あなたも出版できる!心構え編
2014/09/30出版企画は引き算が9割
こんにちは、樺木宏です。
さて、著者を目指す方々と、お会いさせて頂いて、いろいろとお話をします。
その上で企画を考案して、ご提案します。
すると、
「これはまさに、私が言いたかったことです!」
と喜んで頂く事が多のですが、それも当然、私がやっているのは、削っていることだからです。
仏像も、もともとは木の中に埋まっています。
それを削り出すのが、彫刻家の仕事。
私の仕事も、それに近いです。
削れば削るほど完成に近づく、というイメージです。
逆に、素晴らしい実績がある優秀なビジネスパーソンと言えども、削りが甘いと残念な企画になってしまいます。
といいますか、普通は「もっと盛りだくさんに内容を盛りたい」と考えてしまうものなので、
考えれば考えるほど、残念な企画になるという事も、決して珍しくはないのです。
特に、本を何冊か出して、編集者から直接オファーが来たときなどに、これをやってしまうとNGです。
実績やノウハウはあるが、企画については分かっていない人だな、と判断されてしまうのですね。
そうなると、編集者は企画考案のほとんどを自分でやらなければいけないし、
内容を削って良い企画にする際も、反対されてエネルギーを浪費するだろうな・・・という風に考えるもの。
そうなると、別の人に頼もうか・・・となってしまうのですね。
盛られて広がった内容は、誰にも刺さりません。
絞り込んだコンテンツだけが売れるんです。
せっかくのチャンスを逃さない為にも、「引き算」という意識をもちましょう。
まず自分が出来る事をあらいざらい出した上で、削っていくこと。
そうすれば、チャンスを逃ささないですみますよ。
2014/09/09商業出版は、ウサギではなくカメが勝つ
こんにちは、樺木宏です。
さて、今日の記事タイトル。
ウサギではなくカメが勝つ、はまさにその通り、と最近実感しています。
この4年で100冊近くの商業出版をプロデュースしてきた経験からも、
・あっさり1冊出したものの、その後が続かない人
・最初は苦労したが、その後は毎年数冊ペースで商業出版しつづけている人
このように、意外な明暗が分かれるケースが、1人や2人ではなく、大変多いのです。
こうした事は、なぜ起こるのか?
その理由は明確で、「効率良く、上手くやろう」としてしまうと、
逆に上手く行かない為なのです。
例えば、もし最初に企画があっさり通ってしまったら、
次からはその程度の労力で、企画は通るものだと思ってしまうでしょう。
そうなると、あと少しブラッシュアップすれば通る、というところまで企画が練れても、
これだけやったからもういいや、となってしまう事も増えてしまう訳です。
そうなると、企画が通りませんし、仮に通っても売れない本になってしまいます。
また、商業出版には運の要素もありますが、中長期で考えると、必ず波があります。
あなたの専門分野が、出版ブームに上手く乗れる時もあるでしょうが、逆の状況もいずれ訪れます。
しかし過去にブームに乗った時のイメージをいつまでも持っていると、
売れる企画を考案する為の努力が辛くなってくる、という事も起こってしまうのです。
さらには、企画が通った後も落とし穴はあります。
執筆にはこの程度の労力で、というラクなイメージができてしまうと、
それ以上のストレスがかかった場合、耐えられなくなってしまうのです。
これは特に、専門分野から少し離れたテーマで本を書こうとした際に、
よくあるパターンです。
いかがでしょうか?
「効率良く、上手くやろう」としてしまうと、上手く行かない。
逆に、最初から苦労している人はこれらを当然だと思っているので、
その後も出版し続けることが出来るのです。
あなたにもウサギではなく「カメ」スタイルで、成功しつづけて下さいね。
2014/08/19本を1冊出している人と、5冊以上出している人の違いとは?
こんにちは、樺木宏です。
さて、最初に本を出そうとするとき、あなたは何冊出そうか、考えたことがあるでしょうか?
本を出す前は、とくかく1冊出したい、という事で、冊数などあまり考えないのではないかと思います。
しかし実は、その最初の姿勢が、その後の出版点数に大きく影響します。
なぜなら、出版することは「点」ではなく、「線」だからです。
例えば、もし最初に出版は「点」だとイメージしてしまうと、
今売れているテーマについ迎合してしまいがちです。
しかしその時は良くても、流行が去ったとき、後が続きません。
時流にうまく合わせよう、という考え方だけでは、
本来自分が持っている強みを活かしきっていない本になっている事も多いでしょう。
また、売れ筋という事は、先に売れた本が出ているという事でもありますから、
2番煎じ、3番煎じの企画となってしまい、出版社からみたら軽薄な印象も与えてしまうかも知れません。
加えて、将来出し続けるためにしっかりと企画力をつけよう、と考えていない場合は、
編集者との関係性も長くは続かないでしょう。
このように、「点」で考えてしまうことは、デメリットが大きいのですね。
対して5冊以上の出版に成功している人はどうか。
上記のスタンスとは、180°逆です。
出版を「線」で考えているので、必要以上に売れ筋のテーマに迎合しません。
結果1冊目が、自分の強みを活かした、差別化された本になってきます。
他の著者とは違う独自のポジションを取れるので、今までにない企画を求める編集者に好まれます。
独自の強みを持っていますから、その内容を掘り下げての2冊目、
あるいは周辺領域への展開での続編、という企画を立てやすいです。
これは出版社からオファーが来やすいという事でもあり、
こちらから提案する企画が通りやすいという事でもあります。
また、本を出し続ける事を想定しているので、企画考案のスキルも吸収していき、
編集者と前向きな話も膨らむでしょう。
だから1冊目がそこそこ売れたら同じ編集者で2冊目も、という事にもなりやすいです。
このように、5冊以上出している著者とそうでない著者には、想像以上に質的な違いがあるのですね。
いかがでしょうか?
最初から、複数冊出版する、という姿勢を持つメリットは大きいです。
ぜひ最初から、あるいは今からでも、こうした姿勢を持ってみて下さいね。
2014/06/18本を出し続けている著者とサッカーの、意外な共通点とは?
こんにちは、樺木宏です。
この記事を書いている今は、ワールドカップ開催中です。
さて、私が行う出版企画のアドバイスは、実はサッカーの「パス」に近いです。
共にゴールを目指しつつ、全力で前方を走る「著者」に後方から「企画案=ボール」を渡す。
その本質は驚くほど似ています。
ただ、ぜひ著者さんに注意してもらいたい点が1つ。
それは、
「必ずしもパスはラクに受け取れない」
という事。
著者というとなにやらカッコいいから、スマートに本を出そう、という考え方は失敗の元。
もっと泥臭くアグレッシブに行く方が、はるかに結果がでるのです。
サッカーで例えてみましょう。
ゴールを狙う絶好の位置には、相手ディフェンダーが待ちかまえているでしょう。
だから多少苦しい体勢でも、ボールを受けやすい場所を探さなければいけません。
これは、商業出版で言えば、ライバル著者がすでにそこにいる、という事です。
だから企画も、今書きたい内容そのままではなく、他の著者が書いていない切り口を工夫する必要があるのですね。
またサッカーであれば、その場に留まってパスを受けるのは難しい。
敵が防御を固めてしまう前に、隙間をついて全力で走り込まなければ、良いシュートは打てません。
商業出版でも全く同じで、良さそうなテーマでは、すでに似たような本が何冊もでてしまいます。
だから流行の最前線に全力で走り込み、他の本の隙間をついて真っ先に企画を提案する必要があるのですね。
これらの実情を考えると、安定した心地良い状態でシュート、という事はまず出来ない、
という事はお分かり頂けると思います。
ライバルの動向にアンテナを立てつつ、体勢を崩しつつも企画を打ち出す。
ボールが遠く感じても、届かなそうでも、テーマを全力で追いかける。
これが、結果を出し続けている著者たちの、実際の精神状態なのですね。
いかがでしょうか?
スマートに装うのは、本を出したあとで十分。
ぜひ泥臭くアグレッシブに、結果を出し続けて下さいね。
2014/04/24ノウハウを活かす為の"心の枠"の取り払い方
こんにちには、樺木宏です。
出版のためのノウハウはいろいろ出回っています。
でも実は、そうした方法論ばかりでは、肝心の結果が出にくいのです。
これは、年間数百の出版企画アドバイスを作成し、お伝えしている私の経験からも明らか。
なぜ方法論だけでは結果が出にくいのか?
それは、「自分のノウハウに気づけない」ことがあるから。
見えない心の「枠」が、折角持っているコンテンツを閉じこめてしまい、
たとえ面白い企画が眠っている人でも、それに気づかずに盲点となってしまうのです。
せっかく本をだせるだけのネタを持っている人でも、それに気づかないと、
ノウハウの活用も出来ません。
ではどうするか?という事ですが、
結論から言えば、"心の枠"を取り払うと、企画はがぜん面白くなります。
例えば士業の人などは、業界団体の目も気にしがち。
「睨まれたらイヤだな・・・」という思いが強過ぎると、当たり障りのない本になってしまいます。
でも読者が求めているのは「正しいこと」ではありません。
特に約3万人ともいわれるビジネス書のコア読者は類書を多く読んでいるので、
ありきたりの正論では全く欲しいと思いませんし、編集者もそうした企画を採用しません。
実際、私が出版相談に乗っていて、エピソードを聞いた瞬間に「それいいですね!」と言っても、
「えっ、そこですか・・・?」
みたいなリアクションの時があります。
それはあまり書きたくないな・・・みたいな感じです。
でもあえてそれを書くと、あっさり企画が通ったりします。
著者の体裁や見栄、といった心の「枠」を取り払ってしまった企画は、
読者の心にストレートに響きます。
下記の本は、そうした枠を軽々と飛び越えて、出版に成功した士業の人達の本です。
枠を取り払っているあたりを、ぜひチェックしてみて下さい。
「すごい就業規則! ──ダメな職場がよみがえる「社長の本音」ルールのつくり方」
http://goo.gl/S6tgt
「そのかめはめ波は違法です!──ワクワクドキドキ大冒険しながら法律武装」
http://goo.gl/jWvYk
「ちょっと待った!! 社長! 御社の人件費 もう見て見ぬふりはできません!!」
http://goo.gl/CiyDI