あなたも出版できる!心構え編
2014/01/09思い入れの強さは、諸刃の剣です
こんにちは、樺木宏です。
本を出せるかどうかを分ける要素に「思い入れ」があります。
やはり強い思い入れをもって書くと、エネルギーのある良い本になりやすい。
ただし「強い思い入れがあれば良いんだな」とは言い切れないところが難しいところです。
というのも、過剰な思い入れは、逆に出版決定にマイナスになるのです。
なぜマイナスなのかといえば「読み手が見えなくなるから」です。
商業出版はあたり前の話ですが、文字通り本を売るビジネス。
売れなければ企画は通らないことは言うまでも無いのですが、「自分の本」となると、
この客観的な視点が抜け落ちることが多いのですね。
例えば、ベストセラー書籍に似たような本があると、こうした勘違いは良く起こります。
「似た本が売れているのだから」と安易に自分の企画をひいき目に見てしまう事が多いのです。
後から本を出すということは今までの本と比べて「読者にとって新しいメリット」が必要。
でも実際は、似た本が他にも出ていないか詳しく調べ、柔軟に企画を練り直す人はほとんどいません。
これも、自分の最初に思いついた企画に対する「思い入れ」が邪魔をしているのですね。
いかがでしょうか?
もちろん良い本をつくる上で熱意は必要ですが、それは読者の問題を解決したい、
という目的に対する熱意であるべき。
企画の切り口という手段に対する思い入れは、コントロールしたいですね。
2013/12/27"勘違い力"を磨くと、あなたのブランドが向上する
こんにちは、樺木宏です。
世の中にはいろいろなビジネスパーソンがいますね。
・素晴らしい人なのに、くすぶっている人
・中身が無い人間なのに、虚飾だけでブランド力を誇示する人
などです。
本来は前者が世に出てしかるべきなのですが、残念なことに現実はそう単純ではありません。
実は私が「1冊目を初めて出す人を応援する」と謳っているのも、
こうした現状を変えたい、と思ってのこと。
このあたりは、こだわりがある所です。
さて、なぜこうした残念な差が生まれるのか?といえば、
「勘違い力」
の違いだと、私は考えています。
勘違いというと、ネガティブな響きがありますが、それだけではありません。
実はポジティブな面も多いのです。
なぜなら、人は今の自分へのイメージを先に変えると、
現状も後から変わるものだからです。
これは認知心理学系の本などでも良く書かれている、れっきとした裏付けのあることです。
例えば、自分の持っているノウハウは素晴らしいので世に出す価値がある、と確信していれば、
正しいかどうかは別として、その通りになりやすいですし、
逆に、せっかく素晴らしい実績やノウハウをもっているのに、あまり世に出す価値は無い、
と思っていれば、それもその通りになってしまいやすいのです。
つまり、勘違いしてでも、「これは良いものだ」と確信してることが大切なのですね。
実際、私のクライアントさんでも、セルフイメージが変わった瞬間、
企画が見違えるように変わることも多いのです。
いかがでしょうか?
日頃「勘違いしよう」などとは意識したことはないかも知れませんが、
これも著者のスキルの1つと考え、ぜひ一度試してみて下さい。
2013/11/19著者として邪魔な"心のカベ"の取り払いかた
こんにちは、樺木宏です。
さて,
本を10冊以上出している人と、1冊も出せない人。
この両者には、どのような違いがあるのでしょうか?
実力?努力?それとも才能?
実は、どれも違います。
その違いは「柔軟性」です。
1冊も出していない人は、多くの場合勘違いをしています。
「いまある知識だけで、本を書かなければいけない」
という勘違いしているのです。
だから多くの人が「もう少し実績が出来てから」とか、
「出版はまだ自分には早い」という考えになってしまっている。
これが著者にとっての邪魔な"カベ"なのです。
何冊も出し続けている人は、そのあたりの思考が全く違います。
「今自分のコンテンツが弱いなら、後でインプットして足せば良い」
と、割り切って考えています。
出版社からオファーをもらったら、自分の専門領域に近く、かつ書きたいテーマであれば、
今書けるかどうかはあまり考えず、取り合えず受けている。
そして受けた後、類書を何冊も買い込む。
特に海外の確かな良書の翻訳本などを読み込み、自分なりの解釈と事例でアレンジして、
自分のコンテンツとしてアウトプットしているのです。
結果として、執筆のチャンスを逃しませんし、新しいインプットをするので成長もする。
そうすると、守備範囲がもっと広くなる。
好循環ですね。
こういう人の著作を時系列で眺めてみると、そのスキルがどんどん広がっていくのが
見て取れて面白いですよ。
"カベ"をつくると、自分の成長を自分で阻害しているようなもの。
ぜひ打ち壊して、柔軟に前に進んでいきたいですね。
2013/11/07売れない企画を、どんどん考えましょう
こんにちは、樺木宏です。
さて、私は「出版する為の最短距離は?」と聞かれたら、
「売れない企画をどんどん考えることです」
と答えています。
意外でしょうか?
多くの人、特に日本人男性は、完璧な企画をつくってから提案したい、
と考える人が、圧倒的に多いですから、
「いやいや、売れない企画なんて考えたくないよ!」
と思われたかも知れません。
でも、これは事実です。
私の支援では、重版がかかる新人著者はもちろん、
1年で同時に出版を4冊決める人、3冊決める人、という新人著者が珍しくありません。
それまで全く本など出した事もなく、メディアに露出してるワケでもないのに、
なぜそんな結果がでるのか?
それが、「売れない企画をどんどん考えること」なのですね。
もちろん、売れない企画を考えようとしているワケではありません。
一生懸命売れる企画を考えるのですが、「例えダメ出しされても、恐れず考案し続ける」
という姿勢が大切なのです。
なぜなら、数多く企画を考案し、ダメ出しされ続ければ、
・どうすれば売れるか、その課題が絞られてくる
・慣れることで、ストレスが次回から少なくなり、行動が加速する
・企画スキルが上がり、売れている本の見方が変わってくる
・おなじく、書店で目の付け所が変わってくる
・周りの人も、その熱意をみて応援する
という「あなたの成長」があるからなのです。
かのエジソンも、
「失敗というものは無く、成功しない方法が分かっただけ」
という言葉を残していますが、まさにその通りですね。
私も、その考えの元に、「売れない企画をいかに売れるものに引き上げるか」
というアドバイスは、どの編集者・出版プロデューサーよりも数多くこなしている自負があります。
新人著者に限って言えば、そのアドバイスの数は、おそらく日本一でしょう。
そうして通った出版企画は、この3年で約80冊以上もあります。
だから、途中でやめたり、斜に構えて逃げ腰になることが最大の敵、と断言できます。
淡々と、粛々と、企画を考え続けましょう。
そのことが、最短距離であなたを著者に押し上げます。
2013/11/01出版企画にセンスはいらない
こんにちは、樺木宏です。
さて、「自分には企画のセンスがないから・・・」
と考えている方はいませんか?
ものすごいアイデア脳があればそれに越した事はないのでしょうが、
私はあいにくそうしたものは持ち合わせていません。
それでもここ3年で80冊以上の商業出版の企画を作り、通し、あるいは仲介して来た私の経験から言えば、
「センスや感性はなくても大丈夫」
と言い切れます。
なぜなら、企画を思いつくのは右脳ですが、それをチェックするのは左脳だからです。
"右脳が特別に優れていなくても、左脳でチェックし、ダメだったらまた右脳で考える"
これを繰り返せば、トータルで良いものが出来るのです。
つまり、右脳を左脳でカバーすれば良いのですね。
特に左脳は、論理の脳といわれています。
商業出版も、論理で内容をブラッシュアップできます。
具体的には、
・カテゴリーは売れた実績があるか?
・読者のニーズは十分か?
・著者としてのエピソードに説得力はあるか?
・類書との差別化は出来ているか?
こうしたノウハウでチェックし、修正するという積み重ねで、確実に向上出来るのです。
そこに「感性・センス」=右脳は関係ありません。
あえて言えば、何か抽象的なもののせいにしてしまう人は、
どこかで「出版にエネルギーを割きたくない」と思っているのかもしれません。
だれかに何とかしてもらおう、という甘えの気持ちですね。
商業出版に必要なセンスとは、「こつこつ努力するセンス」なのかも知れませんね。