あなたも出版できる!心構え編
2024/02/29三方よし、の出版をしよう
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
たまに聞かれるのが、
「商業出版のコンサルタトって、何をする仕事ですか?」
という質問です。
これには私は、
「著者さんの書きたいことと、世の中が求めていることの、"接点"を探す仕事です」
と答えるようにしています。
著者さんが書きたいだけでは、ビジネスとして成り立たないこともありますし、
世の中に合わせるだけでは、執筆の背景にある思い入れや動機が、おろそかにされてしまうことも。
そうならないように、両者の接点を見出す、という主旨なのですが、
言って見れば当たり前のことですね。
でも残念ながら今の世の中、
その当たり前がなかなかスムーズにいかないこともしばしばです。
出版社からすれば、売れる本にするために日々研鑽を積んでいますから、自負もあります。
その点では著者は素人であることが多いので、
良かれと思って押し付けのようになってしまうこともあり得ます。
一方、著者さんが本を出すということは、
自分の半生や思い入れのある大事なノウハウを、広く世に問うということです。
流行だからといって安易な内容変更や表現のアレンジには抵抗があり、
大事なものをおろそかにされているように感じ、
感情的になっててしまうこともあります。
そうならない為にも、
両者の想いをそれぞれ汲みつつ、
企画のコンセプトや目次、文章の内容に至るまで、
全ての面で"ちょうどいい落とし所"を探すことが大切になってくるのですね。
著者さんが書きたいことと、出版社や世の中が求めていること。
この両者がうまくかみ合った時には、
出版社はビジネスとしてうまくいきますし、
著者さんは「出して良かった」という充実感があり、
読者も悩みが解消されてハッピーという、まさに三方よし。
ぜひあなたにも、そうした出版を実現し続けて欲しいと思います。
2024/02/08著者としての可能性を狭めない、たった1つの注意点とは?
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
ご存知ように、商業出版は出版社が内容を厳しくチェックして、
GOサインが出ないと本が出せない出版です。
そのため、肩に力が入ってしまう人も多いようです。
たとえば、
「頑張って、高度な内容にしなければ」
といった、力の入り方ですね。
ただ残念なことに、これは逆効果になることが多いです。
というのも、
読者の大多数は素人だからです。
人は難しい内容を理解しようとするとき、ストレスを感じます。
わざわざお金を払ってストレスを感じようとする人はいませんから、
本も敬遠されてしまい、売れないことになります。
編集者も同様に考え、企画をスルーすることも増えてしまうのです。
ではどうするか?
ということですが、
「商業出版は大多数の素人に寄り添う"親切勝負"」
だと考えましょう。
イメージしやすいのは、テレビです。
特にゴールデンタイムに放送される内容で、
テーマが政治や経済の番組は、
小学5年生でも分かるよう、
さまざまに親切に伝える工夫がされているので、参考になります。
言い換えると、
プロが見たら、ばかばかしいくらい親切で分かりやすいくらいが、
素人にとってちょうどいいのですね。
著者はその道のプロですから、高度だけれども分かりにくい本を書きがち。
「親切」という考え方は理解できても、
実際に行なうとなると、なかなか難しいですが、
そこを超えることが、あなたの著者としての可能性を広げます。
ご参考になれば幸いです。
2024/01/18計画は立てないほうが上手くいく!?
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
新年明けましておめでとうございます。
昔から「一年の計は元旦にあり」といいいますし、
ビジネス書でも「目標達成」の本は多いですね。
ただ同じく昔から、
「計画は立てたものの、達成は出来なかった」
という人も多いのも事実でしょう。
私は計画というものは一長一短で、
しがみつくものではないと考えています。
意欲がベースにあって、それを効率的に活用するための計画ならよいのですが、
逆に意欲が弱いときに、
「達成しなければ」
「なんで出来ないのか(自分はダメだ)」
などと感じてしまうなら、本末転倒だからです。
なおこうしたストレスは、意欲自体も削いでしまいますから、
「ストレス→やる気が落ちる→ますます計画達成が遠のく」
という負のスパイラルにもなりかねません。
新年早々、こんな重荷は背負いたくないですね。
目標達成の本を書いている著者だって、
いつも執筆時のハイテンションを維持出来ている訳ではありません。
人の意欲には波があります。
どんなに有能な人でも、例外はありません。
その時の波をうまくつかんで、
乗っていくときは計画を立て、
あえて引くときは引いて、エネルギーを温存する。
本を出すにせよ何にせよ、
人生は1年では終わらないマラソンのようなものですから、
中長期の視野で、自分にやさしく行きましょう。
ウサギとカメなら、カメのほうが遠くへ、かつ早く行けます。
本年も、よろしくお願いいたします。
2023/12/14ネガティブなことは、強みと信用に変わる
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
初めて本を出そうとするとき、
多くの人は、
「いかに自分を大きく見せるか」
を考えがちです。
もちろんそれは悪いことではないのですが、
逆に、
「いかに自分の弱点をうまく見せるか」
を考えたほうが、よりメリットが大きいものです。
実は、意外に思われるかもしれませんが、
売れる本を出し続けている著者ほど、自分の弱みをうまくカミングアウトしています。
たとえばプロフィール。
現在の成功だけでなく、過去の失敗や逆境についてもしっかりと触れています。
中には私が「そんなことまで書くんだ・・・」と思うくらい、赤裸々な人もいます。
あるいは内容面。
ノウハウのよい部分だけでなく、限界やデメリットについても言及しています。
それもさらっと流すのではなく、
「こんなときは、こんなリスクがある」
と、ケースバイケースで親切にデメリットを伝えています。
なぜカッコつけずに、わざわざカミングアウトするのか?
ということですが、
これはその著者さんが正直者だから、というのもあるかも知れませんが、
たいていの場合は、効果的であることが分かっているからでしょう。
プロフィールであれば、失敗や逆境を見せることで、
読者は「自分にも出来そうだ」と感じますし、
著者に親近感を覚えます。
また内容面であれば、
限界やデメリットについても言及することで、
逆に書かれている内容についての信頼性が高まりますし、
同様に著者への信頼も高まります。
こうしたメリットが出版企画、そして著者としてのあなたの評価そのものにかかわってくるのですから、
知っておいて損はないですね。
商業出版の著者は、
「いかに自分を大きく見せるか」よりも、
「いかに自分の弱点をうまく見せるか」。
ご参考になれば幸いです。
2023/09/28本を出すのは、エネルギーがいる
こんにちは。
保護ねこ8匹と暮らす出版コンサルタント、樺木宏です。
いきなり結論ですが、本を出すのは、けっこうエネルギーがいります。
たとえば企画を考えるとき。
より多くの読者に読んでもらうために、
普段自分が接しているよりも、レベル感が低めの読者を想定します。
当たり前のように使っている専門用語などもいちいち説明する必要がありますし、
「そんなの当たり前」と思っている内容も、分かりやすく工夫して伝えるエネルギーがいります。
それは、原稿を書くときも同様です。
また、自分が書きたいことと、世の中が求めていることは、たいていズレています。
というのも、その分野ではあなたは「プロ」であり、
大多数の読者は「素人」だからです。
なので企画を通すためには、
自分の関心とはちょっと違うテーマを、あえて選ばなければいけないこともあります。
これは、ちょっとしたストレスになり得ます。
本を出した後では、これらは皆良い思い出になりますから、
「のど元過ぎれば熱さを忘れ」ます。
だから著者に話を聞いても、
「そんなに大変じゃないよ」
という人が多いのですが、「その時」は結構大変なことが多いのですね。
なぜこうした話をあえてするかというと、
大変だとあらかじめ分かっていれば、覚悟をしているので、頑張れることが多いからです。
人間、覚悟をしておけば、
「意外と、こんなものか」
と感じるように出来ています。
逆に、「こんなに大変だったの!?聞いてないよ」ということだと、
エネルギーが足りなくなってしまい、せっかく企画が通っても、
ポテンシャルを活かしきれなかったりします。
そうならない為にも、
「本を出すことは、けっこうエネルギーが必要」
と、あらかじめ腹を括ってしまいましょう。
ご参考になれば幸いです。