HOME > 出版ノウハウ無料公開ブログ > 不安が消える、知識武装編

出版ノウハウ無料公開ブログ

不安が消える、知識武装編

2017/08/03好影響がある本と、そうでない本の違いとは?

こんにちは、樺木宏です。


本を出した後の"好影響"は、人によってまちまちです。

他のメディアからオファーがどんどんくる、という人もいれば、

全く反響が無い、という人もいます。


それは必ずしも、売れたかどうか、とは直結していません。

あまり売れていないのに、メディアの露出が急激に増えることもあれば、

その逆もあるのです。


その違いは何でしょうか?


私は、「重み」 が感じられるかどうか、だと考えています。


いかにも流行に乗って出しました、的な本を何冊だしても、

その「軽い感じ」は読者に伝わってしまうものだからです。


そうではなくて、著者の過去の経験が活かされ、苦労して身につけた、

そういうテーマなら、事例が豊富で、理由に説得力があり、主張にキラリと光る独自性が生まれます。

そこに「重み」が生まれてくるのですね。

自然と「信用」につながりますし、「もっと話を聞きたい」というオファーも増えてくるのも、

ある意味当然といえるでしょう。


それを積み上げた人が、「出版社からオファーがどんどんくる著者」になることは、

周囲を見ていても、実証されていると感じます。


そういう意味では、自分がエネルギーをあまり注いで来なかったテーマで出した本は

どうしても軽くなりがちですから、例え出版できるにせよ、あえて出さない方がよい、

という判断も必要ですね。


「うまく出そうとする」のではなく、いかに「重み」を出せるテーマで本を出すか?

そうした視点もぜひ、取り入れて見て下さい。

 

2017/06/012冊目が一番大変!?という話

こんにちは、樺木宏です。


はじめて本を出す、というといろいろ大変なイメージがありますね。

でも実は、「2冊目のほうがもっと大変」といったら、驚くでしょうか?


確かに、出版の決まりやすさという意味では、2冊目はラクなことが多いです。

本を出したということは、一定のレベルにある、という安心感がありますから、

出版社もハードルを下げてくる部分もあります。

(前に出した本があまりに売れていなれば、その限りではありませんが・・・)

また、一度本をだしているので、ある程度進行なども分かっており、

無用な不安は少ない、という利点もあるでしょう。


しかし、それ以外はほぼ全て、2冊目の方が大変です。

まず、ネタが少ない。

最初の本はそれまでの集大成ですから、長い経験とノウハウの全てを注ぎ込めます。

しかし、2冊目は、すでに書いてしまっていることは、あまり書けません。

出しきってしまっていることも多いので、大変です。

だから、日々のインプットを何倍もやる必要があります。

それうしないと、陳腐な二番煎じの本を出してしまうことにもなりやすいのです。


加えて、成功体験が邪魔をします。

前の本の時の状況と、今の状況は違っていることが多いもの。

でも前の出版に成功した印象があるので、その時の考え方を繰り返してしまいやすいのです。

そうすると、「似たような本がいっぱいある古めの本」になることもしばしばです。

さらには、もし1冊目の本が売れていた場合、プレッシャーもかかってきます。

人は、得る喜びよりも、失う恐怖の方を強く感じますから、

本を出すのが怖くなってしまうこともあるでしょう。

それを乗り越えることに躊躇すると、次の本は出せなくなってしまいます。


このように、2冊目の本はよほど注意して出さなければならず、

にもかかわらず、すでに本を出しているということで出版社からオファーがきたりしますから、

実は大変なのですね。


ただ、このことを知識として知っているだけでも、

ある程度ココロの準備ができます。

そしてチャレンジを続けていった結果、いつしか「ベテラン著者」と呼ばれるようになるのですね。


ぜひ「2冊目」は、細心の注意を払って、全力でチャレンジしていきましょう。

 

2017/03/15はじめての出版では、『著者<読者』と考えよう

こんにちは、樺木宏です。


はじめて出版して本を出そうと考えると、どうしても肩に力が入ってしまいますよね。

その気持ち、よく分かります。

なにしろ題材は自分の半生ともいうべき、経歴や実績、そして大切なノウハウです。

思い入れも強いでしょうし、「これを書きたい!」「こうやって伝えたい!」

というこだわりも沢山あるでしょう。


ただ、こと商業出版となると、すこしコツが必要になってきます。

その思い入れをそのまま直球で投げても、なかなか出版が決まらなかったり、

決まってもあまり売れないことが多いのです。


それはなぜかと言うと、

「出版社は"売れるかどうか"が判断基準だから」です。

言い換えると、著者の基準で「素晴らしい」と思える本よりも、

読者の目線で「売れる!」と思える本を、もとめているのです。

このお互いの意識のズレは、商業出版の企画に決定的な影響を与えます。


例えば、出版社は多くの人が読めるわかりやすい本をもとめているのに、

著者がプロも唸るような通好み向けの本を書こうとする。


あるいは、著者が自分自身の、高度な自己実現欲求で本を書こうとして、

日々の暮らしに悩む読者を置いていってしまう。


もしくは、多くの人が手に取ることがわかっているテーマを避けて、

読み手の人数が不明な、ニッチなテーマの本を書こうとしてしまう。


こうしたズレが起きてしまうと、まず出版社に企画が通りませんし、

たとえ通っても売れないのです。


そうならない為にも、自分の思い入れも大切にしながらも、読者も大切にして考える。

つまり最初の商業出版では、『著者<読者』と考えるくらいでちょうど良いのです。


肩に力が入ったとき、ぜひこれを思いだしてください。

バランスの取れた企画を考案し、著者として大きく前進していきましょう。

 

2017/02/01お坊さんが教えてくれる、企画を通す"奥義"とは?

こんにちは、樺木宏です。

さて、先日とても参考になる商業出版のノウハウに出会いましたので、シェアしたいと思います。

アルボムッレ・スマナサーラさんという、原始仏教の僧侶の方のご著書から、以下引用です。


>指摘されたところは、修正してしまえばいいのです。そうしているうちに、
>だんだん欠点を指摘することができなくなって、結局は企画を通してしまうことになります。  

>ちょっとずるい方法のように聞こえるかもしれませんが、実際には理性的な方法です。
>人間の心理的な部分を利用した方法です。  

>なぜなら、人間は誰でも、他人のしていることにケチをつけたくなるのです。だから、
>こちらから、悪いところを教えてくださいという態度に出れば、何も言えなくなってしまうのです

「仕事でいちばん大切なこと」アルボムッレ・スマナサーラ著 より


いかがでしょうか?

僧侶の方なのに、企画にも精通していてすごいですね。

私などはこれを読んで、まさに奥義、と思ってしまいました。

というのも、

「商業出版で本を何冊も出せる人と、なかなか出せない人の違い」は、

まさにここにあるからです。


最初の本をあっさり出せる人、その後も何冊も出している人は、一言で言えば、

「出版社に企画をダメ出しされる"前"に、企画をブラッシュアップしている人」です。

そして、なかなか本を出せない人はその逆で、

「出版社に企画をダメ出しされるまで、企画をブラッシュアップしなかった人」なのです。


私は今までにおよそ160冊以上の商業出版の企画を通してきましたが、上記は「法則」と言っていいほど、

再現性があるノウハウだと考えています。


とはいえ、人間には感情がつきもの。

一生懸命考えた企画を変えるのは、抵抗がある人もいるでしょう。

特に、すでに一定の成功を収めた経営者や、有名大学の学歴を持つ方には、そうした抵抗が大きいようです。

逆に、とても柔軟で素直な思考の人は、抵抗なく企画をブラッシュアップしていくので、

あっさりと商業出版が決まったり、何冊も出し続けたり、ということが普通に起こります。

あなたはどちらのタイプでしょうか?


ぜひこの僧侶の方の考え方を取り入れて、著者としての"煩悩"を振り払ってくださいね。

ご参考になれば幸いです。

 

2016/12/14「企画を通す苦労」はすべきか否か?

こんにちは、樺木(かばき)宏です。


あなたは出版社から、出版企画を却下された経験があるでしょうか?

「何度も却下されているよ」という人もいるでしょうし、

「意外とすんなり通った」という人もいるでしょう。


苦労は買ってでもせよ、ということわざもありますが、

私は「企画を却下されるストレス」は、あまり経験しない方がよいと考えています。


というのも、気持ちが落ちこんでしまい、行動しずらくなってしまうからです。

出版企画というものは、自分自身のノウハウだけでなく、思い入れもこめた大切なもの。

それを却下されてしまうと、「自分には著者になる能力が欠けているのでは?」という疑念が生まれます。

それはとても大きなストレスなので、「もう感じたくない」ということで、企画を考えなくなったり、

出版社に提案することをやめてしまいたくなるのです。

たとえ打たれ強い人でも、何度も何度も却下されていれば、遅かれ早かれ、同じような状態になってしまいます。


私はむしろ逆に、

「企画が意外とあっさり通ったな。やっぱり自分はデキる人間だ」

と思ってもらうのが、理想的だと考えています。

エジンバラ大学のジョンソン博士によれば、

「自己の能力を(たとえ過信でも)高く評価する人は、競合に対して有利になり、集団のなかで優位に立ちやすい」

ことが証明されているそうです。

だから、本を出そうという人は、自信過剰なくらいでちょうどよい。

逆にそうした天狗の鼻が折れないように、注意すべきなのです。


とはいえ、過信だけで企画が通るほど、商業出版は甘くはありません。

そこは事前の準備を、謙虚に行うことも大切。

事前に何度も何度も企画を練り、いわば事前にダメ出しして、本番の採用確度を上げることは言うまでもないでしょう。

「練習は謙虚に、本番では天狗になる」

これがベストですね。


とはいえ、「悔しさをバネに」できる場合もあるでしょうから、

それはそれで活かしていきましょう。

不要なストレスはあまり感じることなく、ぜひ著者のキャリアの好スタートを切ってくださいね。

 

PageTop