は行動を促すもの」

という側面が大きくなってきているからです。


たとえば今の読者は、

ネットで調べれば、知識自体を得ることは容易です。

だから本でそのまま情報を伝えるだけでは、付加価値が低い。

たとえそれが確かな情報で、分かりやすく整理されていたとしても、です。


しかし、読者に共感しつつ、

その行動を促して「結果」を出すところまで寄り添った本なら、

話は全く変わってきます。


単に知識を得てもなかなか行動は出来ませんが、

それ以前にマインドセットや考え方について教えてもらえば、行動しやすくなります。


行動すれば人は変わります。

環境も変わり、大きな結果に結びつきやすく、

「わずか千数百円なら非常に安い!」

という、価値の大きさに繋がってくるのですね。


言い換えると、

「知識だけで、あとのことは本人にお任せなのが、ただの情報」

「結果を出すことに焦点を当て、行動を促す工夫を凝らしてあるのが本」

ということです。

「知識と知恵の違い」とも言えるでしょう。


あなたが書こうと思っているのは、

どちらでしょうか?

 

2024/05/30読者となぜかすれ違ってしまう理由とは?

こんにちは。

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。

一生懸命書いた本なのに、

なぜか読者のフィードバックが今一つ・・・


本に限りませんが、

こんなすれ違いは、世の中にはたくさんあるものですね。


たとえば危ないのは、

「頑張って分かりやすい説明を丁寧に書こう!」

というもの。

親切心から一生懸命書いたとしても、

すれ違ってしまう可能性が高いです。


なぜかというと、

最近の読者は「せっかち」だから。

「どうすれば私のこの悩みが消えるのが、早く知りたい!」

という人が多いのです。


読者、という言い方をしましたが、基本的に皆同じです。

情報が多すぎて、昔のように「全部読まないと、知りたいことが分からない」

というペースでは、皆ストレスを感じてしまうようになったのです。


もしこうした背景を踏まえずに、

「親切丁寧」なことをしてしまうと、

ストレスを感じさせ、全く読んでもらえないという、

残念なすれ違いが起こってしまいます。

商業出版の世界では、残念ながらそれでは通用しないのですね。


ではどうするか?

ということですが、

「具体的な悩みの解消の方法を先に伝え、説明は後にする」

という順番を、心がけましょう。


たとえば、

「こんな悩みがありますよね」と共感したあとに、


「そんなときは、こうしましょう」と具体的な解消をを伝えます。

そのあとで、「なぜなら・・・」と詳しい説明をすれば、

読む側もストレスがなくなりますし、

有益な情報をくれた著者さんへの感謝の気持ちも生まれますから、一石二鳥です。


なお、テクニックとしては上記のような感じになりますが、

「読み手の気持ちをリアルに想像しながら書く」

ことができれば最高です。


本全体を通じて読者への配慮が行き届きますから、

読後感がよくなり、なぜかこの本の著者のファンになった、

ということも起こる可能性が高まるためです。


そういう意味でも、

企画段階から、

「読者に共感できるテーマで書く」

ことで、うまくいくかどうかの大半は決してしまうこともありますから、

やはり出版企画は大切ですね。


読み手をイメージしつつ、

共感すれば、著者としてうまく行きます。


ご参考になれば幸いです。

 

2024/05/16時間を味方につければ、想像以上の本が出せる

こんにちは。

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。


本を出そうとすると、必ずといっていいほど、似たような本が先に出版されてしまっているものですね。

なかなかままならないものですが、

あなたを有利にする、ある要素があります。

それを味方につければ、誰でも一冊は必ず本を出せますし、想像以上の本が出せる、といっても過言ではないでしょう。


それほど効果のある、大切なもの。

それは、

「時間」

です。


もし時間がないと、

似たようなライバル著者の本がたくさんある中、

似たような手持ちのカードで勝負をしなければいけなくなります。


差別化する選択肢が限られてしまい、

その分表現面などで思い切りハードルを下げるなど、

別の苦労が生まれてくることもしばしばです。


それで本がうまく出せたとしても、

「似たような本を出している人の中の1人」

にならないための工夫も必要ですから、

高いハードルを越え続けなければいけないので、悩みは尽きません。


一方、出版までに時間の余裕があると、話は変わってきます。

新しいインプットをする時間がありますから、

手持ちのカードを増やすことができます。


内容で勝負できるので、表現面で苦労することも減りますし、

「新しい切り口で、面白いことを言っているプロが現われた」

という評価も得やすく、

出版によってよいポジショニングも得やすくなるでしょう。


このように、出版までの時間によって、

企画の採用確度から出版後のブランディングまで、

大きく変わってくるのですね。


「急がばまわれ」とはよく言ったもので、

本をすぐ出したいという気持ちが強くても、

準備に時間をかけたほうが、結局は早くゴールに着きます。


言い換えると、

「いつか本を出したいが、今すぐではない」

というくらいのタイミングが、

一番有利にことを進められる時期なのですね。


いつかやるなら、今がそのタイミング。

ご参考になれば幸いです。

 

2024/04/25削ったほうが、あなたの本は面白くなる

こんにちは。

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。


商業出版で本をだそうというあなたは、

すでにご自身の専門分野で、豊富な知識と経験をもっていることでしょう。


そして多くの新人著者さんは、その豊富な知識の幅の広さを伝えようと、

多くのことを書こうとします。


たしかに本は約8万字前後もあるものですから、

多くのことを伝えることができますので、

一見、理にかなっているようにも思えます。


でも実は、これが落とし穴になりがちです。

よかれと思って書こうとしたことが、

実はマイナスになり得るのです。


なぜそんなことがおこるのか?

それは、

1)読み手が関心があるのはその中の1つなので、不要な情報は敬遠されてしまう

2)あれもこれもと詰め込んでしまうと、本の訴求が弱まってしまう

という理由からです。


前者についていえば、

「売れる本は1メッセージ」

であることが多いです。


本は「その悩み」や「そのテーマについて知りたい」という人が買うものですから、

多くのことを書いて拡散してしまうと、

不要な情報が多いため、「ムダが多い」と敬遠されてしまいます。


言い換えれば、メッセージが多ければ多いほど、

本ではなく雑誌に近づくイメージです。

雑誌は雑誌のよさがありますが、

全部を読まない前提のものですから、立ち位置が書籍とは違うのですね。

後者については、他の本との比較の話になります。

あれもこれも詰め込んだ本は、たとえて言うなら幕の内弁当。

対して本を求める人は、

「その悩み」や「そのテーマ」について知りたいのですから、

「メインが一品だけのお弁当」が食べたいのです。


書店ではたいていの場合、そうした欲求を満たす本が横に置いてありますから、

売れない本になりそうだと、そもそも企画が通らないことになります。


こうした理由から、

あれもこれも幅広く書きたくなる気持ちを客観視しつつ、

あえて削ったほうが、あなたの本が面白くなるのですね。


このコツで、あなたの著者としてのポテンシャルをさらに引き出して欲しいと思います。

 

2024/04/04売れるかどうかは、あまり考え過ぎないほうがいい

こんにちは。

保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。


本を出したいと思うと、必ずハードルになってくるのが、

「売れるかどうか」ですね。


商業出版は、出版社が費用を全額負担しますから、

売れないと思われてしまうと企画が通らず、本が出せません。


そこで、なんとか売れる企画にしようと、

あれこれ考えることになります。


それはとても大切なことなのですが、

あまりに考え過ぎて、そちらに引っぱられ過ぎると、

よくないことも起こります。


たとえば、ありがちなのが、

「前例」に頼り過ぎること。

過去に売れた本に似せれば売れる可能性は高まる、と考えがちです。


しかし同じようなことは多くの人が考えますから、

雨後の筍のように、似たような本が乱立することになります。

そうなるとあなたは、

「似たような著者の中の1人」

となってしまう可能性も高いのです。


多少採用のハードルは下がるかもしれませんが、

「似たような人」「後追いの人」

というようなブランディングになってしまうのは、

好ましくないですね。

あと意外なところでは、

「売れている編集者と仕事したい」

と意識しすぎるのも、好ましくないでしょう。


というのも、そういう人は自分の中に「売れる企画案」があって、

それに適した「人を見つけてくる」のが上手い、という面があるからです。


分かりやすく「ハンティング」で例えるならば、

銃を遠いところから正確に撃つのが上手いというよりも、

よい獲物にうまく忍び寄るのが上手い、

というタイプの人も多いのですね。


ここを分かっていないと、あなたのポテンシャルを引き出してくれる編集者をスルーしてしまい、

あなたをそれほど大切にしてくれない人にこだわって、

貴重な時間をロスしてしまう、という落とし穴があります。


売れるかどうかは大切ですが、

それよりも大切なのは、あなた自身を活かせるかどうか。


ご参考になれば幸いです。

 

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