不安が消える、知識武装編
2025/06/05企画を考え過ぎると、落とし穴に落ちる!?
こんにちは、
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
商業出版で本を出そうとすると、避けて通れないのが、
「出版企画」を考えることです。
世の中には多くのよい本が出ていますから、
あとから出版するためには、よい企画が不可欠ですね。
とはいえ、あまりに考え過ぎると、逆効果になってしまうことも多いです。
考えれば考えるほど、逆に出版が遠のく。
残念ですが、そうしたことが本当にあるのです。
たとえばどんなときか?といえば、
よくあるのが、
最初に「これを書きたい」と方向性を決め打ちしてから、
そのあと細部を一生懸命アウトプットしていくパターン。
企画書や資料の量は厖大になり、企画を考えたという充実感はあるものの、
なかなか企画が通りません。そのうち疲れてしまって、出版を諦める...
というケースです。
これの何が問題かというと、「損切りできなくなっている」こと。
細部を一生懸命アウトプットしているので、その労力を無駄にしたくない。
だから企画の方向性を変えることができないし、したくなくなります。
しかし企画の成否は、「誰に何を伝えるか」という最初の方向性で8割がた決まりますから、
同じ方向性の企画のままいくら努力しても、採用確度が上がることはありません。
かくして、頑張れば頑張るほど、今の企画にこだわってしまい、
いつまで経っても出版が決まらない、という残念なことが起こるのですね。
ではどうするか?
ということですが、労力をかけるポイントをズラせばうまくいきます。
方向性を決めたあとで頑張るのではなく、
その前の、
「どの方向性にするか?」
を考えることに、全力を注ぎましょう。
「この本は、誰に何を伝える本か?」
という、コンセプトを安易に決めずに、
そこでモヤモヤしながら、長時間考えてみてください。
その段階であれば、まだ大量のアウトプットはしていないので、
方向性を変更するのも容易ですし、
企画の採用確度アップに直結するところなので、
労力に見合ったリターンも得やすくなるでしょう。
あなたの企画考案の努力が報われるための、
ご参考になればと思います。
2025/05/22「短く」するだけで、採用確度がアップする
こんにちは、
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
経験上、素晴らしい実績やノウハウを持っているのに本を出せない人には、
ある1つの共通点があると感じています。
それは、
「要するにどういうこと?」
という要約が弱い、ということです。
言い換えると、
素晴らしいノウハウなのですが、素人が直感的に把握しにくいのです。
これの何が問題かと言うと、
まず、読者は素人なので、
「自分にとってどんなメリットがあるのか?」が、伝わりません。
メリットが伝わらなければ、お金を払って買ってくれることはありませんし、
読者が買ってくれないのであれば、出版社も企画を採用しない、ということになってしまいます。
また、「再現性」という問題もあります。
簡潔で分かりやすくなっていないと、読者はノウハウを学んでも、それを行動に移すことができません。
本のタイトルでいくら読者に素晴らしいメリットを伝えたとしても、
実際に本を読んでそれが再現できなければ、
「看板に偽り有り」となってしまいます。
そうなると、「期待して買ったが、今一つだった」となってしまい、
売れ行きも伸びず重版もかからず、ネット書店ではネガティブレビューを書かれてしまう、
ということにもなりかねません。
そのような残念なことにならない為にも、
「要するにどういうこと?」
という問いに、シンプルに簡潔に答える必要があるのですね。
たとえば「ことわざ」などは、その最たるものです。
子どもの頃に聞いた「ことわざ」って、いつまでも覚えていますよね。
「他山の石」
「急がばまわれ」
「石の上にも3年」
などなど、何十年、何百年経っても色褪せない、深い言葉ですし、
時と場所を選ばず、多くのシーンに当てはまる幅広さもあります。
これらの言葉は、長い年月の中で磨かれ、そのエッセンスが凝縮されていくことで、
言葉は短くなり、内容は抽象化されていったのでしょう。
いいかえると、あらゆるノウハウをつきつめていくと、それは「ことわざ」になっていくのだと思います。
このノウハウとことわざの関係は、本にそのまま当てはめることができます。
「この本は、要するにこういうことを伝える本です」
というシンプルで力強いメッセージがタイトルにあり、
内容も一貫してそれに沿っている本は、読者の記憶にも感情にも深く残ります。
あなたの本の企画も、ことわざまで短くとはいいませんが、
シンプルになるよう、繰り返し練っていきましょう。
それがあなたのノウハウを、力強い「本」に変える原動力になるでしょう。
2025/05/15一流のプロなのに本をなかなか出せない人の、たった1つの勘違いとは?
こんにちは、
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
書店で本を眺めていると、
「ずいぶん簡単だな」
「レベルが低いな」
と思うことがないでしょうか?
そして、
「こんなの誰でも書ける」
と感じることも、多いのではないでしょうか。
それもそのはずで、この記事を読んでいるあなたは、
本を出そうというレベルの人ですから、
高度なノウハウや豊富な経験を持っているその道のプロでしょう。
一方、書店に並んでいる本は、素人向けになっていますので、
先のように感じるのも当然ですね。
ただ、本を出そうとして「出版の企画を考える」段階になると、
話は違ってきます。
お金を払ってくれるのは読者ですから、彼らのレベル感やニーズに合わせる必要があるためです。
もしそこで、プロのレベル感でそのまま企画を立ててしまうと、
読者は難しすぎると感じ、敬遠してしまいます。
出版社はそれが事前に分かるので、その企画は通らず、本が出せない・・・
となってしまうのですね。
そうならない為には、「その道のプロ」と「著者」を、分けて考える必要があります。
「プロ」は高度な知識を駆使して結果を出す人。
「著者」は、高度な知識を、素人でも分かるように、かつ結果を出してもらえるように伝える人。
言い換えると、
スポーツでいえば、プロは選手で、著者は監督。
ビジネスならプロはプレーヤーで、著者はマネジャー。
このように分けて考えてみましょう。
そうやって視点を変えて書店にいくと、
「しまった、こんな良い伝え方があったのか・・・この本は凄いな」
「自分より分かりやすく伝えていて、悔しい」
などと、素人向けの本を見ても、以前とは180度逆の印象を受けることでしょう。
そうした気づきが、あなたの著者としての力量をさらにアップしてくれることうけあい。
あなたのプロとしての力量を著者として活かすための、ご参考になれば幸いです。
2025/05/08あなたらしいスタイルで本を出そう
こんにちは、
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
商業出版というと、
「出版社が費用を負担する」
「全国の書店に流通する」
というメリットがありますね。
一見いいことばかりのようですが、
そうしたメリットのせいで、逆におろそかになっていることもある、
といったら意外でしょうか?
たとえば、出版社に費用を負担してもらうには、売れる本である必要があります。
そのため、どんな本が今売れているか、という「流行」を重視する傾向があり、
著者さんの方でも、それに合わせようという意識が強くなります。
その結果、自分が書きたいことがおろそかにになり、
今世の中が求めていることに、迎合してしまいがちです。
100歩譲って、本を出すこと自体がゴールならそれでもよいかもしれません。
しかし本は、出版が決まったあとがむしろ本番。
約200ページの本を書かなければいけませんから、
自分の想い入れを大事にせず、世の中の流行に迎合して選んだテーマでは、
執筆がより大変になります。
書きての思い入れや本気度は、読者に伝わります。
迎合した企画では読者の心を打つことも少なく、
その他大勢の本に埋もれてしまうことにもつながってきます。
こうした本の出し方は、野球で例えると「バント」のようなものです。
ボール(流行)に合わせているので、バットに当たる可能性は高いのですが、
パワー(思い入れ)が弱いので、長打やホームランになる可能性は低いのですね。
もちろん、人それぞれのスタイルがあっていいと思いますし、
臨機応変に、スタイルを変えるのもよいでしょう。
でも少なくとも、その配分や「どこまで飛ばすか」を、意識して欲しいと思います。
あなたらしいスタイルで本を出すための、ご参考になれば幸いです。
2025/05/01よい本を書くための1番の近道は?
こんにちは、
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
よい本、出したいですよね。
あなたの専門性が世の中に評価されますし、
ファンや見込み客も増えますし、
結果として権威やブランディングにつながります。
ただよい本と言ってもさまざまな要素があり、
なかなか一筋縄ではいかないのも事実です。
そこでおすすめしたいのが、
「よい本を出版するために、よい本をたくさん読みましょう」
ということ。
なぜなら、よい本を出すためのさまざまな要素に好影響があるから。
少しずつ、でも確実に、著者としての基礎体力をアップすることができるためです。
たとえば、自分が出したいと思うテーマの本を、書店で探してみましょう。
自分が出したいテーマでどのような本が出ているかをざっくりとでも知っていれば、
かぶることはないし、どうやって違いを打ち出すかもイメージしやすくなります。
それはつまり、あなたの本が類書と差別化されるということにつながります。
またそれらの本が、
「どのような読者の悩みに向けて書かれているか?」
を知ることで、何が読者の琴線に触れるのかも分かってきます。
著者は専門家で読者は素人ですから、欲求レベルが離れていることが多いので、
ここはすれ違うことが多い所ですから、貴重な知識が得られます。
構成もイメージしやすくなるでしょう。
読者の関心を引き、それを維持するにはどのような順番で伝えるのがよいか、
も見えてきます。
往々にして専門家が好むのは、もれなくスッキリと体系化されていることなのですが、
それは読者の関心とは異なり、逆に関心を引けずに敬遠されることも多いです。
学校の教科書が良い例で、そのような構成で本を書こうとすると、
なかなか企画が通りませんから、ここも大切な情報です。
表現も同様です。
どのような見出しの表現が多いのか、売れているのかは、
読者との距離感でもあり、それを肌感覚で知っておくには、やはり実際に読むのが近道になってきます。
それをとり入れれば企画の採用確度もアップすることでしょう。
このように、
よい本をたくさん読むことで、あなたの著者としての力量は確実にアップします。
逆にいえば、本を読んでいないと、せっかくの出版に向けた努力が報われず、
徒労感が募って出版を諦める...
ということにもなりやすいですから、避けたいところですね。
あなたが最短距離で著者デビューを実現するための、
ご参考になれば幸いです。