不安が消える、知識武装編
2024/09/05なぜよく書店に行く人は、いい本を出せるのか?
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
あなたは書店にどれくらい行っていますか?
本を出したいという人でも、
日頃はamazonなどを利用していて、
書店に足しげく通うという人は、意外と少ないかもしれません。
でも「自分の本を出版しよう」という人には、
書店に行くのは、とてもよい選択肢です。
というのは、
「よい本をたくさん読んでいる人は、よい本を出しやすい」
からです。
読者の心の琴線に触れる本がどのようなものか、
その内容や表現を大量にインプットすることで、
自然と自分でも、同じようなアウトプットをする準備がととのってきます。
それは必ずしも明確に文章にできなくても、
感覚的なものとして、自分の中に積み重なっていきます。
またリアル書店は、ネット書店と比べて情報量が多いです。
一度に視界に入ってくる本の数が圧倒的に多いですから、
自分が出したいテーマの本棚で、
ライバル達がどのような本を出しているのか、一気にリサーチすることができます。
また情報の偏りが少ないのも有利な点でしょう。
ネット書店だと、おすすめ機能がありますので、
どうしてもあなたの趣味嗜好が反映されてきます。
その点リアル書店では、良くも悪くも万人向けですので、
偏りがない読者ニーズが反映されていることが多く、
著者のリサーチとして有効です。
いかがでしょうか。
よく書店に行く人は、本を出しやすい。
本を出そうと思ったら、まずは書店に足を運ぶ頻度を、
アップするところからはじめましょう。
2024/07/11あなたの本を売れなくする "ある勘違い" とは?
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
日本人の約3人に1人は日本語がろくに読めない、
と聞いたら驚くでしょうか。
特に「本を出そう」と考えるような方であれば、
「まさか、そんなはずはない」
と感じることでしょう。
しかしどうやら、その意外な事実を裏付けるデータがあるようなのです。
24ヶ国で約15万人を対象にしている、
国際成人力調査(PIAAC)というものがあります。
その「読解力調査」によれば、
小学校5年生程度の問題に正解できない成人が、
約27%もいるとのこと。
また、150字程度にまとめた本の概要を読んでから、
当てはまる本を選ぶ問題では、
約76%もの成人が答えを間違えたとのことです。
このデータは、本を出そうと思う人にとって、
とても重要な意味を持ちます。
それは、
「あなたが心地よい内容と表現では、多くの人が読めない」
ということです。
自分の読解力を基準に本を書こうとすると、
その時点でもう大勢の読者を取りこぼしてしまうのですね。
そうなると、
「こんなにいい企画なのに、なぜ出版社に採用されないのか・・・」
「いい本だったのに、なぜ売れなかったのか・・・」
と、悔やむことになってしまいます。
特に新人著者の場合は、
ここのイメージを変えるだけで、
本を出せる可能性が高まり、
売れる本になるでしょう。
あなたを基準にするのではなく、
世の中の読者レベルを知り、そこに寄り添いましょう。
そのイメージが、あなたの著者としての可能性を大きく広げます。
ご参考になれば幸いです。
2024/06/27このテーマで書きませんか?と言われたら
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
出版では、出版社から執筆のオファーがくることがありますね。
大半は著者にお金を請求してくる自費出版なので要注意ですが、
中には、費用を全額出版社が負担し、印税まで払ってくれる、
「商業出版」
のオファーがくることも。
実績や能力を評価されてのオファーですから、
素晴らしいことです。
ただ、そこで喜んでオファーを受けてよいか?
ということなのですが、
私の考えは、「条件付きでYes」になります。
なぜ条件付きかというと、
今後の著者としての可能性が、狭まってしまってはいけないからです。
たとえば、
「流行っているが、すでに類書が多く出ているテーマ」
だったらどうでしょう。
似たような本が多く出ているのですから、
あなたのブランディングも、
「その他大勢の中の1人」
になってしまう可能性があります。
また、そのテーマの流行が去ったあとでは、
「過去の人」
になってしまう可能性だって否めません。
あるいは、
「そのテーマが、本当に書きたいことではなかった場合」
はどうでしょうか。
意欲が乗らないだけに、
持っているノウハウを十分にアウトプットできなかったり、
執筆が後回しになり、そのうちフェードアウト・・・
といったこともありえます。
また、本を出すと、それがあなたのイメージとも密接に結びつきます。
もし不本意なテーマだと、
自分が望まない属性で世の中の人に覚えられてしまったりするので、
かえってマイナスブランディングになることも。
このように、安易に本を出すデメリットはいろいろありますが、
やはり不本意なテーマだと、
「本をだす意欲」が失われてしまうことが、
最大のリスクでしょう。
素晴らしいポテンシャルを持っている著者なのに、
最初にボタンを掛け違ったせいで、
その後の活躍が伸び悩んでしまうのは、
とてももったいないことです。
特に最初の1冊は、
あなたの著者としての方向性も左右する、
大切なもの。
たくさんの企画案の候補を考え、
出版社とも交渉し、こだわって選んで欲しいと思います。
ご参考になれば幸いです。
2024/06/06"本=知識" というイメージを疑おう
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
「本」や「書籍」というと、
「知の象徴」
というイメージがありますね。
そのせいか、始めて本を書こうとされるかたは、
「知識を伝えよう」
と考えている人が多いようです。
でも実はこのイメージ、
著者にとって少々危険です。
というのも今の時代、
「本は行動を促すもの」
という側面が大きくなってきているからです。
たとえば今の読者は、
ネットで調べれば、知識自体を得ることは容易です。
だから本でそのまま情報を伝えるだけでは、付加価値が低い。
たとえそれが確かな情報で、分かりやすく整理されていたとしても、です。
しかし、読者に共感しつつ、
その行動を促して「結果」を出すところまで寄り添った本なら、
話は全く変わってきます。
単に知識を得てもなかなか行動は出来ませんが、
それ以前にマインドセットや考え方について教えてもらえば、行動しやすくなります。
行動すれば人は変わります。
環境も変わり、大きな結果に結びつきやすく、
「わずか千数百円なら非常に安い!」
という、価値の大きさに繋がってくるのですね。
言い換えると、
「知識だけで、あとのことは本人にお任せなのが、ただの情報」
「結果を出すことに焦点を当て、行動を促す工夫を凝らしてあるのが本」
ということです。
「知識と知恵の違い」とも言えるでしょう。
あなたが書こうと思っているのは、
どちらでしょうか?
2024/05/30読者となぜかすれ違ってしまう理由とは?
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
一生懸命書いた本なのに、
なぜか読者のフィードバックが今一つ・・・
本に限りませんが、
こんなすれ違いは、世の中にはたくさんあるものですね。
たとえば危ないのは、
「頑張って分かりやすい説明を丁寧に書こう!」
というもの。
親切心から一生懸命書いたとしても、
すれ違ってしまう可能性が高いです。
なぜかというと、
最近の読者は「せっかち」だから。
「どうすれば私のこの悩みが消えるのが、早く知りたい!」
という人が多いのです。
読者、という言い方をしましたが、基本的に皆同じです。
情報が多すぎて、昔のように「全部読まないと、知りたいことが分からない」
というペースでは、皆ストレスを感じてしまうようになったのです。
もしこうした背景を踏まえずに、
「親切丁寧」なことをしてしまうと、
ストレスを感じさせ、全く読んでもらえないという、
残念なすれ違いが起こってしまいます。
商業出版の世界では、残念ながらそれでは通用しないのですね。
ではどうするか?
ということですが、
「具体的な悩みの解消の方法を先に伝え、説明は後にする」
という順番を、心がけましょう。
たとえば、
「こんな悩みがありますよね」と共感したあとに、
「そんなときは、こうしましょう」と具体的な解消をを伝えます。
そのあとで、「なぜなら・・・」と詳しい説明をすれば、
読む側もストレスがなくなりますし、
有益な情報をくれた著者さんへの感謝の気持ちも生まれますから、一石二鳥です。
なお、テクニックとしては上記のような感じになりますが、
「読み手の気持ちをリアルに想像しながら書く」
ことができれば最高です。
本全体を通じて読者への配慮が行き届きますから、
読後感がよくなり、なぜかこの本の著者のファンになった、
ということも起こる可能性が高まるためです。
そういう意味でも、
企画段階から、
「読者に共感できるテーマで書く」
ことで、うまくいくかどうかの大半は決してしまうこともありますから、
やはり出版企画は大切ですね。
読み手をイメージしつつ、
共感すれば、著者としてうまく行きます。
ご参考になれば幸いです。