不安が消える、知識武装編
2025/05/08あなたらしいスタイルで本を出そう
こんにちは、
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
商業出版というと、
「出版社が費用を負担する」
「全国の書店に流通する」
というメリットがありますね。
一見いいことばかりのようですが、
そうしたメリットのせいで、逆におろそかになっていることもある、
といったら意外でしょうか?
たとえば、出版社に費用を負担してもらうには、売れる本である必要があります。
そのため、どんな本が今売れているか、という「流行」を重視する傾向があり、
著者さんの方でも、それに合わせようという意識が強くなります。
その結果、自分が書きたいことがおろそかにになり、
今世の中が求めていることに、迎合してしまいがちです。
100歩譲って、本を出すこと自体がゴールならそれでもよいかもしれません。
しかし本は、出版が決まったあとがむしろ本番。
約200ページの本を書かなければいけませんから、
自分の想い入れを大事にせず、世の中の流行に迎合して選んだテーマでは、
執筆がより大変になります。
書きての思い入れや本気度は、読者に伝わります。
迎合した企画では読者の心を打つことも少なく、
その他大勢の本に埋もれてしまうことにもつながってきます。
こうした本の出し方は、野球で例えると「バント」のようなものです。
ボール(流行)に合わせているので、バットに当たる可能性は高いのですが、
パワー(思い入れ)が弱いので、長打やホームランになる可能性は低いのですね。
もちろん、人それぞれのスタイルがあっていいと思いますし、
臨機応変に、スタイルを変えるのもよいでしょう。
でも少なくとも、その配分や「どこまで飛ばすか」を、意識して欲しいと思います。
あなたらしいスタイルで本を出すための、ご参考になれば幸いです。
2025/05/01よい本を書くための1番の近道は?
こんにちは、
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
よい本、出したいですよね。
あなたの専門性が世の中に評価されますし、
ファンや見込み客も増えますし、
結果として権威やブランディングにつながります。
ただよい本と言ってもさまざまな要素があり、
なかなか一筋縄ではいかないのも事実です。
そこでおすすめしたいのが、
「よい本を出版するために、よい本をたくさん読みましょう」
ということ。
なぜなら、よい本を出すためのさまざまな要素に好影響があるから。
少しずつ、でも確実に、著者としての基礎体力をアップすることができるためです。
たとえば、自分が出したいと思うテーマの本を、書店で探してみましょう。
自分が出したいテーマでどのような本が出ているかをざっくりとでも知っていれば、
かぶることはないし、どうやって違いを打ち出すかもイメージしやすくなります。
それはつまり、あなたの本が類書と差別化されるということにつながります。
またそれらの本が、
「どのような読者の悩みに向けて書かれているか?」
を知ることで、何が読者の琴線に触れるのかも分かってきます。
著者は専門家で読者は素人ですから、欲求レベルが離れていることが多いので、
ここはすれ違うことが多い所ですから、貴重な知識が得られます。
構成もイメージしやすくなるでしょう。
読者の関心を引き、それを維持するにはどのような順番で伝えるのがよいか、
も見えてきます。
往々にして専門家が好むのは、もれなくスッキリと体系化されていることなのですが、
それは読者の関心とは異なり、逆に関心を引けずに敬遠されることも多いです。
学校の教科書が良い例で、そのような構成で本を書こうとすると、
なかなか企画が通りませんから、ここも大切な情報です。
表現も同様です。
どのような見出しの表現が多いのか、売れているのかは、
読者との距離感でもあり、それを肌感覚で知っておくには、やはり実際に読むのが近道になってきます。
それをとり入れれば企画の採用確度もアップすることでしょう。
このように、
よい本をたくさん読むことで、あなたの著者としての力量は確実にアップします。
逆にいえば、本を読んでいないと、せっかくの出版に向けた努力が報われず、
徒労感が募って出版を諦める...
ということにもなりやすいですから、避けたいところですね。
あなたが最短距離で著者デビューを実現するための、
ご参考になれば幸いです。
2025/03/20出版社に提案する前に、ちょっと立ち止まろう
こんにちは、
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
ご存知の方もいるかと思いますが、出版社の門戸は、広く開いています。
よい本の企画を求めて、出版企画の提案に対してオープンなのですね。
ですので、自分の中で納得できる「よい出版企画」が出来たとおもったら、
誰でも出版社に提案することができます。
でも、ここでちょっと気をつけたいことがあります。
それは、
「出版社は一度却下した企画を、基本的に再検討しない」
ということです。
社内の会議では大量の企画を検討しますから、
すでに却下した同じような企画を、何度も検討する時間も労力もないのです。
ですので、あなたの渾身の企画でも、
採用確度が低い段階で提案してしまうと、
だんだん選択肢が狭まっていき、次第に良い出版社に提案できなくなっていきます。
また、提案して断られたり、返事がなかったりすると、
著者さん側のメンタルも、徐々に削られていきます。
いくら出版社がオープンで提案可能だとはいっても、
「また断られるかも・・・」
というネガティブな気持ちになれば、次第に出版すること自体に、
消極的になってしまうかもしれません。
あなたには著者としての可能性がまだまだあるのに、
それを引きださないままにフェードアウトしてしまうのでは、
もったいないですね。
そうならない為にも、
出版社に企画を提案する前に、ちょっと立ち止まりましょう。
企画をなんども見直し、十分に練ってから、満を持して提案すること。
第三者の意見も聞き、何度もブラッシュアップして、よりよい企画にすること。
もしよりよい企画があると感じたら、
最初のアイデアにこだわり過ぎず、柔軟に方向性を変更することも検討しましょう。
それが遠回りのようでいて、結局は近道になりますよ。
あなたのポテンシャルを活かした著者デビューのための、
ご参考になれば幸いです。
2025/02/20企画も文章も、"短い"ほうがより強い理由とは?
こんにちは、
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
結論からいいますと、文章は「短い」ほうが強いです。
これには2つの理由がありまして、
1つは、伝わりやすいから。
そしてもう1つは、内容がよくなるから、です。
前者については、単純に短いほうが、理解しやすいからです。
たとえば1つの文章が4行以上に渡って続いてしまうと、
主語と述語が大きく離れてしまって、
読み手は「そもそも何の話だったのか?」を忘れてしまうことも多くなります。
それでは書きての意図が、伝わりにくいですね。
後者の理由については、
「内容がよくなるから」です。
文章に限らず、人の「考え」というものは、練れば練るほど短くなります。
余計な部分が削ぎ落とされ、本日だけが残っていくからですね。
たとえば「ことわざ」。
・ちりも積もれば山となる
・急がば回れ
・笑う門には福来る
などなど、非常に短い文章ですが、含蓄に富んでいて「深い」ですよね。
言い換えると、文章が長いということは、
まだまだ練って、短くしていく余地が多いということでもあります。
一度アウトプットしただけで満足せず、
それを繰り返し見直す中で、文章はどんどんよくなって行きますので、
ぜひ「見直して、短く書き直す」ことを、習慣にしてみてはいかがでしょうか。
あなたのアウトプットの質をさらに高める、ご参考になれば幸いです。
2025/02/13ノウハウを全部分かっているプロの落とし穴とは?
こんにちは、
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
本を書こうというあなたは、もちろんその分野のプロでしょう。
ノウハウは頭の中にしっかりと入っていて体系化されていますし、
長年の経験からいろいろな事例を引きだして、臨場感をもって伝えることもできます。
まさに「著者としてふさわしい」という感じですね。
でも、ここに落とし穴があるといったら驚くでしょうか。
そう、実は著者としてレベルが高いほど、深くなる落とし穴があるのです。
それは何かといえば、
「素人だったときの気持ちが、思いだせなくなること」です。
逆に、
「素人に分かりやすい内容は、回りくどく感じて、不快感すら覚える」
ことも多いのですね。
こうなると、自然と書く内容は、
「プロとしての自分にとって心地よいもの」
になってきます。
しっかりと体系化されて無駄がない反面、
無味乾燥でとっつきにくいものになりがちです。
さらにいえば、
素人からすれば小難しくて、敬遠されがちなものにもなりやすいでしょう。
そう、まさに昔学校で退屈したあの「教科書」のような本になるのですね。
これのやっかいなところは、
著者であるあなた自身にとっては「美しく整理されていて心地よい」と感じられることです。
つまりよい本にしようと思えば思うほど、
逆に素人にとっては「教科書」のように感じられ、
マイナスの印象を与えてしまうのですね。
このように、プロが素人に求められるアウトプットをするというのは、意外と大変です。
自分の判断基準をいったん否定しなければいけないので、
結局自分の書きたいように書いてしまうことに。
ではどうするか?
ということですが、あなたの周りにいるプロやセミプロではなく、
「素人」
の意見を大切にしましょう。
彼らは一般書の「読者」に最も近い存在になります。
そして、一見意に沿わないフィードバックでも、
受け入れて企画の方向性を、柔軟に変更していくことができれば、
よりよい「出版企画」になっていきます。
ご参考になれば幸いです。