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出版ノウハウ無料公開ブログ

不安が消える、知識武装編

2019/05/30仕事とは関係ない、"好きなだけ"の本を読もう

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。

5月だというのに、暑い日がつづきますね。

急な温度変化ですから、しっかりと水分をとって体調に注意したいですね。


さて、この記事を読んでいる人は皆、

「よい本を書きたい」

と常々思っている人だと思います。

でも、それを結果として出せる人と、そうでない人がいます。

その違いはなにか?


数多くの著者さんのご相談にのってきて気づくのは、

「良い本を書く人は、たくさん良い本を読んでいる」

ということです。

当たり前すぎるくらい当たり前の話なのですが、

実際にやっているかどうかというと、これが別問題。


というのも、私たちは皆忙しい毎日を送っていますから、

ついつい目先の緊急度が高いことを優先します。

そうなると、「将来のための読書」となると、後まわしになりがちです。


また、本を書こういう人はその道の「プロ」なので、

本を見ても、大抵の内容は既に知っていたりします。

そうすると、「たいしたことない」「それは知っている」となり、

あまり関心が湧かないのですね。


ではどうするか?ということですが、

無理に意思の力で読もうとしても、あまり続かないのでは?と私は思います。

「本を読むべき」

という考え方では、習慣的に良いインプットを大量に行うことは難しい。

これも多くの著者さんを見てきて思うことです。


であれば、発想を逆にしてしまえばいいのです。

「〜すべき」ではなく、「〜したい」と思った本を読む。

それが、今の仕事の領域と離れていてもかまいません。

また、書こうと思っていたテーマと、まったく違ってもよいでしょう。

とにかく「好き」という感情を大事にして、本を選ぶこと。


そうすることで、

 1)まず本を読むこと自体が習慣化されます。
 習慣になればしめたもの。継続的に、時間とともに「量」のインプットをし続けることができます。

そして、

 2)好きなテーマで読むので、読書量も増えます
 これは「質」に関わってきます。目利きもできるようになり、どんな本が売れそうかという嗅覚も具わります。

さらには、

 3)あなたの専門領域と、意外な共通点が見つかるでしょう
 これは、とても強力な武器になります。なぜなら、世の中のアイデアとは全て「組み合わせ」だからです。
 そして、抽象度を上げれば、多くの物事に共通点があるものです。
 それは意外な組み合わせとなり、差別化された切り口として、あなたの本に独自性を添えてくれます。
 ライバルが頭で考えても浮かばない独自の立ち位置を、自分のものにすることができるのですね。


いかがでしょうか?

「良い本を書く人は、たくさん良い本を読んでいる」ということを、

知っているだけでは不十分。

ぜひ「好きなこと」に注目して、知識を行動に移していきましょう。

 

2019/05/23"たいしたことない"と思える本こそ、要チェック!?


こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


さて、あなたは日ごろ、書店でどんな本を手に取りますか?

この記事を読んでいるということは、自らも本を出そうというくらいの人ですから、

最先端の新しい内容の本や、

いままでにない独創的な切り口の本、

あるいは古典的な、いわゆる名著を選ぶことが多いのでは?

と思います。

そういう本は勉強になりますし、知的な刺激もあって面白いですよね

ただ、その一方で、

プロなら知っていて当然のことしか書いていない本や、

どこかで見たことのある切り口の本は、

「たいしたことない」と判断し、あまり手にとらないのでは?

とも思うのですが、いかがでしょうか。


じつは、それはとてももったいないことです。

なぜなら、そうした既視感のある、平凡な内容にも関わらず本になっているということは、

内容ではなく、「表現の面で新しい工夫がされている」

ことが多いからです。


そしてそういう本は、プロにはあまり魅力的ではないものの、

素人の読者にはとても分かりやすく、魅力的。

つまり、売れるための工夫に満ちた、著者として参考になる本かもしれないのです。

言い換えると、

プロは「新奇性・独自性」を過大評価してしまい、

素人に向けた「表現の工夫」を軽く考えてしまいがち、ということなのですね。


でもこの2つは、両立可能なものですし、

両方とも、著者としてのあなたの武器になります。

特に後者の「表現の工夫」は、流行があり、日々進歩していますから、ぜひ取り入れたいもの。

だから片方だけではなく、両方参考にしないと、もったいないのです。


いかがでしょうか?

あなたが「たいしたことない」と判断してしまいそうな本も、要チェックです。

知っていて当然のことしか書いていない本でも、

どこかで見たことのある切り口の本でも、

「なぜ商業出版されて、ここに並んでいるのか?」

と、考えみることで、あなたの著者としての力量が、さらにアップするので、

ぜひ試してみてくださいね。

 

2019/05/16商業出版で本を出すことは、それほど難しくない!?

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。


さて、商業出版というと、一般にはハードルがとても高いと言われます。

統計があるわけではないのですが、一説には、新人著者が出版社に直接企画を持ち込んだ場合、

1/1000くらいの確率なのではないか、という話もあるようです。


なので、

「商業出版なんて自分には無理」

と思っている人も多いですし、

チャレンジしてもなかなか企画が通らないと、

「やっぱり自分には無理か・・・」

と思う人も多いのです。


しかし実は、私はそれほど難しいことだとは、思っていません。


「実力がないのではなく、、壁の高さを見誤っているだけ」

だと、確信しているのです。

つまり、いいコンテンツが埋もれているのに、それを掘り出して前面に押し出していないだけ。


一例を挙げると、例えば出版企画書の冒頭、いわゆる「企画概要」の部分です。

ここで多くの人は、入念に、かつ詳細に、自説を書いてしまいます。

その前提にあるのは、「しっかりと書けば、伝わるだろう」という考え方。

しかし、企画書は、全文を必ず読んでくれるという前提で書くのはNG。

むしろ、斜め読みされることを前提とすることが必要です。


そのためには、できるだけシンプルに、最も伝えたいことを整理し、厳選し、

どうやって伝えるかを考える。

そうすれば、埋もれていた良いコンテンツが掘り出され、前面に押し出されます。

この考え方だけで、おそらく1桁くらい、出版企画書の採用確率はアップするでしょう。


つまり、

なかなか本が出せない原因は、著者としての実力がないことではなく、

「前提」を見誤ったことです。

先の例でいうなら、「全部読んでくれるだろう」「小難しくても分かってくれるだろう」

と安易に考えて、伝える努力の量を見誤ったことが原因、といえるでしょう。

言い換えるなら、そうした「前提」さえ間違えなければ、

あなたのポテンシャルをフルに発揮することができます。

いわば、まだ本気を出せていないだけ。

それがクリアされれば、商業出版で本をだすことは、そこまで難しいことではなくなるのですね。


あなたの「本気」を引き出すための、ご参考になれば幸いです。

 

2019/02/27商業出版は"合理的な方法"から入ってはいけない!?

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。

世の中には、本を出す為のノウハウが溢れています。

情報がありまっている昨今、Webで検索すれば、そうした情報が多くヒットするでしょう。

しかしそこには大きな落とし穴があることをご存知でしょうか?


それは、「具体的方法から入ってしまうことの危険」です。


極論してしまえば、本を出す方法自体は、それほど複雑なものではありません。

今売れている本を調べ、それと差別化すれば、

商業出版で本を出す事は可能です。

だからそうした情報を元に、書店で売れ筋の本を調べ、読者に新しい切り口を出せないか考える。

そのこと自体は、問題ありません。

むしろ、合理的なやり方だと言えるでしょう。


しかし問題なのは、

「そうやって方法から入ってしまうと、あなたらしさが置き去りになってしまいがち」

ということなのです。


たとえば、もし仮にそれで「うまい」切り口が見つかったとしましょう。

しかしそういうやり方で企画を考えている人は、大勢いますから、

あなたの企画も「似たような企画の1つ」になってしまう可能性は大でしょう。

そうなると、あなたも「売れ筋のテーマのその他大勢のひとり」になってしまいがちです。

また、これは実際に経験するとわかることですが、

「うまいやり方」であることと、あなたの「エネルギーが湧いてくる」こととは、

まったく関係がありません。

むしろ、うまくやれるが好きではない、という切り口をもとに企画を考えてしまうと、

あなたのエネルギーは枯渇していってしまいます。

それはあなたの思い入れや熱い思い、義憤、問題提起といった、

「源泉」

とつながっていないのですから、当然とえば当然なのですね。

そういう想いで作った本が、人の心を打ったり、深く刺さるということは、

残念ながらないでしょう。


こうして見てくると、1つ1つのやり方は合理的なのに、

結果として、

「その他大勢のひとり」になってしまったり、

「やる気がでない」から人の心に刺さる本にならない、要するに売れない、

ということが起きてしまいがちなのです。

これが、「具体的方法から入ってしまうことの危険」なのですね。


いいかえれば、細かい知識は集めることができても、

「文脈がない」

ということでしょう。


今の時代、大事なのは知識そのものよりも、

「どのような心構えで、その知識を用いるか」

「どのように連動させて、考えるか」

という、文脈の方なのです。


だから本を出したい、売れる本を作りたい、本を出し続けたい、

という人は、知識を増やすことよりもまず、

「自分の思い入れを大事にしよう」

「自分のやる気が削がれるような要素は排除しよう」

と決めることのほうが大切。


そして本の内容自体も、単なる知識の羅列ではなく、

そうした「文脈」を伝えるものにしていきたいですね。

そこにまた、情報洪水時代の書籍の大事さもあると思います。


あなたの著者ブランディングの、ご参考になれば幸いです。

 

2019/01/10"好き嫌い"は著者に必須の要素です

こんにちは、保護ねこ9匹と暮らす出版コンサルタントの、樺木宏です。

さて、私もかれこれこの仕事を10年近くやってきまして、

100万部を超えるプロデュースもしてきました。

そんな多くの著者さんを見てきたなかでつくづく思うのは、

「好き嫌いを大事にする」

ことの大切さです。


でも、この「好き嫌い」についての情報は意外と少ないもの。


「成功するための考え方「や、「うまくいく具体的方法」

の情報は世の中に多くあります。

でも、それだけでは嫌いなことをイヤイヤやる、ということにもなりかねませんし、

あまり好きでもない事で成功してしまうことは、結局不幸なことだと思うので、

「好き嫌い」が軽視されているかのような、昨今の傾向は残念に思います。


さて、なぜ好き嫌いが大事なのかといえば、

例えばいくら本を読んでも、好きでなければ未消化だからです。

内心の欲求から突き動かされてインプットしたものと、

外側からの圧や義務感に迫られてインプットしたものとでは、

その定着がまったく違います。


これを脳のしくみで言えば、記憶の仕分けをする海馬のとなりに、

好き嫌いを判断する扁桃体がある、ということ。

つまり、好きな事でなければ、脳は記憶を長期記憶にしてくれない、

いくらインプットしても忘れてしまうし、

ましてや組み合わせて活用などできない、ということなのですね。

同じ努力をしていても、好きか嫌いかで、その成果は天地の差がでてきてしまうのです。


でもここで、

「好きなことだけでは、仕事にならないのでは?」

という声も聞こえてきそうです。


もちろん、それを自分のためにやっていたのでは、

趣味と同じことですから、対価をいただける仕事にはなりにくいでしょう。

でもそれを、「誰かの問題解決にできないか?」とちょっと考えてみてください。

もしそれができれば、立派な仕事として成立します。


特にこれからの時代は、新たな仕事や職種がどんどん増えていく時代です。

今の子供たちが大人になる頃は、6割の仕事が今存在しない、新しいものになるとも言われています。

今の仕事は、どんどん陳腐化していく時代です。

そういう意味でも、「誰かの問題解決にできないか?」と、

新しい仕事を創造していく姿勢はますます大事になってくるでしょう。


そして実は、商業出版で企画を考える事は、その最適なテストになり得ます。

今まで多くの人が悩んでいる悩みを、誰かと似たような本で解決しようとしても、そこは飽和状態。

新人著者が新しく入っていく余地はあまりありません。


しかし、あなたの「好き」なことを「組み合わせ」ていけば、

新奇性や独自性がある、新しい問題解決として、光ったものとなる可能性が高まります。

かけ離れているからこそ、面白い企画になる、ということです。


「好きな事を仕事にすれば、あなたは一生働かなくて済む」

とは孔子の言葉ですが、

好きな事で意欲を感じながら、かつキラリと光るポジションを手に入れる。

それを実現するためにも、今年も商業出版のステージでぜひ試行錯誤していきましょう。


本年も、よろしくお願いいたします。

 

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